覚書/習近平失脚
石平の中国週刊ニュース解説・2024年10月28日特番
https://www.youtube.com/watch?v=8SXFSLqyNEQ
【要旨】
張又侠
この人は中国共産党中央軍事委員会筆頭副主席・制服組トップである。
ベトナムとの戦争において実戦経験がある。
習近平首席は、本来自身が主催すべき重要な軍事会議において、張又侠をホストにしたのだが、皮肉にも招かれてもいない。面子を保つため非重要な地方視察に行った。
このことは習近平指揮権は実質上解除され、長老たちの支持を取り付け、張又侠が解放軍を掌握したことを示している。
ゆえに習近平首席は傀儡化し、実質的に失脚したものとみられる。
そして中国共産党体制は、政権維持のため暫定的に、李強首相が内政を担当する可能性が高い。
ノート20241101
追記
近平から軍権剥奪をした中共長老三人の顔ぶれを見たら胡錦涛前首席の派閥で、全員が学者系。胡錦涛・温家宝・胡徳平。胡徳平は政治家ではなく、メディア界のドンらしい。台湾や日本にとってはありがたいけれども、経済通の李克強が暗殺された現在、不良債権処理は無理かな。
https://www.youtube.com/watch?v=ljPwNYprmjU
ノート20250308
備考:「胡錦濤氏、突然の会議中座 体調不良か強制退場か…」産経新聞20221022
https://www.sankei.com/article/20221022-R3CFP7H5IVOZJHM6V4HOGVJHAI/
~中国共産党の第20回党大会最終日の22日、胡錦濤前総書記(前国家主席)が閉幕を待たずに会場から立ち去った。
――所見:動画を視るとガードマン二人に両腕を抑えられるように、胡錦涛氏はつまみだされ、途中で、退任が予定されている李克強首相の背中を労を労うかのように、ポンポンと軽く叩いて全人代会場から消えて行った。
備考:矢板明夫「李克強死去は暗殺だったのか」(月刊「正論」1月号より)月刊正論オンライン20231205 https://www.sankei.com/article/20231205-G4WSD7YX4VGZBLNOUE7QYSTT4Y/?outputType=theme_monthly-seiron
~中国の李克強前首相が十月二十七日、「突発の心臓病」のため死去しました。六十八歳でした。あまりにも若く、また突然の死去だったので、暗殺されたのではないかとの見方も広がっています。
――所見:当時、経済オンチの習近平に代わって、不良債権処理の陣頭指揮をとれるのはこの人だけだと言われた。習近平にとって李克強前首相は、人気があり、自分の地位をおびやかす存在だった。プールで泳いでいるような人が、急死するのはタイミング的におかしい。普通に暗殺とみていいだろう。
小結:
中共体制は大きく二大派閥があり、能力はないのだけれども親のコネで権力の座をつかんでいた主力派閥「太子党」と、難関大学を突破し実務でのし上がって来た「上海グループ」というのがあり、拮抗していた。第三次習近平政権において、習近平は「上海グループ」を一掃してしまった。結果、実務ができる者がほとんどおらず、国家が傾くことになった。現在は、「上海グループ」の胡錦涛前主席ら三長老が、人民解放軍の張又侠と組んで、習近平の実権を奪った形になっている。――つまり院政をしているものと推察される。
ノート20250310




