読書/更科功『絵でわかるカンブリア爆発』
更科功『絵でわかるカンブリア爆発』講談社2016年
〈予備知識〉
地球は、誕生以来、数度の氷河時代があった。このうち、赤道付近も含め完全に氷床や海氷に覆われた状態を「全地球凍結(英: Snowball Earth)」といい、原生累代初期のヒューロニアン氷河時代(約24億5000万年前 - 約22億年前)の最終期と、原生累代末期のスターチアン氷河時代およびマリノアン氷河時代(約7億3000万年前 - 約6億3500万年前)の二度にわたり経験した。
二度に渡る全地球凍結で、海にいた生物は大量絶滅した。このときわずかに生きながらえたのは、海底火山付近で暖をとっていた生物たちだった。
その後、地球は火山噴火が活発化し、原生累代-新原生代-エディアカラ紀(6億3500万年前~)に、エディアカラ動物群あるいは「ベンド生物」と呼ばれる多様な生物群が出現。中には、左右対称の動物「蠕虫様」(ぜんちゅうよう)もいた。
ここまでを「先カンブリア紀」と呼ぶ。
〈本題〉
そして顕生累代-古生代-カンブリア紀(5億4100万年前~)となり、「カンブリア爆発」という生物進化における一大イベントが起こる。
カンブリア紀は、フォーチュン期(5億4100万年前~)、第二期(5億2900万年前~)、第三期(5億2100万年前~5億1400万年前)に区分され、「カンブリア」爆発は第二期と第三期で発生した。
フォーチューン期で複雑な生痕化石が、第二期で微小有殻化石群が、そして第三期で、「カンブリア爆発」を特徴づける三葉虫が登場する。
地球の生物は、大きく三つのグループがある。そのうちの一つが多細胞生物「真核生物」だ。「真核生物」はさらに3~10以上のグループに分けられる。そのうちの一つが動物・茸やカビなど粘菌累を含む「オビストコンタ」となる。
「カンブリア爆発」以降、真核生物の一つ「動物」は、「目」を獲得。光を感知して生息域を急速に拡大していく。
<動物>
左右相称動物
後口動物
脊索動物など
無顎類魚類「ミクロンミンギア」「ハイウイクス」「メタスブリッキナ」
――脊椎動物に進化している可能性もある
……やがて人類につながる
脱皮動物
節足動物など
――甲殻類:三葉虫、エビ、カニ、昆虫など
冠輪動物
非左右相称動物
ノート20220811
◇「地質時代年表」(更科功『絵でわかるカンブリア爆発』講談社2016年)より
累代 / 代 /紀 / 世
顕生累代/新生代/第四紀/完新世(11万年7000年前~)