☀「 セロ 」アレンカルダ大陸 ／ ライナノットの街 ／ 自称★名探偵セロッタ・ホームスの迷宮事件簿

ライナノットの街 「 四日目 」

✔ ４．宿泊室 ６ 〜 大食い大会の日だＺ★ １ 〜

「 四日目 」の始まりです。

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──＊──＊──＊──　４日目

　≪ 街（まち）(ライナノット) ≫に到（とう）着（ちゃく）して宿（やど）屋（や）(カラクザ亭（てい）)にチェックインした日（ひ）から３回（かい）目（め）の朝（あさ）が来（き）た。

　奇（き）数（すう）日（び）の木曜日（エータイ）の夜（や）間（かん）に発（はっ）生（せい）てしまった『 妊（にん）婦（ぷ）殺（さつ）害（がい）事（じ）件（けん） 』と偶（ぐう）数（すう）日（び）の金曜日（オータン）の夜（や）間（かん）に発（はっ）生（せい）してしまった『 貴（き）族（ぞく）令（れい）嬢（じょう）殺（さつ）害（がい）事（じ）件（けん） 』は、犯（はん）行（こう）手（て）口（ぐち）が酷（こく）似（じ）している事（こと）から『 エレファント・ザ・リッパー事（じ）件（けん） 』と同（どう）一（いつ）視（し）されかけている。

　セロが──いや、セロッタ・ホームスがタンダレル警（けい）部（ぶ）から直（ちょく）で『 エレファント・ザ・リッパー事（じ）件（けん） 』の解（かい）決（けつ）依（い）頼（らい）を受（う）けてから２日（か）目（め）だ。

　今日（きょう）はセロが申（もう）し込（こ）んでくれた “ 大（おお）食（ぐ）い大（たい）会（かい） ” の当（とう）日（じつ）だ。

　セロはタンダレル警（けい）部（ぶ）から依（い）頼（らい）を受（う）けたけど、ホームス探（たん）偵（てい）事（じ）務（む）所（しょ）を任（ま）せている〈 器（うつわ）(き)人（にん）(にん)形（ぎょう）(か) 〉に丸（まる）投（な）げして、オレに付（つ）き添（そ）う気（き）満（まん）々(まん)でいる。

　事（じ）件（けん）より大（おお）食（ぐ）い大（だい）会（かい）の観（かん）戦（せん）を優（ゆう）先（せん）する名（めい）探（たん）偵（てい）が何（ど）処（こ）に居（い）るんだか！

　まぁ、セロは名（めい）探（たん）偵（てい）を名（な）乗（の）ってるだけの似（え）非（せ）(なんちゃって)名（めい）探（たん）偵（てい）な訳（わけ）だけど……。

　奇（き）数（すう）日（び）に起（お）こっていた筈（はず）の『 エレファント・ザ・リッパー事（じ）件（けん） 』は、偶（ぐう）数（すう）日（び）の夜（や）間（かん）にも起（お）きてしまった。

　ウィズパーさんにあげちゃった資（し）料（りょう）には、大（おお）勢（ぜい）の貴（き）族（ぞく）令（れい）嬢（じょう）が金曜日（オータン）の昼（ひる）間（ま）に行方（ゆくえ）不（ふ）明（めい）になって、夜（や）間（かん）に殺（さつ）害（がい）されて、痛（いた）ましい無（む）惨（ざん）な姿（すがた）で土曜日（ンーアル）の朝（あさ）方（がた）に発（はっ）見（けん）されて、『 貴（き）族（ぞく）令（れい）嬢（じょう）殺（さつ）害（がい）事（じ）件（けん） 』と名（な）付（づ）けられた──って書（か）かれていた。

　昼（ひる）間（ま）に大（おお）勢（ぜい）の貴（き）族（ぞく）令（れい）嬢（じょう）が突（とつ）如（じょ）行方（ゆくえ）不（ふ）明（めい）になった事（こと）に関（かん）してセロは、『 魔（ま）法（ほう）(マジック)が使（つか）われた可（か）能（のう）性（せい）がある 』と推（すい）理（り）している。

　魔（ま）法（ほう）(マジック)を使（つか）えば、態（わざ）々(わざ)現（げん）場（ば）に出（で）向（む）いたり、潜（ひそ）んでターゲットを監（かん）視（し）したり、苦（く）労（ろう）して捕（ほ）獲（かく）なんてしなくても、甚（いと）も簡（かん）単（たい）にターゲットを拐（さら）う事（こと）が出（で）来（き）るからだ。

　魔（ま）法（ほう）(マジック)を上（う）手（ま）く活（かつ）用（よう）する事（こと）で大（おお）幅（はば）に手（て）間（ま）が省（はぶ）けるし、短（たん）時（じ）間（かん）に遂（すい）行（こう）出（で）来（き）て、尚（なお）且（か）つ１度（ど）に何（なん）十（じゅう）人（にん），何（なん）百（びゃく）人（にん）と誘（ゆう）拐（かい）する事（こと）も可（か）能（のう）なんだとか。

　平（へい）和（わ）利（り）用（よう）してる魔（ま）法（ほう）(マジック)を悪（あく）事（じ）に利（り）用（よう）するなんて、許（ゆる）せる行（こう）為（い）じゃない。

　だけど、セロみたいに魔（ま）法（ほう）(マジック)を器（き）用（よう）に使（つ）えるウィザード(魔法使い)が居（い）るのか──ってのが問（もん）題（だい）なんだよな。

　セロは１人（り）で出（で）来（き）ちゃうけど、人（にん）間（げん）の場（ば）合（あい）は１人（り）のウィザード(魔法使い)では出（で）来（き）ない事（こと）らしい。

　仮（かり）に貴（き）族（ぞく）令（れい）嬢（じょう）が魔（ま）法（ほう）(マジック)を使（つか）って誘（ゆう）拐（かい）された──って考（かんが）えると複（ふく）数（すう）人（にん）のウィザード(魔法使い)が加（か）担（たん）している事（こと）になるらしい。

　セロでも人（にん）数（ずう）迄（まで）は判（わか）らないみたいだ。

　セロの推（すい）理（り）が正（ただ）しいと証（しょう）明（めい）させるには検（けん）証（しょう）しないといけないらしい。

　セロは推（すい）理（り）をするだけで、検（けん）証（しょう）するつもりは更（さら）々(さら)ないみたいだ。

　其（それ）にセロの推（すい）理（り）は多（おお）くのウィザード(魔法使い)を敵（てき）に回（まわ）し兼（か）ねない。

　仮（かり）に検（けん）証（しょう）するにしても協（きょう）力（りょく）してくれるウィザード(魔法使い)が集（あつ）まるのか──って言（い）う問（もん）題（だい）もある。

　検（けん）証（しょう）するのは難（むずか）しそうだ。

　だけど、何（なん）で殺（さつ）人（じん）鬼（き）達（たち）は、ターゲットに貴（き）族（ぞく）令（れい）嬢（じょう）を選（えら）んだろう？

　何（なに）か意（い）味（み）や理（り）由（ゆう）があるのかな？？

　被（ひ）害（がい）者（しゃ）に貴（き）族（ぞく）令（れい）嬢（じょう）を選（えら）んだ意（い）味（み）や理（り）由（ゆう）があるなら知（し）りたいよな…。

　貴（き）族（ぞく）令（れい）嬢（じょう）だけじゃない。

　娼（しょう）婦（ふ）を選（えら）んだ事（こと）や妊（にん）婦（ぷ）を選（えら）んだ事（こと）もだ。

　犯（はん）人（にん）達（たち）は、ターゲットについて選（えら）んだ意（い）味（み）や理（り）由（ゆう）を明（あ）かすだろうか？？

　完（かん）全（ぜん）黙（もく）秘（ひ）をされたら真（しん）相（そう）は判（わか）らないままになるよな…。

　其（それ）じゃあ、遺（い）族（ぞく）だって納（なっ）得（とく）出（で）来（き）ないだろうし、殺（ころ）されてしまった被（ひ）害（がい）者（しゃ）達（たち）も浮（う）かばれないだろうな……。

　ずっと娼（しょう）婦（ふ）がターゲットだったのに、妊（にん）婦（ぷ）をターゲットに変（か）えたのも気（き）になる。

　『 エレファント・ザ・リッパー事（じ）件（けん） 』の殺（さつ）人（じん）鬼（き）達（たち）の犯（はん）行（こう）なのかな？？