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5.釣った魚を料理する

本日3話目です!

 


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ”ホースマッカレル”を取り込みました。1,000DPを付与致します。

・パイシャル海に生息する比較的有名な魔物で毒はなく弱い。

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「ぇ!?」


 記念にと思って撮ったのがまさか"取り込み"扱いってなんでだ?確かにこのステータス型タブレットはあくまでもステータス表示された物であってスマホやiP○dとは違う。DPの説明にあった取り込むってのはてっきりダンジョンに吸収させるって意味だと思っていたけど、文字通り単に取り込むだけでいいみたいだ。


 獲物が釣れると食費が抑えられ、さらにはDPが増える、一石二鳥だな。これはひょっとしたらダンジョンマスター生活から釣り生活になったりして…。


「1,000DPがこの獲物に対して多いのか少ないのかは不明だけど、デエスから貰えるDP以外の獲得方法が知れただけでも十分な成果と言えるな」


 他にどんなのが釣れるのか気になる所ではあるけど、まずはずっと鳴り止まない腹を落ち着かせるとしよう。

 見た目鯵みたいな魚――――ホースマッカレルを主食として昼飯を作ろう。生で食べるのは衛生面から少し気が引けるので、火を通して食べよう。

 一先ず家へと帰りどう調理するかを考えよう。


「個人的には昼はがっつり食べないからある程度お腹が膨れればいい。折角炊飯器があるからご飯を炊くとして、あとはどうしような」


 まずはまだ生きているホースマッカレル―――いいにくいからもう鯵としよう。料理のプロって訳ではないが、一人暮らしのためそこそこ料理はしていたし料理本は何冊か持っていた。日々の献立を考えるのは悩むため困ったら本を見て決めていたけど、最近ではネット動画なんかを参考にして作っていた。


 冷蔵庫の中身は空だけど氷はあった。鯵のエラ付近にある延髄を切って血抜きをして、氷を入れたバケツで氷締めする。本当はクーラーボックスとかがあれば良かったけど、無い物ねだりを言ってもしょうがない。


 鯵を使った料理でパッと思い浮かぶのが鯵のフライ―――よしっアジフライ定食を作ろう!備え付けの調味料がないかを探すと、醤油、味噌、塩、胡椒などの調味料はあったから他に足りない物をDPを使って買い揃えていく。一通りの調理器具もあり無駄にDPを消費しなくて助かる。


 油、小麦粉、卵、パン粉、あとは米を買っていく。それと味噌汁の具としてシンプルに豆腐と油揚げ、ネギも購入。全部で4,500DPを消費してしまったがまた釣ればいいし、全ての食材が昼飯だけで無くなるって事でもないから大丈夫だ。

 チャチャっと米を研ぎ炊飯器で炊いておき、その間に下拵えをしていく。


 まずはメインとなる鯵を捌いていくー。包丁を使って鱗を取りぜいごと呼ばれるトゲトゲを取って、頭を落として内臓を取り出す。一旦血のりを落としてから水気を――――キッチンペーパーを追加購入して取っていく。目についた小骨を取り除き、後は骨に身が残らないように卸していき腹骨をすいたら三枚おろしの完成。初めて使う包丁だったけど癖がなく手に馴染んで我ながら上手く捌けたと思う。


 あとは切り身に塩、胡椒で軽く下味をつけ小麦粉をまんべんなくまぶす。揚げる時に衣が剥がれない様に余分な小麦粉は落としておくのがポイントだ。あとは溶き卵につけパン粉をまぶしていく。

 これで揚げる準備は完了したので油を温めて同時に味噌汁作りに取りかかる。豆腐、油揚げ、ネギを一口サイズに切って適当に水を入れた鍋の中に入れ火にかける。作りすぎたら夜にまた飲めばいい。


 そうこうしている内に油の温度が上がったので鯵を揚げていく。きつね色になるまで揚げて網バットに数分置けば完成!

 沸騰したら自分の好みの濃さ―――俺は濃い目が好きなので濃い目に味噌を溶けば、こちらも完成だ!


 早炊きにしたからもうちょっとで米が炊き上がる。その間に盛り付けるためのお皿を準備していく。色々と物色しているとジョッキグラスが見つかった。揚げ物がありビールサーバーがあるってことはこれは飲むしかないだろ!


 ご飯が炊けた音がしたので早速よそって少し遅めの昼食を頂くとする。テーブルにはご飯、アジフライ、味噌汁、そしてビールが並べられ高級テーブルと相まって美味しそうにみえる。


「ではいただきます!」


 まずは食前酒って訳ではないけどビールからだ。ゴクッゴクッと流し込む。


「プハァー、美味いっ!さてさてこの鯵のお味は――――ッ!うまいっ!!」


 サクッとした衣に軽くしか味付けをしていないにも関わらず魚自体の味がしっかりしている。見た目通り鯵の味がして我ながら上手くできた。決して洒落ではない。


 ビールに揚げ物は相性抜群で酒が進み箸もとまらない。あっという間に完食し、昼は少食だが物足りなさを感じてしまう程美味しかった。


「ごちそうさまでした」


 食べ終わったので片付けをして一息つくことにした。この後また釣りをするのもいいけど、一度この家に何があって何が足りないかを調べる事にする。現状は食費にDPを使うことが多いだろうけど、急にこれがいるってなった時に困らないためにもリストアップしておいて損はないだろう。無駄に同じのを買ってしまったって事を避けれるし。




△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲




 休憩を挟み再度家の中を見て回り大方足りない物が把握できた。まず服は今着ている物しかなく着替えがない。衛生面を考えれば何日も同じ服を着るのはよくないし、着たくない。だが今あるDPでは満足に買い揃える事が不可能なため今夜貰えるDP次第では数日同じ服を着ることになる。もしくは洗濯機はあったので服が乾く間は全裸で過ごすかだけど、最悪の場合はやむを得ない。

 衣食住の食はDPと釣りで何とかなるし、住に関しては言うことがないから当面の生活は問題ない。


 リビングにあったテレビは残念ながら映らなかったけどDVDプレイヤーがあったので多分DVDを買えば観れるがこれは当分先になる。いつかはこんな大きなテレビで映画鑑賞をしてみたいものだ。


 後は2階にあった書斎か応接室か分からない部屋と何もなかった部屋を自分なりにカスタマイズしたい所ではあるけど、これも当面は無理だ。

 十分すぎる立派な家、という名のダンジョンを貰えたからこれ以上欲を言うのは罰当たりだろうから、一人でDPを節約しながらほのぼのまったりと第2の人生を満喫していこう!




料理は大まかな材料だけ書いて、分量などを細かく書くと長くなってしまうと思い、省きました。もし詳しく知りたい場合は感想欄にて教えていただきたいです。

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