覚書/石器革命を起こしたオマキ猿とヒト上科化石人類
Ⅰ 「人類の進化」
例のごとく、昔聞いていた話を、最近の情報で認識を改めた件
01 従来の説
進化の段階:
猿人 (アウストラロピテクスなど):直立二足歩行を始めた段階。
原人 (ホモ・エレクトスなど):脳が大型化し、石器を使い始めた段階。
旧人 (ネアンデルタール人など):複雑な道具や火を使い、ある程度の言語能力を持っていたと考えられている段階。
新人 (ホモ・サピエンス):現代人とほぼ同じ姿形を持ち、高度な認知能力や文化を持つ段階。
02 最新の説
〇人類の最も古いものは700万年前の「サヘラントロプス」になった。
〇ホモ・サピエンスの古いタイプがアフリカで新たに発見された。30万年前に遡る。
〇ネアン・デルタール人はハイデルベル・ゲンシスを祖とする。欧州・中東と限定的。ホモ・サピエンスより新しい種族だと判った。ホモ・サピエンスはネアンデルタール人から進化したわけではない。
〇5万年前に、ネアン・デルタール、ホモ・フローレシエンシス、デニソワ人が絶滅する。ホモ・サピエンスに狩場を荒らされたとされる。ただし、10万年くらい前には相互間で交配が行われていたようだ。
とどのつまり:
原人という概念がひっくり返ってしまい、化石人類の研究家先生方がいろんなことを言いだして、絶賛迷走中なのである。
ノート20250808
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Ⅱ 「化石人類の脳化指数」
脳化指数(EQ)とは、動物の脳の大きさを、その動物の体重に見合った平均的な脳の大きさで割った値で、知性の指標として用いる。
EQ =脳の重さ / (体重の2/3乗つまり0.67乗)
――現生人類――
〇ホモ・サピエンス:脳化指数7.5(8.0や10.0とする研究者もいる)
出アフリカ、6大陸制覇、宇宙進出
デニソワ、ネアンデルタールとも交配
――化石人類――
〇ネアンデルタール:脳化指数7.5
デニソワ、ホモ・サピエンスとも交配
出アフリカ、欧州・中東を生存圏とする
5万年前に絶滅
〇デニソワ:推定7.5
ネアンデルタール、ホモ・サピエンスと交配
中央アジア・東アジアを生存圏とする
5万年前に絶滅
〇ホモ・フローレンシス:脳化指数2.2~2.5
ホモ・エレクトスの亜種・小型種説
東南アジア・フローレンシス島
1m弱の小型人種で火・石器使用
5万年前に絶滅
〇ホモ・エレクトス:脳化指数7.1
北京原人、ジャワ原人の総称
出アフリカ、ユーラシア大陸南岸沿いを移動
11万年前に絶滅
〇アウストラロピテクス:脳化指数2.2~2.5
アフリカを生存圏とする
200万年前に絶滅
――備考――
〇バンドウイルカ:脳化指数5.3
〇オマキザル:脳化指数2.4~4.8:非類人猿で3000年前から石器使用
〇チンパンジー、オランウータン:類人猿で脳化指数2.2~2.5:チンパンジーは小枝を道具として使う
〇リスザル:脳化指数2.3
〇カラス:脳化指数2.1
〇犬:脳化指数1.2
〇馬:脳化指数0.9
〇ハリネズミ:脳化指数0.4
――所見――
※バンドウイルカ、頭いいぞ!(論点がズレたけど)
ノート20250801
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Ⅲ ヒト上科は戦争が本能らしい
AI による概要
チンパンジーの群れ同士が、縄張りを巡って争い、殺し合いに発展する「戦争」と呼ばれる現象が、研究対象として注目されています。特に、タンザニアのゴンベ国立公園で観察された「ゴンベ・チンパンジー戦争」は、その詳細な記録から、チンパンジーの社会における暴力的な側面を明らかにし、人間社会における戦争との類似性についても議論を呼んでいます。
ゴンベ・チンパンジー戦争
1974年、ゴンベ国立公園で、カサケラと呼ばれるチンパンジーの群れが、カハマと呼ばれる別の群れに対して攻撃を開始しました。この攻撃は4年間にわたり、カハマの群れは徐々に弱体化し、最終的には消滅しました。
原因:新しいリーダー「ハンフリー」と「チャーリー」「ヒュー」兄弟の対立が、群れの分裂と攻撃の引き金になったと考えられています。
特徴:チンパンジーの群れが、計画的に他方の群れのオスを次々と殺害するという、人間社会における戦争を彷彿とさせる行動が観察されました。
結果:カサケラの群れは、カハマの縄張りを奪い、支配下に置きましたが、その後、他の群れの侵入により、カサケラ自身も多くの縄張りを失いました。
チンパンジーの暴力性
ゴンベでの出来事は、チンパンジーの温厚なイメージを覆し、彼らの社会における暴力的な側面を浮き彫りにしました。
同種間での殺害:チンパンジーでは、群れ間だけでなく、群れ内でも同種間の殺害がしばしば観察されています。
攻撃性の原因:チンパンジーの攻撃性は、繁殖戦略、縄張り争い、資源を巡る争いなど、様々な要因が複合的に影響していると考えられています。
人間との比較:チンパンジーの攻撃的な行動は、人間社会における戦争や殺人との類似性が指摘され、人間の攻撃性の起源を考える上で重要な手がかりを与えています。
チンパンジー研究の意義
チンパンジーの研究は、人間の行動や社会の理解を深める上で重要な役割を果たしています。
進化の解明:チンパンジーと人間の遺伝的な近さから、人間の行動や社会の進化を理解する上で、チンパンジーの行動は貴重な情報源となります。
戦争と平和:チンパンジーの社会における戦争と平和の側面を研究することで、人間社会における戦争と協力行動の進化を考察することができます。
――所見――
性悪説:人の本性は狂暴だから、法律や道徳で制御する必要がある。がんばろう! 的な。
ノート20250808
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Ⅳ オマキザル系「亜人」爆誕の予兆
「霊長類」とはサルやヒトの総称で、ネズミに似た原始的な猿「原猿類(曲猿類)」と、「真猿類」に大別される。
原猿類はキツネザル・ロリスなどが挙げられる。
真猿類は猿らしい猿の特徴がある。これには、アジア・アフリカに棲息する狭鼻猿類「旧世界ザル《旧大陸ザル》」、と中南米に棲息する広鼻猿類「新世界ザル《新大陸ザル》」とがある。
旧大陸ザルが進化して、ヒト上科の猿「類人猿」になった。ヒト上科の猿には、チンパンジー、オランウータン、ゴリラといった類人猿、ネアンデルタール人など化石人類を含むヒトからなっている。
これに対し新大陸ザルは、4000万から3000万年前、アフリカの真猿類が流木・漂流物に乗って、島伝いに大西洋を横断した。それが可能だったのは現在よりも近かったからだ。南米で発見された真猿類の化石で最も古いものは2500万年前のものである。
新大陸ザル(広鼻猿類)には、クモザル科、サキザル科、ヨザル科、オマキザル科が属している。
近年、このオマキザル科の「オマキザル上科」に属する中南米オマキザルの生態に、興味深い行動が報告されている。南米の熱帯雨林やサバンナに生息するフサオマキザルが、ナッツなどの硬いものを割るため、3000年前から自然石を道具として使いだしたというのだ。
これまで道具を使う霊長類といえば、ヒト上科のヒト、化石人類、類人猿ばかりだった。オマキザルが使う石器は、アフリカの化石人類・アウストラロピテクスが棲息していた時期の後半(旧石器時代初期)段階・250万年前に相当する。
もしかすると数十万年したら、大陸猿系譜の「ヒト」が絶滅した後、それに取って代わって、新大陸猿の系譜に属するオマキザル系の「亜人」が爆誕するかもしれない。
動物の賢さを測る指標「脳化指数」において、オマキザルは2.4~4.8である。この数値はオマキザル科全種類のものである。残念ながらフサオマキザルの脳容量データは現在ネット上にない。だが上記のことをかんがみれば、4.8とみていいと思う。
――所見――
南米フサオマキザルが石器革命を起こした、3000年前(紀元前1000年)という時期が気になる。こういうとき決まって、地球環境に何らかの変化があったはずだ。3500‐3000年前の地球史をまとめてみよう。
新大陸(中南米):
マヤ文明隆盛:中米
旧大陸:
海の民の侵略:地中海世界
小アジアのヒッタイト文明崩壊:大干ばつ・海の民が侵入
地中海のミケーネ文明崩壊:海の民:
地中海のクレタ文明崩壊:ギリシャからアカイア人が侵入
中国殷王朝の崩壊
日本弥生文化が九州から広まりだす
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