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読書/織田作之助 『競馬』『婚期はずれ』『猿飛佐助』

織田作之助『競馬』感想文


 京都大学卒の男が、美しいキャバクラ嬢を嫁にした。実家は仏師で僧侶の娘を嫁に貰うのが慣例の家だったので、父親に勘当されてしまう。その上、稼業としていた中学教師の職も、素行不良のレッテルを貼られ、クビになってしまう。男は恩師のつてで、歴史雑誌編集者の職を得るのだが、今度は妻が癌となり、看病と病死で休みが多くなり、そこもクビになった。


 ろくな楽しみを知らなかった男が、競馬にはまるようになった。当然のことながら、連戦連敗。亡き妻の形見まで質入れする始末。


 男は全財産をかけて大穴狙いの大勝負に出て、物語は終わる。


 短編。




ノート20220611






織田作之助『婚期はずれ』感想文


大正時代の大阪を舞台にした短編。


年をとってもシャンとしている床屋の未亡人。家長となった彼女は、わずかな差でのタテ意識、世間体から娘三人、息子二人の縁談をことごとく邪魔する毒親がヒロイン。陰口がまた大好きで、風呂屋の悪口をいった結果、町場にいられなくなり引っ越す。そんな最中、女学校にやった容姿端麗な末娘が、死期近い結核の男と契って妊娠・出産。その私生児が、陰気くさい彼女の家を活気づかせ、ハッピーエンドではないものの、ちょっとした安堵感を与える。




ノート20220727 






織田作之助著 『猿飛佐助』感想文




短編。火遁巻、水遁巻、木遁巻の三部構成。


戦国時代、信州の猿飛佐助は風流人を気取るも、アバタ面にコンプレックスがあった。ある日、恋人の楓と村の「悪口祭り」に連れだって行くと、その醜さを村人に揶揄される。傷ついた佐助は楓の元を去り、山中に籠って、一人修行に励んだ。そんな彼に注目したのが、仙人のような忍者マスター・戸沢白雲斎だ。白雲斎は佐助に術を授けると、「むやみに忍術をひけらかすな」という禁忌を残し、佐助の前から消える。ほどなく佐助は、山に狩りにやってきた領主・真田幸村一行と遭遇、拾われて仕官する。


だが、かつての恋人・楓は、領主夫人付き女中になっていて、城中歌会に出席した佐助は、彼女と再会。自身のアバタの恥ずかしさから、再び、蓄電し、武者修行の旅へでてしまう。


京都へ来たとき、盗賊の石川五右衛門と出くわし、果し合いに勝ったことことから逆恨みを買った。さらに、「禁忌」を破ったことを師匠・戸沢白雲斎に知られ、忍術を封じられてしまった。すると五右衛門に指示された手下が、眠り薬をつかって佐助を捕え牢獄に放り込む。


牢獄では、真田家同僚の三好入道がいて、二人協力して脱出。盗賊たちをやっつける。


他方、楓が佐助を追ってやってきたのだが、またも、醜貌を恥じて蓄電。


後に、師匠と再会して再び忍術の使用を許される。


そのころには、コンプレックスを克服していた。




ノート20220728


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