物語作成手順
「悠久、また質問いいか?」
「いいよ。今日はどうしたんだ?」
「ほら、プロットが大事とか、設定が大事とか、キャラメイクが大事とか、書きたい場面が大事とか、いろいろ言われすぎて、どれから物語書き始めたらいいかわからなくなって……」
「うーん。まあ、あんまり気にしなくていいと思うよ。僕はプロットから書くことがおおいけど、キャラメイクからやったりすることもあるからね。どれがいいというより、どんな順番の書き方があるか、それぞれのメリット整理してみようか」
「頼む」
〇プロット先行型
「まずは、僕が得意なプロット先行型だね。話の流れを先に決めておく書き方だよ」
「メリットはどんなのがあるんだ」
「話の流れが決まっているから、好きな場面から書いていっても、流れがおかしくならないことかな」
「確かにな」
・プロットを決めた後は、好きな場面から書き込んでいくことができる。
「あとは、展開が自分では読めているから、一番最初の方で、終わりの方に出てくることにつながる事柄をいれこんだりとか、伏線型の物語を書くときに相性がいいよ」
「なるほど」
・伏線型の物語と相性がいい。
〇キャラメイク先行型
「キャラメイク先行型は、人気がでるテンプレキャラを先に準備できる」
「お前がいうと、ロボットでも作るみたいだけどな。例えばどんなキャラだよ」
「共感性が高くて、あこがれを抱けるようなキャラとかかな」
・人気が出るテンプレキャラを準備できる。
「あとは、物語を作る前に、会話が盛り上がるかどうか確認できるよ」
「会話が盛り上がるかどうか?」
「キャラメイクが終わったキャラ達で、円卓を囲んで、会話をさせるだけで、楽しい小説になるかわかるんだ」
「へぇ。そうなのか」
「あとは、話の流れなんか考えずに、ずっと雑談するような小説をかけるよ」
「例えば、どんな小説だよ」
「文芸部でひたすら会話するような小説とか?」
「そんな小説あるわけないだろ」
「そうかなぁ?」
・キャラメイクが終わったキャラ達で、会話が盛り上がるか確認できる。
〇場面先行型
「次は、場面先行型かな」
「たとえば、頭に思い浮かんだキスシーンの場面に辻褄が合うように物語の流れを組み立てるやり方かな」
「プロット書くのと何が違うんだ」
「旅行で撮った写真を眺めながら、間にあった事柄を思い出していく感じかな」
「なるほどな。結構すぐ忘れちゃうけど、思い出した時すごい嬉しいよな」
「僕は、文章が直接頭に浮かんでくるタイプの物書きだから、このやり方はあまりできないんだけど、多分、映像を思い浮かべてから、文章化するタイプの物書きの人はこっちがやりやすいと思うんだよね」
「へぇー書き手もいろいろなタイプがあるんだな」
・頭に浮かんだ映像から物語を組み立てることができる。
〇設定、世界観先行型
「物語からではなくて、設定や世界観から、物語を作るのも楽しいよ」
「どうやってやるんだ」
「次書く世界は、魔法がある世界にしようか。ない世界にしようか。ここにはどんな生き物たちが住んでいて、どんな景色が見えるんだろう。あの丘の向こうには何が見えるんだろうか。とか考えながら、世界を自分で楽しんでから、そのあとに、主人公たちを置いてみるんだよ」
「自分で世界を楽しむか、それいいな」
・自分で世界を楽しむことができる。
「物語の書き方に正解はないよ。あるとしたら、自分に合ったやり方かな。しかも、今の自分だね。今回は、プロットから書いてみよう。今回は、キャラメイクからしてみよう。今回は世界観から作ってみよう。いろいろやり方を試してみるといいよ。なにより楽しんでね」
「ああ、ありがとな、悠久」
〇プロット先行型
・プロットを決めた後は、好きな場面から書き込んでいくことができる。
・会話が盛り上がるか確認できる。
〇キャラメイク先行型
・人気が出るテンプレキャラを準備できる。
・キャラメイクが終わったキャラ達で、会話が盛り上がるか確認できる。
〇場面先行型
・頭に浮かんだ映像から物語を組み立てることができる。
〇設定、世界観先行型
・自分で設定や世界を楽しむことができる。
まとめ
・物語の作り方に正解はない。
今の自分にあった作り方を探してみよう。