覚書/アニメ『鬼滅の刃』産屋敷お屋形様についての考察
『鬼滅の刃』は大正時代の日本を舞台に、鬼殺隊という私兵集団が、鬼の一族と死闘を繰り広げる物語である。主人公の竈門炭次郎は山間部の炭焼きを生業とする一家の長子で、父亡き後、母親ともに、弟・妹達を養って来た。ところが無惨という鬼が、主人公と妹・禰豆子以外の家族を皆殺しにしてしまう。生き残った禰豆子も鬼と化していた。やがて兄妹は鬼殺隊に保護され、その一員として活躍していく。
アニメ産屋敷お屋形様を視聴していて、数百人の鬼殺隊を抱えている産屋敷のお屋形様とは何者か、ふと疑問に思ったので、考察してみたいと思う。
幕末各藩藩士員数は1万石につき80人だった。『鬼滅の刃』鬼殺隊隊士人数が数百人と言われている。するとこの私兵集団は少なくとも3万石程度の大名家に匹敵する経済力を持つことになる。――山間部で農地が少なそうだから、農林業・鉱工業・商業・運送業からなる産業部門で賄っているのだろうか。
1戸につき10石前後の生産高があるとする。すると1万石につき1千戸だ。1戸につき家族5人ならば1万石は人口5千になる。鬼殺隊士240人として、3万石級だとすると産業部門人員は3千戸・1万5千人の集団となる。
∴ 産屋敷お屋形様は陣屋住まいのお殿様で、華族とすれば子爵級。
追記:
先ほど、つまらない計算をしておりました。
大正期収穫率は江戸期の2倍です。その場合、耕地面積は江戸期で1万石:百町1km四方、大正期で50町707m四方。大正期の3万石は1.5百町1.224km四方を要します。猫で有名な瀬戸内海の猫島と同じくらいの面積。
ついでに新潟の大地主伊藤家(本宅は現在、北方博物館)が1346ha=1300町で、江戸初期だと13万石、大正期だと27万石相当。「本間様には及ばぬまでも、せめてなりたや殿様に」の本間家は同時期に3000町ありました。すると江戸初期なら30万石、大正期なら60万石となります。もはや国持大名級ですね。
――こんなことを半日がかりで調べる私。暇人というなかれw
ノート20250322




