✔ 3.犯行現場 3 〜 事件の調査 3 〜
ホームス:セロフィート
「 ははぁ…。
そうです?
ふむ……此は若しかすると、若しかするかも知れませんよ、ワトスン君 」
ワトスン:マオ
「 どゆこと?? 」
ホームス:セロフィート
「 さぁ?
ワタシにも分かりません♪ 」
ワトスン:マオ
「 オイッ!! 」
ホームス:セロフィート
「 ケレディさんの先輩に会いましょう 」
そう言ったセロ──じゃ、なかった。
ホームスは──、……別にセロで良いよな!
うん、 “ セロ ” で良い!
さっき迄仲睦まじく話していた探偵達に笑顔で手を振ったセロは、オレの手を掴んで歩き出した。
セロに手を振られた探偵達は、まるで飼い主に捨てられた老犬みたいな目をして、名残惜しそうにセロを見詰めている。
探偵もあんな顔するんだな…。
いや、まぁ、人だしな…。
然も、相手は超絶美形で神秘的な “ 何か ” と魅力が無駄に駄々漏れしてるセロだから仕方無いと思うけど…。
ホームス:セロフィート
「 ワトスン、ケレディさんの先輩は何処に居ます? 」
ワトスン:マオ
「 えぇと──…………あれ?
居ないなぁ。
何処に行っちゃったんだろ?
待ってる様に言ったのに… 」
もうっ!
何で居なくなっちゃうんだよ!
警察官が嘘吐いて良いのかよ??
ワトスン:マオ
「 …………御免な、ホームス…。
けど、本当に会えたんだ。
タンダレルって名前の警部で── 」
?
「 マオ・ワトスン!
悪いな、上司に呼ばれた 」
ワトスン:マオ
「 タンダレル警部!
もう、探したよ!
上司に呼ばれたって、どうしたの? 」
タンダレル
「 其は後々な。
彼が、 “ 君のセロ ” とやらか? 」
ホームス:セロフィート
「 セロッタ・ホームス・シンミンです。
ワトスンの養父です 」
タンダレル
「 養父?
義理の親子で探偵家業をしてるのか? 」
ホームス:セロフィート
「 そうなります。
身内なら人件費も掛かりませんし 」
タンダレル
「 …………そ、そうか…。
まぁ、確かに…仮に『 親子です 』と言われても、似ても似つかないから疑われるわな 」
ワトスン:マオ
「 嘘なんて吐いてないんだからな! 」
タンダレル
「 あぁ…。
まぁ、今は信じるよ。
其より──、セロッタ・ホームスだったな? 」
ホームス:セロフィート
「 ワタシの事は “ ホームス ” と呼んでください。
タンダレル警部 」
タンダレル
「 了解した。
ホームス、悪いがオレに付き合ってほしい 」
ワトスン:マオ
「 ──え゛っ?!
こんな時にデートの誘い?!
不謹慎じゃないのか! 」
タンダレル
「 阿呆!!
誰が子持ちの男をデートに誘うか!
昨夜、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』が起きたらしい。
然もだ、一ヵ所じゃない。
此処以外の──、今迄の殺害現場で1体ずつ女性の死体が発見されたんだ。
被害者女性の素性を調べたら、娼婦ではなく、誰もが貴族の──、未婚の御令嬢ばかりだと判明した。
昨夜、大勢の御令嬢が、一斉に行方知れずとなり、朝方に世にも無惨な姿で発見された。
此は一大事だ。
オレも殺害現場に急行する様に指示された訳だ 」
ワトスン:マオ
「 何で貴族の御令嬢が狙われたんだ?
然も一夜に大勢も…… 」
ホームス:セロフィート
「 …………ふむ?
其は中々奇妙な『 エレファント・ザ・リッパー事件 』ですね。
タンダレル警部──、抑、今回の大量殺人を『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と結び付けてしまっても良いです? 」
タンダレル
「 どういう意味だ? 」
ワトスン:マオ
「 ホームス、オレも分からないよ。
何で『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と結び付けたら駄目なんだ?
問題あるのか? 」
ホームス:セロフィート
「 駄目とは言ってません。
事件は様々な角度から見て、考察するものです。
前回の事件に手口が酷似しているからと言って結び付けたり、決め付けるのは如何なものか──と言う事です。
実際に犯行手口を真似て殺害した別の犯人の仕業だったケースは幾らでもあります。
無駄な誤認捜査をしない為にも、過去の事件に捕らわれる事なく、冷静になり、確りと調べて見極める必要があります 」




