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ハーレム主人公という存在を知っているだろうか?

簡単に説明するならば、突飛して容姿に優れた訳でもなく、それでいて何かに才能があるわけでもないただの凡人がアイドルやモデル級の美少女たちにモテ囲まれる奇怪な現象を指してハーレム主人公と僕は定義する。


(少なくとも、目の前で美少女達を侍らせているこの男はハーレム主人公であることは間違いないんだ。)


クラスの窓際、一番後ろの席で四人の美少女達に囲まれている主人公こと面林最照(もてばやしもてる)。普通に考えて異様な光景過ぎるだろう?


「___________おはよう、みんな!」


この男は全てが平均的で魅力は一切とない。だが、名前の通りモテるのだ。一体全体何がこの美少女達を惹き付けるのだろうかと疑問を感じてしまう。


(容姿は平均的で身長体重も標準。外見的容姿が優れているわけでもない。)


目元はエロゲ主人公が如く隠れているが、素顔が実は美少年でしたってパターンでもない。本当に普通である。


(性格もお人好しではあるけれど、独りよがりな一面もあり完全な善人って訳でもない。)


普通に助平の一面も持ち合わせる健全な一般男子。だけど、なんの因果かこの主人公様は大層おモテになる。


「モテル~、まーた寝癖立ってるよぉ~!もぉ、本当に時子がいないとダメなんだからぁ~。」


主人公の寝癖を現在進行形で直す主人公の幼馴染こと時崎時子(ときさきときこ)。王道の幼馴染ヒロイン。最近のトレンドは幼馴染を絶対に勝たせる恋愛漫画だが、果たしてこの世界線では彼女が勝利を引くことが出来るのだろうか。


「先輩に触り過ぎです、時崎先輩。後は後輩である子猫に任せて下さい。」


一学年下である猫屋敷仔猫(ねこやしきこねこ)もまた主人公に対し並々ならぬ感情を抱いており、しっかりと後輩系ヒロインをしていた。後輩なのによく先輩の教室に堂々と入って来れるなとは個人的に思う。普通なら萎縮して入れないところをこの少女は普通に休み時間や放課後に入ってくるのだ。


「この学園の副生徒会長として生徒の身嗜みを正すのは当然の義務だ。少年、私に任せてくれるね?」


学園の副生徒会長を務める星々姫々(ほしぼしひめめ)は黒髪ストレートで巨乳美人御姉様系ヒロインである。それを義務だと言うのならば是非とも他男子生徒達にも平等に寝癖を直して貰いたいとは思う。そもそも少年と言うが同い年で同じ学年だろ。


「だっさ!...........べ、べつにあんたがどうしてもって言うんならわ、私が直して上げないこともないんだからねっ!」


このご時世にこんな古典的なツンデレハーレム要員がいるとは自分でも驚きではある。驚きではあるが、あまり深いツッコミは入れたくない。なぜならばこのツンデレツインテール釘宮(くぎみや)デレナは自分の幼馴染であるのだから。




「_________おはよう、モテル。今日も賑やかだね。」




銀城友人(ぎんじょうゆうじ)、主人公の親友ポジにいる物語の脇役。そして僕の名前だ。


(ハーレム主人公には総じて親友役が一人は存在するだろう?)


それが銀城友人の立ち位置であり、この世界の配役なのだ。


「ゆうじ~助けて~!」


四人の美少女達から髪を揉みくちゃにされる主人公を微笑ましく見守る。


(__________そんな役割を担っている自分に心底吐き気がする。)


自分で言うのもなんだけど、銀城友人は容姿に優れている。恐らく主人公よりも全体的に見れば異性を惹き付けていることだろう。


(だけど、そんなことどうだっていいんだ。)


女の子にモテようと、最後にカップリングにされるのはいつだって美少女と戯れる目の前の主人公様となんだ。


(もう懲り懲りなんだよ。)


涼○ハル○の○泉、◯イスクール◯xdの木◯のようなイケメンキャラは読者から嫌われないようなキャラ付けをされている。


(だからBL展開を強制される。)


面白イケメンキャラ(ホモ)の立ち位置を確立しつつある絶望感に頭を悩ませながら今日も今日とてハーレム主人公様の友人役を務めるのが銀城友人なのである。

Sigurðrー狂愛物語―

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