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勇者とは

「お疲れ様でーす」


 今日も元気にレミちゃんがやって来た。


「先輩なに書いてるんですか?」


 僕のノートを覗き込みながら聞いてくる。


「今日のテーマは剣と魔法の物語にしようと思っていろいろメモしていたところだよ」


「ふーん、先輩、文芸活動についてはマメですよね」


「なんかそれだと、文芸活動以外にはマメじゃないみたいだけど……まあ、いいや、レミちゃんは、剣と魔法のファンタジーは好き?」


「うーん。好きとか以前に、あたしの場合は、剣と魔法の世界がリアルで科学の世界がファンタジーなんですよね」


「そうなるのか。ややこしいな」


「もう、こっちの世界の生活も長いんでどっちもどっちって感じですけどね。悠久先輩もそうですよね」


「そうなるかな。僕の場合は、こっちの世界が元の世界だからなぁ。やっぱり剣と魔法の世界は未だに、ファンタジーって感じがするけどね。今日はトウヤは来る?」


「今日は空手だっていってましたよ」


「ののかも今日は、来れないから、今日は、僕らの実体験も交えながら、剣と魔法の世界の物語についてはなしていこうか」


「いいですね」


「よし、じゃあ、まずは剣と魔法の世界での一番メジャーな勇者について考察していこうか」


「わかりました」


 僕はホワイトボードにお題を書いた。


〇勇者はなぜ勇者なのか? 

 勇者が勇者たる所以とはなんなのか。


「まずは剣と魔法の物語系の主人公率NO1の勇者から深堀していこうかな。」


「今はそうでもないきがしますよ」


「まあ、そういわないでよ。剣と魔法の物語には、勇者はやっぱり外せないよ」


・任命パターン


「さて最初は、任命パターン。任命するに相応しい人物、一番わかりやすいのは、王族とか神様とかかな。そういった偉い人から『君は勇者だ』と言われるとかかな」


「異世界からの転生者はこのパターンが多そうですね」


「このパターンの良いところは、弱くても勇者だと名乗れるところだね。成長ものとか、成り上がり物で、最初弱い主人公を勇者としたいときに使い勝手がいいよ」


「なるほど。確かにそうですね」


「どんどんいくよ。次は功績パターン」


・功績パターン


「功績とは、なんですか?」


「さっきと逆で、もうすでに実績がある勇者だよ。わかりやすいのは、魔王を倒したとかかな。あとは、武道会で優勝したとかだね。最初から強い勇者を物語に据えて、無双系とかチート系の物語を書きたい時に向いているよ」


「強い=勇者ってことですね。わかりやすいです」


「次は血筋パターン」


・血筋パターン


「自分自身ではなくて、親とかが勇者でそれを引き継いだというタイプかな。状況によって、強かったり弱かったりすると思う。自分の意志で勇者になったわけでもないし、誰かに認められた訳でもないから、責任感と自分の心の葛藤を描くとかに向いてそうだね」


「転生勇者も勇者になった責任感とか心の葛藤ありそうですけど?」


「まあ、そういう人ももちろんいると思うけど、転生物だと、『君は勇者だ』って突然言われたら、やっぱりどこか嬉しい場合が多い気もする」


「そういったものですか?」


「承認欲求満たされるだけで、テンション爆上がりだよ」


「先輩も勇者になったときそうでしたか?」


「テンションは上がったけど、僕は最初夢かと思っていたからさ。勇者になれたからテンションが上がったわけではないんだよね」


「そういえば、そうでしたね」


「次は聖剣パターンかな」


・聖剣パターン


「任命パターンに少し似てるけど、人に任命された訳ではなくて、勇者の象徴である聖剣を手に入れたから勇者になったというパターンかな」


「聖剣あっての勇者って感じですもんね。剣と魔法の物語の剣ってやっぱり聖剣って感じがします」


「テンプレパターンとしてはこんなもんかな」


勇者が勇者たる理由

・任命パターン

・功績パターン

・血筋パターン

・聖剣パターン


「結構いっぱいありますね」


「そうだね。自分の好みにあわせて、選択するといいとおもうよ」


「先輩の言い方だと、自分は勇者になったことあるくせに、微塵も運命を感じないんですが」


「うーん、まあ、僕の場合は、自身が勇者というのともちょっと違う気もするし」


「先輩はどのパターンなんですか」


「時系列順にいうと、聖剣を引き抜いて、武道大会で優勝して、姫つまり王族に任命されたって状態をまえの勇者から引き継いだことなるのかな」


「全パターン網羅してるじゃないですか」


「でも、姫はあんな感じだったし、武道大会優勝したのも、その時の出場者が弱いやつばっかりだったおかげだし、聖剣は呪われてて封印されているのを無理やり引き抜いただけだし」


「あの聖剣呪われてたんですか。初耳なんですが、よく普通につかってましたね」


「たたきおったら、言うこと聞くようになったよ」


「ああ、それで……事実は小説より奇なりって言いますけど、先輩は本当に無茶苦茶ですよね」


「そうかな。僕の場合も、特殊に見えて意外と組み合わせなだけだよ」


「そんなもんですか? でも、大体わかりましたよ。ああ、でも、どうやって勇者になるかはわかりましたけど、聖剣はそもそもなんであんな感じで台座に突き刺さっているんですかね?」


「ああ、じゃあ次は聖剣について深堀してみようか」

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