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夢見る僕らの文芸活動(小説書き方小説)  作者: 名録史郎
心の防御

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ジャンルアレルギー


「悠久、人によってジャンルにアレルギーがあるって言ってただろう?」


「うん。言ってたね」


「具体的に、どんなのがあるか教えてくれないか」


「そうだね。書くとき、誰向けに書いているのかっていう話にもつながるから、まとめておこうか。まずは恋愛系だね」


〇恋愛系

・男性特化恋愛小説、女性特化恋愛小説


「まず外せないのは、これかな」


「映画と違って小説の恋愛小説は、一人で読むだろう」


「それはそうだろう。本なんだから」


「なので、片方の性の欲望を極端に詰め込んだ方が受けがいい。というのも男も、女も異性が過剰に献身的な方が、受けがいいんだよね」


「好きになる理由はあるだろう」


「もちろんそうだけど、理由が酷いのもあるだろう? 呪い、洗脳、惚れ薬などなど」


「うわぁ。それは嫌だな」


「理由が、まともな場合、命を助けてくれたとか、でも人生かけてお返ししますとなると、死んだ方がましじゃないかという気分になる時もある」


「ああ、確かに」


・官能小説


「官能小説とかも、そうだよね。エロいシーンが読みたいだけなので、理由なんて特にどうでもいい」


「極論、そうなっちゃうよな」 


・同性愛系


「同じ恋愛系で、同性愛もアレルギー起こす人がいるね。具体的にいうと、BL、百合系の小説だね」


「ちょっと俺も苦手だな」


「BLは女性向け、百合は男性向けになるんだけど、女性でもBL読めない人はいるし、男性でも百合は読めない人がいる、ちゃんと言っておくけど、現実の同性愛を認める認めないと話とは別だからね」


「わかってるよ。小説のジャンルの話だろう」


「というのも、小説の同性愛系は、むしろ異性が好きすぎる人が、読む傾向があるかもしれない」


「どういうことだ?」


「女好きの人は、可愛い女の子しか出てこない小説が読みたいし、男好きの人は、イケメンしか出てこない小説が読みたいってこと、2倍でお得みたいな感覚かな」


「誰の感覚だよ」


「まあ、百合は僕の、BLはののかの感覚だよ。世間がどんな感覚で読んでるかまでは、わからない」


「……お前ら、カップルでお互いに好きな同性愛小説について語ってるのか」


「喫茶店とかで話してると、変な目で見られるから、アレルギーの人多いんじゃないかな」


「……それはそうだろう」


・異常性癖


「この辺りになってくると、アレルギーというか、まあ、犯罪なので、嫌な人はもちろん嫌だろう」


「そうだな」


「現実と想像をちゃんと分けて考えられないとダメというのは、大前提なんだけど、小説まで否定するのは、ダメだよね」


〇ホラー系 グロ系 バイオレンス系


「これは当たり前だから、説明しなくてもいいか」


「ダメな人はダメだし、好きな人は好きだよな」


〇パンデミック系 災害系 戦争系


「これに対してアレルギーを起こす人は、不謹慎だって論調が多いかな」


「まあ、そうなっちゃうよな。最近……というわけじゃないんだろうけど、世界で考えたら定期的に起こるしな」


「でも、最悪の事態を想定しておくということは、本当にそれが発生した際に大切なんだよ」


「確かに、そうだな」


「本当に対策するなら、歴史の本とか、ハザードマップとか見る方が有意義だし、小説を無理して読む必要はないけどね」


〇バッドエンド系


「物語は、ハッピーエンドじゃないと許さない勢も結構多いんだよね。バッドエンドは、確かに気分がよくなるように書くのは難しいんだけど、だからといって、すばらしい物語も多いわけで……まあ、許さない勢は、素晴らしいと感じないんだけどさ」


「失恋系もこれだよな」


「自分が失恋しているとき、物語の主人公も同じように失恋してくれる方が、気分が晴れる人が多い。それが分からない人もやっぱりいるから」


〇ざまぁ系


「これは、主人公的にはハッピーエンドなんだけど、ざまぁする相手はバッドエンドなわけで、敵側にも同情してしまうタイプの人は、アレルギーを起こすよ」


「それわかるな。たまにざまぁされた側が可哀想に思えるときがあるんだよな」


〇正義系


「似たようなので、正義系もダメな人もいる」


「そうなのか?」


「正義って主観的なものなんだよ。それが分かってないと、いけない。正義系の小説は、相手が悪だとみなして、倒すわけだから、悪だとみなした属性に近い人は、アレルギーを起こすよ」


「確かにな」


〇ライトノベル


「ライトノベルに拒否反応起こす人もいるね」


「なんか、ジャンルの範囲が大きくないか?」


「オタク専用のジャンルとか、純文学とかの方が上だとか、未だに本気で思ってる人がいるよ」


「なんか悲しいな」


「人の気持ちはそう簡単に変えられないからね……。まだまだ、細かく分析したらあると思うけど、どうかな?」


「結構、千差万別だな」


「そうなんだよ。本当にヤバい犯罪系の小説は、書く方も読むほうも、ちゃんとこれは万人受けではないとちゃんとわかって書いたり読んだりしてるんだけど、自分は万人向けで書いてるつもりだけど、アレルギーを起こす人がいるとか、これは、面白い面白くない関係なく自分がアレルギーを起こすジャンルなんだってわかってないことが多くて、SNSで作家と読者がバトルになって、炎上することが多いかな」


「あーなんか沢山書いたり、読書している人こそ、偏ってること気づかずに、アレルギー起こして、文句言ってしまいそうだな」


「そうなんだよね。まあ、といっても一人一人ジャンルアレルギーについて、説明するわけにはいかない、買った後で自分に合うものじゃなくて、文句を言ってくる人は少なからずいると思うよ」


「クレームかぁ」


「普通の売り物だって、ビックリするぐらいクレームは多いよ。大きな会社なら、クレーム対応部門がいるんだけど、作家は、ほとんどの人が自営業だから、自分が生産部門兼クレーム対応部門になっちゃうんだよね」


「うわぁ。大変だな」


「まあ、最初からクレーム来るものだと分かっていれば、『お読みいただきありがとうございます。今後精進します』書籍なら『お買い上げありがとうございます。クレームは編集部に送ってください』とか言っておけばいいよ。あんまり酷ければ、ちゃんと法的に訴えようね」


「感情的にならずに淡々と処理するのがいいってことだな」


「そういうこと、感情的になったら、小説家側も悪くなっちゃうしね。では、まとめだよ」


◇ジャンルアレルギー

 アレルギーを起こす人が多いジャンル例。


 〇恋愛系

・男性特化恋愛小説、女性特化恋愛小説

・同性愛系

・官能小説

・同性愛系

・異常性癖

〇ホラー系 グロ系 バイオレンス系

〇パンデミック系 災害系 戦争系

〇バッドエンド系

〇ざまぁ系

〇正義系

〇ライトノベル


 どんなジャンルでも、対象でない人はアレルギーを起こすと理解しておこう。



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