読書/ハインライン『夏への扉』
※概要:
Ⅰ 若き天才発明家・ダンが、親友マイケルを共同経営者にして家電ロボット製造の会社を立ち上げる。そこへ魔性の女・ベルが秘書として接近、ダンの婚約者に収まるのだが、ほどなくマイケルを篭絡、会社を乗っ取る。いっぱいくわされたダンは、飼い猫のピートや、自分に懐いていたマイケルの義娘リッキィを気にしながら冷凍睡眠施設に送られ三十年間眠ることになる。
Ⅱ 三十年後、魔性の女・ベルによって偽造された各種書類のためダンは、無一文になって目が覚めた。そこで出会った人々の善意によって生活基盤を立て直す。そしてこうなった原因と、唯一の身内となったリッキィの行方を捜し始める。捜査の過程で、タイムトラベル研究者と出会い、冷凍睡眠直前の世界に戻る。ベルは散在し、容色衰えた姿でダンの前に現れ復縁を要求するが、リィッキィについての情報以外興味なく、再び別れる。
Ⅲ 元の世界に戻るまでの日数は限られている。それまでの間にダンは、三十年先に、会社やリッキィを魔性の女・ベルの魔の手から守るため、さまざまな布石を打っておく。そして忠臣猫ピートを回収して、再び冷凍睡眠に就く。
Ⅳ また未来で目覚めたダンは、自分を追って冷凍睡眠をしているリィッキィを迎えにいく。小さな発明工房会社を造り、リッキィを妻にして、ピィートと幸せに暮らす。
※所見:
王子様目線『眠りの森の美女』だ。鍵語:魔性の女、薄幸の美少女、王子様役の天才発明家と忠臣の猫。SF長編、冷凍睡眠、時間旅行。
ノート20240812