悪役令嬢系1
「さて次のテーマは何にしようか? 異世界転生系まだやり残しあるかな」
僕はみんなに聞いてみる。
「悠久、異世界転生物なら悪役令嬢も外せないと思うんだけど、私がやってもいい?」
「僕は悪役令嬢系あんまりわかってないから、今日はののか、よろしくね」
「うん。まかせて」
僕は席について、ののかと変わる。
ののかはホワイトボードに
・悪役令嬢系
と書く
「あくまで私の見解になるけどいいかな」
「他のテーマだっていつも悠久の見解だろ」
「まあ、そうだね」
僕はトウヤに頷く。
自信満々に話しているけど、誰かに習った訳ではないので、勝手な僕の見解だ。
考え方が変われば、内容も変えるその程度の話だ。
「気楽に聞いてね。悪役令嬢って所謂、不遇ものになるけど、本読まない人でも知ってる女性向けの不遇物といえばなにを思い浮かべる?」
レミちゃんとトウヤは頭に?を浮かべているので、僕が答えた。
「シンデレラだよね。グリム童話のシンデレラならざまぁ要素もあるし」
「ざまぁ要素ってなんだよ。そんなのシンデレラにないだろ」
「シンデレラって、本当は王子がガラスの靴でシンデレラを探すとき、姉達は足を切ってまで、ガラスの靴はこうとする」
「怖! なんだそれ」
「最後はシンデレラの結婚式で姉たちは鳩に目玉をくりぬかれてて終わるんだよ」
「ひどすぎるだろ」
トウヤはふらふらしている。
逆に、レミちゃんが目をキラキラさせて言った。
「面白そうですね!」
「グリム童話の原本、レミちゃん好きそうだね。今度かしてあげるよ」
「ありがとうございます」
レミちゃんはルンルンで楽しそうだ。
少しずつトウヤの前でも隠さなくなってきてるな。
「それで、ののか、悪役令嬢とシンデレラなんか関係ある?」
「んー特に関係はないかな。そういうことじゃなくて、シンデレラってかなり最初不遇じゃない?」
「シンデレラって名前自体、灰かぶりって意味だもんな。ボロボロの服着て、ほぼ奴隷扱いだし」
「朝から晩まで働いて、夜は灰の中で寝るとか私には耐えられそうにない」
「確かに不遇というにはちょっと度が過ぎるかな」
「それが悪役令嬢が流行っている理由だと思うの」
僕とトウヤとレミちゃんは?を浮かべた。
「ののか先輩、意味がわからないんですけど」
レミちゃんが代表して聞いてくれた。
「悠久がこの間、不遇設定あげてくれたでよね」
「悪役令嬢以外は僕が列挙したね」
「女性は全部耐えられない」
「えー」
といいつつ、よく考えるとそんな設定の少女漫画はほとんどないかもしれない。
「悪役令嬢って、不遇だけど、一般人は嫌っていう贅沢を詰め込んだ結果というのが私の見解かな。不幸だけど、ドレスは着たいし、おいしい食事もとりたいし、なんなら自分より可愛い女の子に嫌味の一つぐらい言ってみたい。王子様にちょっと振られて、私ってなんて不幸なのって自己陶酔できるちょうどいい塩梅が悪役令嬢なの」
「もう一つの理由としては、令嬢じゃないと王子様にお近づきになれないってことかしら、女性向けの恋愛対象で強い、カッコいい、お金持ち、地位がある、すべてがそろった王子に勝てる設定が他にないから」
「男でモテるのは、小学生は足が速い、中高生は顔がいい、大人はお金持ちってよく言うけど、確かに王子は全部持ってるな」
「わざわざ、地の分で彼は資産が数億円持っている財閥の息子とか言うとわざわざひけらかしているようで品がないけど、その点王子様って書いておけば、説明しなくてもお金持ちなのはわかるの」
「便利だな」
「男物の転生物と同じで、最後は、王子様とよりを戻したり、他のいい男を捕まえたりしてハッピーエンドで終わるから安心して自己投影して読めるのよ。他にもちょっとは女性向けの不遇設定あるけど、ジャンル分けできるほど開拓できてないかな」
「かなり、理解できて来たよ」
「次は話のパターンなんだけど」
ののかがホワイトボードに書いていく。
テンプレパターン
・現代人が悪役令嬢に転生して断罪回避
・悪役令嬢が過去にさかのぼって、自分の断罪の未来を回避
・王子に振られたから、他の素敵な殿方と婚約
「ごめん。私歴史ものの方が好きだから、テンプレパターンはあんまりわからないかも」
「十分だよ。断罪って処刑ってことだよね」
「悪役だからね。冤罪のことも多いけど、処刑されるの。基本の話は、それを回避しつつ幸せになるって話が多いかな。あ、綺麗に死ねるっていうのも悪役令嬢のいいところかも」
「美人薄命ってやつだね」
「まとめるね」
悪役令嬢系
〇悪役令嬢が流行っている理由
・女性が他の不遇設定に耐えられない。
・不遇であっても、贅沢はしたい。
・王子様と恋するためには、最低令嬢である必要がある。
・綺麗に死ぬことができる。
〇テンプレパターン
・現代人が悪役令嬢に転生して断罪回避
・悪役令嬢が過去にさかのぼって、断罪の未来を回避
・王子に振られたから、他の素敵な殿方と婚約




