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夢見る僕らの文芸活動(小説書き方小説)  作者: 名録史郎
心構え

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異性向け小説を書く場合の注意点(男作家)


「今日は、自分の性別とは違う主人公を書く場合の注意点について、語ろうかな」


「何に注意すればいいんだ」


「特やってしまいがちな。心のミラーリングについてだね」


「ミラーリングってなんだ?」


「ここで言うミラーリングとは、自分の心から相手の心理を考えることを指してるんだ」


「普通そうするんじゃないのか?」


「異性向けの小説、特に恋愛関係のものをを書くときに一番やったらいけないことだよ」


「なんでだよ」


「トウヤは、自分がされたら嫌なことをしてはダメ、自分がされて嬉しいことをしましょうなんて言う人がいるけど、どう思う?」


「自分がされて嬉しいことは、相手も嬉しいだろう」


「じゃあ、例えば、いつも死にたい願望がある人がいたとして、みんなもそう思ってるとミラーリングして、みんなを殺し始めたらどうだよ?」


「そんなのダメに決まってるだろ!」


「そうなんだよ。今回は極端な例にしたけど、みんな心の形は違うので、自分を基準に考えるのは、ダメなんだよ」


「よくわかった。……確かにそうだな」


「ただ自分と同性の心理については、同じ社会で生きていれば、似たり寄ったりになるんだけど、異性の恋愛感情は、まるで違うので注意が必要だよ」


「なんで、そんなに違うんだ?」


「最大の違いは妊娠するかしないかだね。ほとんどこれに起因していると言っても過言ではないよ」


「確かに、妊娠が大変なのはわかるけど、なんでそれが心にも影響するんだ?」


「よし。男が誤解しやすい、女の人の恋愛心理について考えてみようか」


「よろしく頼む」


・女の人は、異性の体を見ても、それほど興奮しない。


「まずは、これかな」


「確かに男性は、ヌード集とか見るけど、女性はボディービルダーの雑誌とか見るとかって話聞かないな」


「そうなんだよね。それでも誤解する男がいるのは、女の人もまるで興奮しないわけではないからかな。俳優の鍛え上げた筋肉が好きな人もいるし、BL好きの女性は結構興奮すると思うよ」


「まあ、そうだな」


「男は視覚的に興奮して、あれがああならないとエロいことできないからね」


「ああ、まあ。確かに、それが心にも影響してるのか」


「そういうことだね。女性を対象にいれて小説書いているのであれば、『胸が大きい』とか『○○カップ』とか直接表現は避けたいところだね。一人称視点だと、マジマジ見てることになるし」


「そうなっちゃうのか。書くとき注意しないといけないな」


・男は女の人を助けたいし、女も男に助けられたい。


「男向けでも、女向けでも、男が女を助けるのが基本だよ。ただし、女性向けはイケメンに限る」


「ああ、それは分かる」


「お腹に自分の子供がいる……かもしれないという本能からくるんだろうね」


・女の人も男のハーレムが好きである。


「女も沢山のイケメンに囲まれたいって、ことだろう」


「違う違う、それは逆ハーレム、男が沢山の女に囲まれるというのが、女も好きなんだよ」


「はあ? そんな訳ないだろう」


「ただし、条件があって、そのハーレムの中で最上位である必要がある」


「その条件があれば、女もハーレムが好きなのか?」


「女性向けのジャンル、大奥や、中華系の後宮物が典型だね。『私の彼氏みんなにモテモテだけど、私のことを一番に愛してくれるの』が最高らしい」


「確かに言われてみれば、そうかもしれない」


「女性向け、だと、自分の彼氏にモーションかける当て馬の女性を用意して、それでも自分のことが好きというのはテンプレ化してるね」


「当て馬にされる女性は、可哀想だな」


「ちなみに悪役令嬢系は、その当て馬役の人物が逆転する物語だよ」


「そっちは、そっちで需要があるのか」


・男性は、見ず知らずの女性に話かけられると嬉しいが、女性は嬉しくない。


「看板娘というのは、存在してもあまり看板息子とは言わないだろう? 言っても客寄せかな」


「イケメンは除くだろ」


「いや、イケメンでもだよ。基本的に、女性は、一度妊娠すると他の人の子供を産めないから基本は男から話しかけられたら警戒するんだよ。でも、男は基本美人から話しかけられたら警戒しないだろう」


「そうかもしれない」


「だから、美人局って犯罪手法がある訳なんだけど」


「うん。悲しくなってきたぞ」


・男は、一度振られたぐらいで嫌いにならないが、女は一度振られると二度と好きにならない傾向が強い。


「男は、一度チャンスがあれば、十分だけど、女は継続して愛してもらわないといけないので、一度でも振られると好きにならないよ」


「これも妊娠からくるのか」


「そうだろうね。妊娠している最中に見捨てられるのが一番困るから、そういう雰囲気がある男は、好きにならないんだと思うよ。なので元サヤエンドはウケが悪いよ」



・女性向けは、恋愛対象の男性がイケメンだけでは物足りない。


「男は、女の子が可愛いければ、それだけでヒロインなんだけど、女性向けは容姿が良いだけでは恋愛対象としての価値はまだまだ低いんだ。極端な言い方すると、男向けならヒロインは可愛ければ村娘でも、奴隷でも誰でもいいが、女性向けは、恋愛対象はイケメンでも、ただの村人とか、奴隷とか論外だよ」


「確かに女性向けで恋人が奴隷とか、俺は見たことないな」


「妊娠している最中は、基本養ってもらう必要があるので、恋愛対象はお金持ちになる。身分が高いとなお良い」


「世知辛いな」


「異世界で、社会福祉が発達していないと尚更かもしれない」


「わかってはきたけど、男で書くのは、なんか難しいな」


「実はそうでもないんだよ。地位があって、お金持ちで、イケメンっといえば?」


「えっと、王子とかか?」


「その通り、地の文にお金持ちとか、イケメンとか書くのは、いやらしいので、全部を一言で言い表せる王子様は使いやすいよ。逆に王子様以外で、全部の要素を満たすのは難しいかな」


「ほぼ、一択ってことか」


「そうなるね」


「理解はできたぞ。なんか悲しくなったが」


「男だって、小説の中だと、美人以外見向きもしないからね。一緒といえば一緒だよ」


「まあな」


「とにかく、あまり自分の心をそのまま参考にして、異性向けの小説を書かないようにね」


「わかったぜ」


「あと注意点は、女性の心理をSNSなどで収集しないことだね」


「なんでだ?」


「エッチが好きな女性がいたとして、SNSで私エッチが好きですって言うと思う?」


「言わないな」


「SNSは基本自分をよく見せる場だから、自己欺瞞だらけで、深層心理を語ってくれることはないよ。自分の恋人や彼女に聞いてみよう」


「恋人いない人はどうすればいいんだ」


「ドンマイ」


「お前なぁ!」


「冗談だよ。人気の女性向けの作品から考察する方がいいかな。物語の構想を考える練習にもなるからね」


「了解」


「では、まとめだよ」


○異性向けの小説を書くときの注意点(男作家)


・女の人は、異性の体を見ても、それほど興奮しない。


・男は女の人を助けたいし、女も男に助けられたい。


・男性は、見ず知らずの女性に話かけられると嬉しいが、女性は嬉しくない。


・女の人も男のハーレムが好きである。

 ただし、自分が一番最上位である必要あり。


・男は、一度振られたぐらいで嫌いにならないが、女は一度振られると二度と好きにならない傾向が強い。


・女性向けは、恋愛対象の男性がイケメンだけでは物足りない。地位や、財産なども必要。


○恋愛対象は、王子様が人気が出る。

 それ以外はかなり難しい。


○SNSは女性の心理を理解するのに向いていない。


○人気の女性向け小説から、自分で考察してみよう。

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