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4.釣りをしよう!

本日2話目です!

 これから俺の第2の人生が始まるんだ!!と意気込んだものの何から手を付けていいのやら。一度リビングに戻り、ステータス―――タブレットを見てみる事にする。DPは毎日0時に一定数貯まるってデエスは言っていたけど、それがいくつ貯まるのか不明なので他に入手方法がないか探してみる。


 テレビで芸能人が船―――クルーザーを買ったってのを見たことがあるけど購入価格が何千万とかだった気がする。そこまで高額の船が欲しい訳ではないけど安くても何百万はするはずだ。漁船だったら数十万からでも買えるって聞いた事があるけど果たして異世界海で、かつ魔物相手に通用するのだろうか。従って船選びは慎重に慎重を期さないといけないけど、結局DPがなければ何も買えないから増やす算段を探すことが何よりも大事になってくる。幸い初期DPが10,000あるため数日で食うに困ることはない。異世界でも節約生活待ったなしだ。


「余裕があれば魔法系のスキルも手に入れたいけど、自力で習得できないのか?」


 そんな事を考えながら横にスクロールをしていく。日用品やスーパーで買える様な手頃な食材は日本と対して値段が変わらず、安くもなく高くもないって感じだ。

 買えない物がないんじゃないかってくらいの豊富な品揃えだ。あの女神が異世界(ちきゅう)の物と価格を調べたのかと思うと余計にあの残念感がもったいないと感じてしまう。


 一度目次に戻り気になっていた船を見てみることにする。一口に船と言っても、小型船から大型船まで幅広い種類があり素人の俺にはどういった違いがあるのかよく分からないけど、一人用の船で調べてみる事にした。やはり値段はピンキリで今の俺には手が出せない。


 ここは異世界、つまり魔法のある世界だ。いっそのこと風魔法で浮かんだり魔法の箒や絨毯といった魔道具で如何にかできないか?または転移魔法とかがあれば楽なんだけど。魔法のスキルとかは買えても使い方が分からないから誰か教えてくれる人が居て欲しいけど、ここは絶海の孤島で俺以外は誰もおらず堂々巡りだ。


 下ばかり見ずに上―――空はどうだろうか?飛行機、ヘリコプター―――それこそいくらだって話だし、絶対に操縦出来ない。なら鳥系の魔物をテイムするか?前提として魔法が使えないし都合良くテイム出来る魔物もいない。やっぱり当分はDPを稼ぐ事だけを考えよう。


「現状DPは10,000何だが、そもそもDPって何だ?」


 小説とかならDPを使ってダンジョンを強化したり、魔物を生み出してダンジョンを強化させる。人間を取り込んだり魔物を倒したりするとDPが増えるってのがよくあるパターンだけど、俺に関してはそう上手くいかない。仮に魔物を増やせたとしてメリットがあまりない。女神が張ってくれた結界のおかけで危険はほぼほぼ回避できる。


「タップしたら詳細が出たりして―――」



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ・DP:ダンジョンポイントとは、自身のダンジョン内において魔物を取り込む、または殺すことによって増加する。人間を拐って滞在させても増減はしない。例外として他にもDPを増やす方法が存在する。

 ・DPを使いダンジョンを強化・拡張する事が可能。またダンジョンマスターのステータス強化も可能。

 ・ダンジョンマスターだけがDPを使用できる。

 ・ダンジョンコアが破壊されるとダンジョンが崩壊し、ダンジョンマスターは死ぬ。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「何かでた!」


 全くもって期待していなかったけど、DPに関しての詳細が知れた。読み進めていくが、特にこれといった仰天する様な内容ではなかったけど、俺のダンジョンは家、つまり家にどうやって魔物の取り込むのかってのが問題だ。しかしデエスから貰える以外の方法が知れた事は朗報だ。


「増やす方法を知れたけど、魔物をどうやって見つけ捕獲するかだけど…」


 ここは絶海の孤島。大袈裟に言ってしまえば大陸から取り残された場所。周囲は海に囲まれ―――そうか!海だ!

 ピンッと閃き俺はそのアイデアに必要な物をタブレットから探す。よしっ!あったぞ!


「えぇ何々、”初心者釣りセット:これさえあればすぐにでも釣りが始められる”ね。いいじゃん!」


 本格的な釣りはしたことがなく、精々が釣り堀くらいしかない。釣りは川や海など場所や狙う獲物によって必要な道具が違うため様々な種類の釣り道具があったけど、どれがどう良いか分からない俺にとってはちょうどよく値段も手頃で3,000DPで買える。手持ちの10,000DPの3割程を使ってしまうが上手くいけばDPを増やす事が出来る。

 早速購入してすると、ステータスと唱えた時の様に突如として目の前に出現した。中身を確認すると買う時の説明にあったロッド・スピニングリール・糸・ジグヘッド・浮き・浮き止め・水くみ反転バケツ・ハサミ・ワーム・ミニケースが入っていた。ワームってのが疑似餌の代わりになってくれるのか。馴染みのない言葉で何だこれと思ったけど、ルアーみたいなものだろう、きっと。


「さて、準備は整った!後は何が釣れるか楽しみだっ!」


 島の淵に行きバケツに水を汲む。こんな所で釣れるのかは知らんが、ワームを付け海に投げ入れる。

 チャッポンと海へと入水し、あとは獲物――この世界だと魔物?――が掛かるのを待つだけだ。便利な事にステータス表記されているタブレットは、地球のタブレットと遜色なく同じ様な機能があり使い方もほぼ一緒だ。当然ながら日本と連絡は取れないが時間の確認ができ、現在時刻は11時くらいで釣果(ちょうか)次第によっては昼食のメニューが変わってくる。












 意気込んだものの全くと言っていい程釣れず、そもそもヒットすらしていない。かれこれ2時間程経過しさっきから腹の音が鳴り止まない。人によってはこの待ち時間こそが釣りの醍醐味だと主張するだろうが、初心者にとっては退屈で、せめて釣れる楽しみが味わえていたら違っていた。獲物がヒットするまではずっとタブレットを見て時間を潰し大方の内容には目を通す事ができ、これが今日の釣果だ。と諦めかけていたその時―――


「ッ!?きたあぁぁぁぁぁ!!」


 浮きが不自然な動きをした。きっと獲物が食いついているのだろうが、ここで焦っては逃げられてしまう事くらいは分かる。確実に食らいつくまでは我慢だ。


「よっしゃー!食い付いた!」


 完全に浮きが沈み獲物がワームに食い付いた。あとは逃げられない様に上手く釣るだけなのだが、そんな技術はないためゆっくりと、だが確実にリールを巻いていき徐々に魚影が視えてきた。


「焦りは禁物。慎重に、慎重に、引いていけ」


 自分に言い聞かせる様にして獲物と格闘し、体感では長く感じられた勝負はついに終わりを向かえ――――勝利を掴んだ。


「釣れたあぁぁぁ!」


 初めての海釣り成功にテンションが鰻上りだ。釣れたの鰻ではないけど、見た目は鯵みたいで大体俺の親指から小指までの長さが約20㎝あり釣れた魚はそれくらいの大きさをしていた。逃げ出さない様にバケツに入れワームを取った。2時間耐えた分釣れた時の喜びは大きく、やはり釣りは釣れてこそ楽しい。初めて釣れた記念にタブレットの中にあったカメラ機能で写真を撮っておく事にした。初めては何でも記念になり残しておきたいと思ってしまうからな。

 バケツの中で泳いでいる姿を撮影した途端―――



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ”ホースマッカレル”を取り込みました。1,000DPを付与致します。

・パイシャル海に生息する比較的有名な魔物で毒はなく弱い。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 こう表示された。




船や釣りは詳しくないため間違っていたらご指摘お願いします。

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