空飛ぶペンギンをみましたか?
はるか昔の話になってしまいました。小学生の私は死のうと思い部屋にあった紐で自分の首を絞めてみたのです。苦しくて瞼の裏が赤になり黒が見え、、やめました。
ちょうどその頃秋里和国先生が空飛ぶペンギンという漫画を描いていました。連載も佳境を迎えハラハラが止まりません。死にたかった私はあの連載終わるまで死ねんと自殺を踏みとどまりました。凄いことです。同時に小学生の死なんて浅いのでしょうか?どうでしょう。浅くないはずです。だって今私は親だからわかります。まず人生経験が浅いです。だからこそそんな人が死ぬのを実行しようとするなんて身の毛がよだちます。いや、浅いからこそ確かめたくなるんですね。とにかく怖いですし、案外そんな考えで人の命は引き込まれてしまうこともあり看過できません。
そんな私を救った空飛ぶペンギン、今思えばバブルの気配が感じられます。あの飛び方は発想は羨ましいです。そしてその世代を生きた人がもらった感性の様にも感じます。とにかく良いです。親友でもなく、親や兄弟でもなく、自殺を止めたのは少女漫画だった。あの雑誌はそもそもバナナフィッシュも載っていて少女漫画でくくれませんね。
生きてる限り死というものに興味を抱く日もあるかと思います。ただ、それさえドラマちっくにしてしまう、あのバブルを匂わせる漫画。決して死に憧れなんか抱かせない生のエネルギー‥。なんだか陰気さが無いんですよ。
人生半ばですが、まだ飛べていないと感じます。それに比べて思いっきりの良さを感じさせる私の子供たち。私が今まで思い切れたのは恋愛くらいじゃ無いでしょうか?それはベッドで好きな人の前で服を脱ぐそれくらいの度胸しか使っていないという意味で。確かに私から派生した子供たちにハッピーエンドを見せつけたい。萎まない気持ちは漫画に詰まっています。