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漫画に出てくる保険の先生は何故、同人誌仕様なのだろう

400件突破........前代未聞ですね!

猫屋敷に連れられ保険室に着くと、二限目開始の鐘が鳴った。


(猫屋敷がいなければ危なかった......心の中でくらいは感謝しておこう。)


言葉に出せば調子に乗るだろうし。


「やぁやぁ銀城と猫屋敷じゃないか。珍しい組み合わせだ。どうしたのかね?」


保健室をノックすると保険医(保険の先生)が扉を開き、顔を出す。隈が凄く、不健康そうだが綺麗な先生だ。


「先生、銀城先輩が腹痛で死にそうです。助けて上げて下さい!」


言い過ぎな気はするが、お腹を擦り、痛がる振りをする。


「おっけーおっけー事情は察したよ。後は先生に任せて猫屋敷は教室に戻りなさい。」

「え~先輩の看病したかったのに!」

「我儘言わないのー。ほら、飴ちゃん上げるから帰りな~」

「わーい♪」


この後輩、チョロ過ぎないか。飴を貰うと嬉しそうにスキップしながら一年生の教室へと戻って行く猫屋敷。彼女の未来が心配だ。


「座りなよ、銀城。」


心眼心(しんがんこころ)、保険の教師。


「は、はい.........」


実を言うと、この保険医が物凄く苦手である。なんというか、表面上は人懐っこく、フレンドリーなのだが、瞳の奥が無感情と言うか、笑っていないのだ。


(.........同族嫌悪にも似た感情を僕はこの人から感じている。)


生徒に好かれる教師を演じている。いや、社会に合わせるように擬態していると比喩した方がいいのかも知れない。それ程までにこの人は嘘臭い。


「その目.......やはり清々しい程に私と似かよっているな。くく、そう私を邪険にするな。私はお前の先生だぞ?」


この保険医は自分の本性を知っている。見通している。心眼心なんて変な名前をしているけれど、その名の通り、人の心を覗き込むことに長けた教師であるのだ。


「邪険になどしていませんよ、心眼先生。」

「そう言うことにしておこう。腹痛は仮病だろう。少し休んで教室に戻るか、早退するか選びたまえよ。一応、私ルールとして生徒には一年に三回までの早退を許している。もちろん、仮病も含めてね。」


そう説明すると、自分の目の前へとやって来た。


「_______________ただ、普通に帰してはつまらない。少しだけ、私の話し相手、いや、相談相手をしてくれないか。」


め、めんどくさい......一年に三回までは帰っていいと言うのだから、素直に帰宅させて欲しい。


「君は面白い子だね。表面はにこにことしているのに内情は正反対だ。」

「何を言っているんですか、心眼先生。僕は何時も通りですよ。裏も表もない優等生です。」


今度は自信を持ってそう答えると心眼先生は声を上げて嗤った。


「そう言う事にしておこう。さて相談事の内容なのだが______________」


自分の首へと優しく手を当てる心眼心。冷や汗が出る。だが、何時も通りの表情は崩さない。


「_________________君は蓮華一華をどう思っている?」

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