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【緊急】素人が格闘家に勝つ方法頼む

時崎時子。正統派美少女。飲料水や青春系のCMとかに出てくる爽やかで今時のTHE高校生という外見をしている。


「その王道な外見故にファンも多い。」


普通に可愛いのだ。それに誰にも平等で人懐っこい性格をしているため、学園四美女の中でも断トツに人気は高い。



「___________________それで用事って何かな、銀城くん。」



学園内での接触はリスクが高いために、彼女の家から近い公園へと呼び出した。


(海辺が見える綺麗なデートスポットで有名な公園。カップルも少なからず歩いてる。まさか、来てくれるとは思わなかったけど言ってはみるものだな。)


雰囲気は大分良い。先ずは小手調ベと行こう。


「ごめんね、こんな夜に呼び出しちゃって。どうしても時崎さんにお話ししたい事があって。」


こんな状況下で話があると言えば告白しかない。


「うん。」


若干緊張した面持ちの時崎時子。だが、それがフェイクであることは気づいている。


「_____________________もしかして、告白?」


そして恐る恐るそう聞いてきた。


(先手を打ってきた___________)


真面目な顔で頷く。


「そう、なんだ........てっきり銀城くんは釘宮さんの事が好きなんだと思ってたよ。」

「みんなそう言うよ。」

「ふーん。じゃや釘宮さんが取られてもいいんだ。」


夜景へと視線を向け、何処か挑戦するようにそう言葉にする時崎。


(..........僕を怒らせたいのか?)


頭に血が上りそうになるが、自分の腕を時崎から見えないようにつねり、怒りを痛みで緩和させる。


「それは______________」


決定だ。時崎時子、お前には絶対的な服従を持って分からせてやる。


(誰に決定権があり、誰がヒロインズのルーザーとなるのか。僕のNTR力の本髄を見せてやる。)


自分に持てる自信と慈愛ある最大の笑みで時崎時子に現実を叩き付ける。



「_________________最照になら任せられる。」



時崎時子の雰囲気が変わる。


(くく、あはは........そうだ、それだよ。)


彼女は少し俯き、ただ此方を無機質なものを見る目で睨みつけて来た。


「何を言っているのかな、銀城くん。」

「そのままの意味だよ、時崎さん。」


ずんずんと足音を鳴らし、此方へと近付いてくる。


(ここから先はネ○リ同人誌の時間だ_____________)


挑発をするように頬をつり上げる。


「ふーん、銀城くん____________」


自分の目の前まで近付いて来た時崎。


「_________________そんなに死にたいんだ?」


自分を見上げると、間髪入れずに拳を穿って来た。


「っ」パシッ

(い、痛ぇッ............!!!)


右の頬目掛けて振るわれた拳。それをなんとか受け止める。ギリギリだ。だが、それを悟られないように表情には出さない。


(時崎......お前の経歴は調べてある。)


去年のU16、格闘技の世界大会で準優勝をしている。フィジカルも段違でヤバい。例えるなら名探偵コ○ンのヒロインこと毛○欄が殺意を持って襲い掛かって来るのだ。先ず勝てない。


「へぇ、これを受け止めるんだ。」


経験者は素人には手は出さないんじゃないの?拳を押し返し、距離を取る。


「暴力は良くないな、時崎さん。」

(思っていた展開と大分違う..........)


冷や汗を流しながら、構えを取る。


征遠鎮(せいえいちん)...........空手してたんだ。それじゃあ手加減はしなくていいね。」


雰囲気に精鋭さが増す。


「通信空手だから手加減してくれると嬉しいな。」

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