──*──*──*── 宿泊室
マオ
「 ──御免なさいでしたっ!!
許してください!!
オレが悪かったです!!
すみませんでしたっ!!
どうか、オレを捨てないでくださいっ!!!! 」
オレは目の前に立っているセロの前で床に両膝を付いて、深々と頭を下げて、土下座をしていた。
オレの額は床に付いている。
何故、オレがセロに土下座をしているのかと言うと、事件に関する情報をウィズパーさんに流した事が原因だった。
黙っていればバレないと思っていたのは大間違いだった訳で、セロにはバレていたんだ。
《 飲食街 》のモンジェロで、何時もよりも一寸リッチな夕食を2人で楽しく堪能した時も──、モンジェロを出て、宿屋に着つく迄までは仲なか良よく手てを貝かい恋こい人びと繋つなぎして歩あるいてた時ときも──、宿しゅく泊はく室しつに入はいってお茶の時間ティータイムの準じゅん備びを2人りでしている時ときも──、セロは何い時つも通どおり穏おだやかで優やさしかった。
セロとオレの様よう子すは、誰だれが何ど処こからどう見みても仲なか睦むつまじくてラブラブだった筈はずだ。
なのに、お茶の時間ティータイムの準じゅん準びが終おわって、『 さあ、此これから2人りきりの楽たのしいお茶の時間ティータイムを始はじめよう! 』って時ときになった途と端たん、セロはオレに向むかって「 マオ、ワタシに隠かくし事ごとしてますね 」って、穏おだやかな笑え顔がおで言いって来きた。
「 何なんの事こと?? 」って惚とぼけたら──、ベッドに押おし倒たおされて着きていた衣い服ふくを全ぜん部ぶ、脱ぬがされてしまったんだ。
鯔とどの詰つまり、オレは今いま、生うまれた時ときと同おなじ真まっ裸ぱだかの状じょう態たいになっていて、セロの前まえで土ど下げ座ざをしている訳わけで……。
ベッドの上うえに腰こしを下おろして座すわっているセロに、 “ 何なんでウィズパーさんに教おえてしまったのか ” の事じ情じょうと、ウィズパーさんに無むタ料りょうダで教おしえてしまった情じょう報ほうの内ない容ようを話なはした。
セロは黙だまって静しずかにオレの言いい訳わけを聞きいていた。
セロの沈ちん黙もくが怖こわいとですっ!!
オレ、どうなっちゃうんだろう??
契けい約やくを解かい除じょされちゃうのか??
こんな事ことが原げん因いんで── オレが全ぜん面めん的てきに悪わるいんだけども ──セロに捨すてられてバイバイされるのは嫌いやだ!!
誠せい心しん誠せい意い、心こころを込こめて、誠せい実じつにド真しん剣けんに謝あやまるしかない!!!!
オレの必ひっ死しさと誠せい意いはセロに届とどくよね??
セロフィート
「 捨すてませんし 」
マオ
「 ほ、本ほん当とう?? 」
意い外がいなセロの言こと葉ばを聞きいて、オレは顔かおを上あげてセロを見み上あげた。
セロフィート
「 マオはワタシ入れ替わり前の恩おん人じんです。
唯ゆい一いつ無む二にの友ともですし、弟おとおとでもあり、恋こい人びとでもあり、夫ふう婦ふでもあり、家か族ぞくファミリーです。
捨すてたりしません 」
マオ
「 セぇロぉ〜〜〜(////)」
今いま直すぐにでも、セロに飛とび付つきたい程ほどに嬉うれしいっ!!(////)
セロフィート
「 ワタシとの約やく束そくを簡かん単たんに破かぶるマオへの信しん頼らい度どは下さがりましたけど 」
マオ
「 うぅ……。
其それは本ほん当とに御ご免めんなさい… 」
セロフィート
「 謝あやまるのなら初はじめからしない事ことです 」
マオ
「 はい… 」
セロフィート
「 マオの事じ情じょうは分わかりました。
かと言いって、お咎とがめ無なしにする訳わけにもいきません。
マオには “ ワタシとの約やく束そくを破やぶるとどうなるか ” を知しってもらうとします。
付ついてきなさい 」
マオ
「 セ、セロ?!
一寸ちょっと…待まってよ!
──オレ、裸はだかなんですけどっ!! 」
セロフィート
「 バスローブがあります。
羽は織おっていなさい 」
マオ
「 はい… 」
蚊かが鳴なく様ようなか細ぼそい声こえで返へん事じをしたオレは、ベッドの上うえに置おかれているバスローブを取とると羽は織おって両りょう腕うでを袖そでに通とおした。
紐ひもを前まえで結むすんだけど、バスローブは大人おとな用ようサイズだからオレにはダフダフでかなり大おおきかった。
セロは魔ま法ほうマジカル陣じんサークルの上うえでオレを待もってくれている。
ダブダブのバスローブを何なにとか調ちょう整せつしたら、急いそいで魔ま法ほうマジカル陣じんサークルの中なかへ入はいった。
マオ
「 セロ、何ど処こかに行いくのか?? 」
セロフィート
「 着ついてからのお楽たのしみです 」
セロがふわっと柔やわらかい笑え顔がおを向むけてオレに笑わらい掛かけてくれる。
きゅうぅぅぅぅぅぅぅん(////)
セロの素す敵てきングな笑え顔がおにオレの心こころはときめいた!!
御ご機き嫌げんなんじゃないのか?
何なんでだろう??
セロがオレに微ほほ笑えんでくれたのと同どう時じに魔ま法ほうマジカル陣じんサークルはパアアアアッ──と光ひかりを放はなった。