✔ 3.犯行現場 7 〜 推理しよう 7 〜
ワトスン:マオ
「 分かったよ… 」
セロは資料の中から何か新しい事を発見したのかな?
いやいやいや、そんな筈は……。
だって、セロは資料に目を通してない筈だ。
若しかしたら、馬車の中でタンダレル警部と読み直しをしたのかも??
オレを差し置いてタンダレル警部と??
ムキャキャキャキャ〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!
ゆっ、許せないっ!!
オレと言う生涯の伴侶がちゃんと居るのに、タンダレル警部とイチャイチャしながら仲良く資料を読んでたなんてぇ〜〜〜〜!!
ワトスン:マオ
「 ウィズパーさん、此方に来て!
何が何でも新しい “ 何か ” を発見しよう!! 」
ウィズパー
「 ちょっ?!
ワトスン君?! 」
オレはウィズパーさんの手を掴むと、セロから離れた。
こうなったら、セロに “ ぎゃふん ” と言わせてやるんだからな!!
オレはウィズパーさんと一緒に資料を何度も何度も読み直した。
──*──*──*── 夕暮れ時
『 「 熟読100回。意、自ずから通ず 」と言われる古い諺の通り、数重ねて読んでおくと、何事かあった時に、資けとなるものです 』って、セロが言っていた言葉が脳裏に過ったから、オレは資料を3回め読み直した。
“ 熟読100回 ” は時間的に無理だった。
3回でも頑張って読んだ方だと思う。
だって、資料が分厚いからだ。
オレは資料をウィズパーさんにあげた。
まぁ、ウィズパーさんも過去の資料なんて貰っても困るだろうけど……。
オレは両肩をガックリと落としてセロの元へ戻った。
ホームス:セロフィート
「 マオ…。
どうでした? 」
オレに声を掛けて来たセロは、椅子に座って優雅なお茶の時間を楽しんでいた様だ。
オレがウィズパーさんと一生懸命頑張って資料を読み返してる間、セロはテーブルに置いてある美味しそうなお茶菓子を食べながら読書をしていた──って事だ。
許せないんですけど!!
ワトスン:マオ
「 ──セロ!
何で寛いでるんだよ!!
セロばっかり狡い!! 」
ホームス:セロフィート
「 狡い…です?
ふむ…なら、宿泊室で一緒に、お茶しましょう。
其なら良いです? 」
ワトスン:マオ
「 ま、まぁ…な。
セロが『 あ〜ん 』して、オレにお茶菓子を食べさせてくれたら許す!! 」
ホームス:セロフィート
「 『 あ〜ん 』…です?
そんな事で良いです?
マオは欲がないです 」
ワトスン:マオ
「 はぁ?
オレは地球で1番の欲張りだけど!! 」
ホームス:セロフィート
「 はて……?
何処がです? 」
ワトスン:マオ
「 セロを独り占めしたいからだよ!!
どうだよ、欲張りだろ! 」
ホームス:セロフィート
「 ふふふ。
そうですね(////)
ワタシもマオを独り占めしたいです。
お揃い…ですね♪ 」
ワトスン:マオ
「 “ 両想い ” だよ!
あっ、そうだ。
過去の資料はウィズパーさんにあげちゃっても良いよな? 」
ホームス:セロフィート
「 マオ…。
勝手に判断しないでください 」
ワトスン:マオ
「 ご、御免…。
返してもらった方が良い? 」
ホームス:セロフィート
「 あげてしまったのでしょう?
もう良いです 」
ワトスン:マオ
「 勝手に御免…。
ホームスに相談すべきだった… 」
ホームス:セロフィート
「 分かれば良いです。
時間も時間ですし、夕食を済ませて、宿屋へ戻りましょう 」
ワトスン:マオ
「 うん…。
ウィズパーさんに帰る事、伝えて来るよ」
オレはセロを残こして、ウィズパーさんに帰る事を伝えに行った。
ウィズパーさんは快く、セロとオレを送り出してくれた。
立ち入り禁止の黄色のリボンを潜って、『 貴族令嬢殺害事件 』の現場を離れたセロとオレは《 飲食街 》を目指した。




