✔ 4.課金屋 1 〜 課金屋でカッキーン 2 〜
100万Uを準備するのは大変そうだな。
≪ アレンカルダ大陸 ≫の金銭事情も≪ エルゼシア大陸 ≫とは違っている。
≪ エルゼシア大陸 ≫の金銭は硬貨ばかりだったけど、≪ アレンカルダ大陸 ≫では硬貨と紙幣が使われているんだ。
硬貨に関しては≪ エルゼシア大陸 ≫と似ていて、1U,5U,10U,50U,100U,500Uがある。
1.000U,5.000U,10.000U,50.000Uは硬貨じゃくて紙幣になってるんだ。
そう言えばセロは100万U硬貨を出してたよな?
ちゃんと使えるのかな?
≪ エルゼシア大陸 ≫みたいにお財布代わりに使えるマイバイ証がないから、買い物の支払い方法は一律で現金払いになるんだ。
カードの類いが無いから、お得なPも貯まらない。
店に依っては100Uや500U毎にスタンプを押してもらえる手作りのスタンプカードはあるみたいだけど…。
≪ エルゼシア大陸 ≫に比べたら不便だし、買い物してもお得感がないと思う。
≪ エルゼシア大陸 ≫の便利な金銭事情が当たり前だと思っていたから、余計に不便に感じてしまう。
≪ アレンカルダ大陸 ≫の陸民の間では財布を持ち歩くのが一般的だ。
≪ エルゼシア大陸 ≫には財布は無くて、硬貨を丈夫な布袋に入れて持ち歩いていたし、マイバイ証があればチャージしてお財布代わりに使っていたからだ。
マオ
「 セロ、100万Uもどうするんだ?
貯金するのか? 」
セロフィート
「 折角ですし、特注品の屋台を1台作ろうと思います 」
マオ
「 屋台を作るのか?
特注品って…どんなの? 」
セロフィート
「 《 セロッタ・カンパニー 》専用の屋台です。
ある物を屋台で作り、販売します 」
マオ
「 ある物??
“ ある物 ” って怪しくて危ない物じゃないよな〜〜〜? 」
セロフィート
「 違います。
怪しくもないですし、危なくもないです。
甘くて美味しい唯の砂糖菓子です 」
マオ
「 砂糖菓子ぃ?? 」
セロフィート
「 味見してみます? 」
セロは清潔で綺麗な高級品の布で包まれている物をオレの前に出した。
此が “ ある物 ” なのか??
マオ
「 此の包みは何?? 」
セロフィート
「 砂糖菓子は包みの中に入ってます。
開けてみてください 」
マオ
「 うん… 」
セロは『 怪しくないし、危なくない 』って言ったけど、前科が山程あり過ぎて信用出来ないから困るんだよなぁ…。
オレは緊張しながら、リボンを外して包みを開けた。
中に入っていたのは丸っこくてボツボツの付いている小さな──此が砂糖菓子ぃ??
小さくてカラフルな砂糖菓子が沢山ある。
白色,桃色,黄色,水色,緑色,赤色,橙色,紫色,黒色──と9種類の色が混ざっている。
確かに砂糖みたいな甘い匂いがオレの鼻を擽って来る。
マオ
「 セロ、此── 」
セロフィート
「 “ 金平糖 ” と呼ばれる砂糖菓子です。
此を屋台で売ろうと思います 」
マオ
「 此を売るのか?
売れるの?? 」
セロフィート
「 勿論、売れます。
色に依って味が違うので様々な味が楽しめます。
小さくて可愛く、食べ易くて美味しいです。
子供,女性に人気が出ます。
子供にも簡単に噛めますし、口の中で溶けます。
子供が喉に詰まらせる心配もないです。
大量生産出来ますし、100gを110Uで販売する予定です 」
マオ
「 儲かるのかよ? 」
セロフィート
「 ガッポリ出来ます。
直ぐに元も取れます 」
マオ
「 ふぅん…… 」
金平糖とか言う砂糖菓子を1つ指で摘まんで口の中に入れてみた。
確かに甘くて美味しい!
砂糖の味と何かの味がする。
何の味かは分からないけど、美味しい!!




