表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/61

チートスキル2


「悠久司会進行代わってくれる?」


「了解」


 ののかが、前に出てきて、僕と交代した。


「今度は私からチートスキルの魅力について話すね」


「魅力ですか?」


「そう。最近私は、ゲーム実況してるんだけど」


「そういえば、そうだったね」


 ののかは春休みからゲーム実況を始めたと言っていた。

 ののかのゲーム実況は、可愛らしい声と、ガチのプレイイングで、少しずつ人気が出てきているとのこと。

 自分でそう言ってるんだから、相当なんだろう。


「それで、チートスキルとゲーム実況に何の関係があるんだ?」

「全然おもいつかねぇな」

「あたしもわかりません」


 トウヤもレミちゃんも僕同様、首を傾げている。


 まあ、僕らは、ののか以外ゲームをあんまりやらない。


「悠久は、ゲーム実況を見る人はどういうときに見ると思う?」


「ゲーム攻略法を知りたいからじゃないのか?」


「そういう人も多いよね。他には?」


「他? なにがあると思う?」


「自分でやるのがめんどくさいとかかな?」


「うん。そうそう。RPGだと、めんどくさからかもね、対戦ゲームなら?」


「物語を、ストーリーとかをやりたいわけじゃないんだよね?」


「もちろんそうよ」


 僕が、首を傾げていると、レミちゃんが勢いよく手をあげた。


「あ、わかりました。強くなった気になりたいですね!」


「レミちゃん、正解! そうなの。自分がうまくゲームをできたつもりになりたいの。私はやってみせるがわだけどね。それを意識して楽しませるつもりで頑張ってるわ」


「へぇ。それは、新しい知見だね」


「統計とったわけではないけど、プレイをうまくなりたくて、見てくれてる人よりおおいかもしれないの。きっとチート転生系はそういう人たちのニーズにマッチした小説ね」


 僕が、納得して言った。


「向上心がない人たち向けだね」


「だから、言い方があるだろう」


「確かにそういう人たちは、ゲームをプレイする向上心とか、魔王を倒したい気持ちとかはないと思うの。普通の人たちは、仕事とか学業とかの疲れをいやすために小説読んでると思うから、そういう人たち向けね。普段頑張ってるからこそ、そういう小説を読みたいんだと思うわ」


「さすが、ののかちゃん。悠久とはちがうな」


「そういう条件を想定すると、まずは転生前は、共感できるような人物にして、転生した後は、過剰なぐらいチートスキルを与えて、敵を倒す爽快感を与えるというのが、いいと思うわ」


 僕は、ののかの説明に頷く。


「なるほどね。できるだけストレスフリーにしてあげるのがいいってことだね」


「そういうことなの」


「じゃあ、ストレスフリーになる条件をもっとあげてみようか」


 僕は、ホワイトボードに書きだしてみた。


〇ストレスフリーな条件

・最強チートスキル。

・負けなし。

・高貴な身分。

・無条件に異性に慕われる。

・無条件に配下の者にも慕われる。

・敵に恐れおののかれる。

・ガンガン成長して強くなっていく。


「逆に、避けた方がいいことも書いておこうか」


〇ストレスになる要因

・敗北。

・挫折。

・失恋。


「挫折を経験せずに、成長を感じるって難しくないか」


「だから、ゲームのレベルアップとか向いてると思うわ」


 さすが、ゲーム好きのののかの視点だ。


「あとは、仲間のピンチに駆けつけるとかもいいかもね。敗北とか、挫折とか、失恋を味方に肩代わりしてもらおう」


「酷いやつだな」


「まあ、酷いのは、主人公じゃなくて作者だけど」


「つまり、お前だろ」


「さあ、まとめようか」


まとめ

・チート転生好きな読者は、物語に爽快感を求めていることが多いので、ストレスフリーなストーリーを意識しよう。


 



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ