ワトスン:マオ
「 ──だけど、貴族令嬢の死体には放尿がされてないんだ。
手口は確かに『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と酷似はしてる。
だけど、足りない工程がある。
今回起きた『 貴族令嬢殺害事件 』は『 エレファント・ザ・リッパー事件 』を真似た模倣犯行かも知れない──っていう線も捨てきれない。
…………ホームス、どうかな? 」
ホームス:セロフィート
「 良く気付けました。
其でこそワタシの助手です 」
ワトスン:マオ
「 えへへ(////) 」
タンダレル
「 …………。
ならば、ワトスンは『 貴族令嬢殺害事件 』は『 エレファント・ザ・リッパー事件 』とは “ 無関係 ” だと言うんだな? 」
ワトスン:マオ
「 可能性がある──ってだけで…… 」
?
「 彼の……タンダレル警部、一寸宜しいでしょうか? 」
タンダレル
「 あ゛ぁ?
何だ? 」
えっと……お巡りさんが何か申し訳なさそうな顔してるけど、どうしたんだろう?
お巡りさん
「 彼の…メッセージカードの事…何ですけど… 」
タンダレル
「 メッセージカードがどうした? 」
お巡りさん
「 で…出て来ました… 」
タンダレル
「 ──あ゛?!
出て来ただと?
何処からだ? 」
お巡りさん
「 …………子宮の有った所から……です… 」
タンダレル
「 はぁあ?!
どういう事だ!!
何で此のタイミングで出て来るんだ?! 」
お巡りさん
「 すっすみませんっ!!
何かが見えた気がしたので…気になって……。
覗いてみたら…メッセージカードらしき物が…… 」
タンダレル
「 貸してみろ!
本当に『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と同じメッセージカードなんだろうなぁ! 」
お巡りさん
「 其は分かりませんけど…… 」
タンダレル警部は、オドオドしているお巡りさんから、メッセージカードらしき物を奪う様に引ったくった。
メッセージカードが隠されていた??
…………何で態々隠す様な事をしたんだろう??
胸の上に置いとけば、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』を真似した模倣犯行だなんて疑われたり思われたりしないかも知れないのに…。
然もだ、メッセージカードを隠してた場所が子宮の有った所って……見付け難いだろ!!
ワトスン:マオ
「{ ──ホームス、何で此のタイミングでメッセージカードが見付かったんだろうな?
メッセージカードを見付けられ難い場所に態々隠すなんてオカシイよな? }」
ホームス:セロフィート
「{ そうです?
筆跡が一致すれば『 エレファント・ザ・リッパー事件 』の殺人鬼達の犯行と言う確たる証拠となります }」
ワトスン:マオ
「{ 何でだ??
本物に似せて作られた物かも知れないだろ? }」
ホームス:セロフィート
「{ 過去の新聞や雑誌を見ても、犯人の筆跡で書かれたメッセージカードは掲載はされてません。
メッセージカードの種類も筆跡もメッセージを書いた本人にん人にんか一いち部ぶの関かん係けい者しゃにしか知しられてません。
模も倣ほう犯はんが、真しん犯はん人にんと同おなじメッセージカードを使つかい、同おなじ筆ひっ跡せきを真ま似ねてメッセージを書かく事ことは不ふ可か能のうです。
他ほかの貴き族ぞく令れい嬢じょうの死し体たいにも同どう様ようのメッセージカードが何ど処こかに隠かくされているなら、有ゆう力りょくな証しょう拠こになります。
良よかったのではないです?
彼かれ等ら警察官は是ぜが非ひでも変態露出狂エレファントマンを犯はん人にんにしたい様ようですし }」
ワトスン:マオ
「{ な゛…セロ?!
何なんか、さっきと言いってる事ことが違ちがうんじゃないか? }」
ホームス:セロフィート
「{ “ ホームス ” です。
ワタシは初はじめから『 エレファント・ザ・リッパー事じ件けん 』を解かい決けつさせる気きはないです。
マオが “ 答こたえ合あわせ ” をし易やすい様ように捜そう査さに協きょう力りょくをしているフリをしてるだけです }」
ワトスン:マオ
「{ え゛っ?!
マジなの其それ…… }」
ホームス:セロフィート
「{ 其それとなくヒントは与あたえても良よいです。
タンダレル警けい部ぶは予よ想そう以い上じょうの無む能のうですし。
此このまま “ 探たん偵ていごっこ ” を続つづけて、無む能のう警けい部ぶの無む能のう振ぶりを堪たん能のうしましょう♪ }」
ワトスン:マオ
「{ ホームス…… }」
何なんと言いう事ことでしょう!
『 エレファント・ザ・リッパー事じ件けん 』を解かい決けつする気きになってくれたと思おもっていたのに、完かん全ぜんにオレの勘かん違ちがいだったなんて!!
然しかもだ、『 ごっこ 』にされたよ!!
セロめぇっ!!