✔ 3.宿泊室 3 〜 ティータイム 3 〜
うぅ…(////)
尻尾が嬉しそうに揺れてるぅ(////)
セロに愛でられるのは嬉しいけど、せめて首輪を外してほしい…。
セロは甲斐甲斐しくオレに “ あ〜ん ” をしてくれる。
オレを犬人間にしたりして、一体何がそんなに楽しいのか……、オレには全く分からない。
セロが実験好きなのは知ってるけど、だからってオレで試さないでほしい。
セロは悪い輩を集めては《 創造主の館 》の何処かに幽閉してる。
こういう時の実験に使う為に集めてるんじゃないのかよ?
もう散々人間に酷い事をし尽くしてる訳だし、今更人間を趣味の実験の実験台に使うのは可哀想──、なんて事を思わないだろうに……。
オレの代わりに捕らえてる人間を使って実験すれば良いなんて……、オレ、今凄く最低な事を思ってるよな…。
セロの影響かな??
いや、何でも彼でもセロの所為にするのは違うよな……。
マオ
「 なぁ、セロ〜〜 」
セロフィート
「 どうしました?
違う味の紅茶にします? 」
マオ
「 違う!
何で、幽閉してる人間じゃなくて、オレで実験するんだよ?
悪い奴等をいっぱい集めてるんだろ?
そいつ等を犬人間にすればいいじゃんか 」
セロフィート
「 おや、言う様になりましたね。
さっきも教えたでしょう?
フェンリルは遥か昔に絶滅したと言われている幻の種族です 」
マオ
「 うん。
だから、オレで試さないで捕まえてる人間でだな── 」
セロフィート
「 勿論、試しました 」
マオ
「 え?
試したの?! 」
セロフィート
「 当然です。
其の為の人間ですし 」
マオ
「 じゃあ、何でオレで試すんだよ? 」
セロフィート
「 人間の肉体は予想外に脆いです。
一口かじっただけで死んでしまい使い物になりません。
どんなに改良しても、肉体が耐えられない様です。
フェンリル王ですし… 」
わぁお★
既に人間で実験済みなのは以外だったぞ。
──って言うか、どんだけ実験で死なせてるんだか。
死体だって、どうしてるんだろう??
処分??
でも、セロなら死体を処分なんてしないで有効利用しそうだよな…。
セロフィート
「 今回の実験に関しては、人間は役に立たないのでマオで試してみました。
成功して嬉しいです♪ 」
マオ
「 そですか… 」
セロフィート
「 知ってます? 」
マオ
「 何がだよ? 」
セロフィート
「 亜人種だらけの大陸があります 」
マオ
「 へ?
亜人種だらけの大陸??
其処に人間は居ないのかよ? 」
セロフィート
「 居るには居ますけど、高級食材として重宝されてます 」
マオ
「 え゛っ??
人間が高級食材??
どゆこと?? 」
セロフィート
「 亜人種だらけの大陸では、人間は食材です。
食用として亜人種に飼育されている──、と言う事です。
亜人種は人間よりも肉食です。
肉を9割,野菜は1割しか食べません 」
マオ
「 ………………な、何でそんな大陸があるんだよ?
何で人間が亜人種に飼育されてるんだよ? 」
セロフィート
「 其の様に〈 皇 〉が望んだからです 」
マオ
「 へ??
〈 皇 〉が望んだ??
何で?? 」
セロフィート
「 人間は信仰心を持ちますけど、目に見えない〈 久遠実成 〉を蔑ろにし、軽視し、果てには存在すらも否定します。
困った時には当然の様に神頼みしますし、都合が悪くなると〈 久遠実成 〉の所為にしては責め,恨み、時には私利私欲の為に平気で悪用します。
“ 神の名の元に── ” と言う言葉を悪用し、まるで善行の感覚で悪事の限りを尽くします。
そんな人間に心底愛想が尽きたのでしょう。
亜人種は人間と違い、佛性を観受する力が強いです。
亜人種は〈 久遠実成 〉を蔑ろにしたりしませんし、軽視もしません」




