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愛の歌  作者: Dust
1章
27/230

26話

「煙出てたのは見えたけどそんな事に・・・で、その子どこで拾ってきたの?」

帰りついた舜は残っていたエリと話していた。

「唯一の生存者だよ。名前は咲希だって。」

白髪の少女―咲希は今では意識がはっきりしていた。

「・・・生存者って竜の里の?」

「そうだけど。」

「だって竜の里って濃度凄いんでしょ?」

エリはチラッと咲希を見る。

「凄かったね、すぐに息は切れるし体も重かった。」

「じゃあ・・・あんな魔力の弱い子にいれるとは思えないんだけど―」


「おい、今私の事弱いと言ったか・・・?」

咲希が反応する。

「今は魔力感じられないだけかもしれないし―。」

舜はフォローしようとワタワタとし始める。

「・・・・・・私の能力よ。相手の魔力がどれほどのものが分かる。」

「・・・エリ、今はまだ安静にしていて欲しいからさ。そういうのは控えてもらって・・・。」

舜は小声で耳打ちをする。

「・・・・・・後で詳しく調べさせてね。」

エリも知識欲を抑えられてはいない様子だったが渋々と受け容れた。


「それじゃあ竜の里の情報代としてこちらも情報を渡すわ。」

エリがデバイスからマップを出す。

「情報代って・・・そもそも日常品のお代の情報じゃなかった?」

「あら、じゃあ要らない?クロムについての情報でも。」

「是非頂きたく存じます。」

「おう・・・変わり身早い・・・。」

マップの一部が光り出す。

最初はただの点だったそれが一筋の線となりアウナリトへ繋がっていく。

「今いる場所がここで・・・おそらくの進行ルートはこんな感じだよ。」

「・・・!居場所分かるのは助かるよ。」

クロムと戦うとしてのひとつの懸念点であった場所。

それは今まさに解決した。

(あとの懸念点は1つ・・・。)

舜は振り返って皆の方を見る。


(正直、クロムの侵攻を止めたいってのは俺の意見で他の人がどう思っているか・・・。)

かなり危険な事をやろうとしてる。

そこに自分の意見だけで巻き込みたくはないと舜は思っていた。

怜奈や愛花は止めるというのを聞いても付いてきてくれている。しかし、雪乃は?漣は?

保護してすぐの咲希はどうする?

そもそも怜奈と愛花も戦いに賛成なのだろうか?

仲間はいてくれた方がいい。だからこそ集めようと竜の里に行ったりもしたのだが・・・。


仮に参戦してくれたとしてこの人数で大丈夫なのだろうか?

いざ、戦いが近付くと恐怖に襲われた。

死はすぐそこにある。誰がそれに襲われるか分からない。

もう、失いたくない。

「・・・隊長、顔青いよ。」

怜奈が心配そうに顔を覗き込む。

「・・・ああ、うん、大丈夫。ありがとう。」

1人で止めれるのであれば―そうしたい。

だけどそうとも行かない。

まずはそれぞれの意思を確認しなければ―

「・・・私は、大丈夫。・・・戦う。」

察したのか怜奈からそう声をかけてくる。


「・・・愛花も戦うつもりって言ってた。・・・後は他3人。」

怜奈の表情がほんの少し柔らかくなった気がした。

「ありがとう・・・。ほんとにありがとう、いつも助けられるよ。」

心底、救われた気がした。

「という訳で戦うぞー!」

「お、「おー!」」

向こうから愛花がやいやいやってるのが聞こえる。

内容は明らかにローグ戦の話だった。

「ちょっと待って。君ら人の心でも読めるの?」

愛花に話しかける。

「え?だって戦うための仲間探ししてた訳ですし?」

「いやまあそうなんだけど・・・ちょうど悩んでたからさ・・・。」

舜は頭を搔く。


「あ、あの!お役に立たせてください!」

そんな舜に雪乃は意気込む。

「私も舜くんに恩返ししたいし。」

漣もニコッと笑いかける。

「・・・ありがとう。」

照れ隠しに頬をかく。

「咲希ちゃんは療養の為に待機ですかね。今の体じゃ無理そうですし。」

「待て。―私もやれる。そのローグとやらは竜の里を襲った犯人の可能性高いんだろ?」

咲希は起き上がって言った。


「起きて大丈夫なの?」

「あまり舐めるな。竜族は人とは違う。」

「・・・そういえば竜族と人の1番の違いってなんなんだろ。」

舜はふとそう思った。見た目は人でしかない。

「竜族はその名の通り竜の血が流れている。膨大な魔力も誇ってるしな。一人前の竜族はその魔力を使って竜に変化出来るんだ。」

咲希はドヤ顔で語る。

「へぇ、竜に・・・見てみたいな。咲希もなれるの?」

「え!?・・・あ、ああ、いつか見せてやるよ。いつか・・・。」

(あー・・・なれないんだろうなぁ。)

舜はニコリと作り笑いで相槌を打つ。

「私も見たい!ね、いいでしょ?咲希。」

1人気が付いてないのかキャッキャと漣がはしゃぎ、咲希は歯切れの悪い返事をしている。

その横で愛花は計画通りとニヤリと笑った。

(上手いこと言いくるめて全員仲間に引き入れやがったな・・・。竜族を襲ったのがローグ・・・攻め込む際に邪魔されないようってのは確かに有り得る話だけど・・・。)

舜はそんな光景を見ていつの間にか感じていた重圧感が軽くなった気がしていた。


翌朝。

「という訳で作戦会議はーじめーるよー。」

デバイスから空間にマップを映し出す。


作戦フェーズ

指揮官 舜:警戒すべきはクロムとその配下にいる3柱だ。ただ戦を仕掛けようとしてるなら数の暴力にも会うかもしれない。ぶっちゃけ無謀ともいえるこの戦いだけど―どうにかしたい。


どうしますか(0-2)?

助言を聞く←


誰に聞きますか(0-5)?

愛花←


愛花 :我々の一人一人の戦力は立派です。柱相手なら一対一でも勝ち目はあるでしょう。ここはクロムを足止めして柱と一対一の形で勝ちをもぎ取り最後にクロムと複数で戦うべきかと。


どうしますか(0-2)?

助言を聞く←


誰に聞きますか(0-5)?

怜奈←


怜奈:・・・柱とかその他は無視して後ろからクロムだけを襲撃。・・・その後逃走。・・・クロムを倒すのが無理でも逃げられるようしとく・・・命大事に作戦・・・とか?


どうしますか(0-2)?

助言を聞く←


誰に聞きますか(0-5)?

漣←


漣:ここはいっそ果たし状で一対一を作りましょう!殿!


どうしますか(0-2)?

助言を聞く←


誰に聞きますか(0-5)?

愛花← さっき はなし ましたよ ボタンを れんだ しすぎでは?


どうしますか(0-2)?

助言を聞く←


誰に聞きますか(0-5)?

雪乃←


雪乃:囲まれる危険性はありますが・・・全員で固まって支え合いながら・・・。・・・えっと、やっぱりなんでもないです・・・。


どうしますか(0-2)?

助言を聞く←


誰に聞きますか(0-5)?

咲希←


咲希:真っ向勝負だ。


どうしますか(0-2)?

助言の採用←


誰を採用しますか(0-5)?

愛花←


「という訳で一対一を柱に挑む方針で行くとして。作戦考えた愛花さん、説明をお願い致します。」

「はい、お願いされました愛花さんです。この作戦の問題でとしてはクロムの足止めをどうするのか?と雑魚をどう処理するのか?です。雑魚に関しては雪乃ちゃんの氷の魔法なら出来そうかなと思いますが雪乃さんどうでしょう。」

指名された雪乃は戸惑いながら答える。

「は、はい!ゆ、雪乃さんです?えっと任せていただけるのなら頑張ります!」

「となると問題はクロムの足止めですけれどこれは怜・・・。」

「俺にやらせて欲しいな。」

愛花の言葉を舜は遮った。

「危険ですよ?だからいざとなったら逃げれる怜奈ちゃんに頼もうと思ったんですけれど。」

「危険だからこそだよ。・・・やらせて欲しい。」

「じゃあ―お願いします。舜兄。」

「お願いされました。」

「後はどう分かれるかですね。クロムを舜兄、周りを雪乃ちゃんとして―怜奈ちゃん1人、私1人、漣ちゃん咲希ちゃんコンビで行きましょうか。漣ちゃんはまだ能力使い慣れてないし咲希ちゃん任せましたよ。」

「・・・分かった。いいだろう。」

「開戦は夜―出来るだけ雑魚が少ないうちに片付ける―それじゃあそれまで各々解散!」

漣「漣ちゃんだよ!」

雪「雪乃だよー。」

漣「今日は久々のキャラ紹介!」

雪「漣ちゃんのデータだね。」


身長158cm 体重45kg B73 W56 H76

誕生日 11月5日 年齢17歳

能力 現段階で不明。

性格 猪突猛進

好きな食べ物 オムライス(卵にチーズ入ってるやつ!)

見た目 桜色の長髪と桜色の目をした少女。

戦闘スタイル 槍と炎を駆使している。まだ魔力者になりたてで慣れてない。


漣「猪突猛進って女の子捕まえて言う言葉じゃないでしょ。・・・文句言いたいけどそろそろ時間か。」

雪「それではまた次回。」

漣「見てねー!」

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