✔ 1.宿泊室 9 〜 事件の謎を解き明かそう 9 〜
セロフィート
「 マオの推理は的を得てます。
ワタシが殺人鬼と変態露出狂を複数犯とした理由も合ってますし 」
マオ
「 本当か?
間違ってる所ない? 」
セロフィート
「 ないです。
変態露出狂が目撃された時間,移動距離,到着時間の矛盾に気付けたのは偉いです 」
マオ
「 そうかな(////)
でもさ、此はあくまでも殺人鬼と変態露出狂を複数犯と考えた推理だから、殺人鬼と変態露出狂が単独犯だったり、同一犯だったら的外れな推理になるし… 」
セロフィート
「 マオ、自分の推理に自信を持ちなさい。
殺人鬼と変態露出狂は複数犯です。
間違いなく 」
マオ
「 え??
間違いないの?
本当に?
だって、セロは未だ事件を見てもないじゃん。
其の自信は何処から来るんだよ? 」
セロフィート
「 ワタシは “ 偉大なる吟遊大詩人 ” です。
お見通しに決まってます 」
マオ
「 ──だったら事件を解決させようよ! 」
セロフィート
「 人間助けはしません 」
マオ
「 セロ… 」
セロフィート
「 何です? 」
マオ
「 オレは……、オレ、自分の推理が合ってるのか答え合わせしたい!
事件の捜査に参加して、直接答え合わせしたい!
セロにも手伝ってほしいんだ! 」
セロフィート
「 マオ… 」
マオ
「 事件に関わらないと、確かめられないだろ?
折角推理したのに、しっぱなしなんて嫌だよ!
オレの人生初の推理だよ! 」
セロフィート
「 マオ… 」
マオ
「 駄目…かな… 」
セロフィート
「 マオ…。
勝負しましょう 」
マオ
「 勝負?
今夜、事件が『 起こるか 』『 起きないか 』です 」
マオ
「 え?? 」
セロフィート
「 マオが当てれば考えましょう 」
マオ
「 オレが外したら? 」
セロフィート
「 勿論、事件には一切関わりません。
どうです?
勝負します? 」
マオ
「 ………… 」
セロフィート
「 マオ、決めてください 」
マオ
「 …………そんな…。
オレには分からないよ…。
出来れば事件なんて起きてほしくないんだし… 」
セロフィート
「 勝負しません?
放棄するなら事件には一切関わりません 」
マオ
「 そんな… 」
セロフィート
「 決めてください 」
マオ
「 …………。
じゃ…じゃあ……、今夜の事件は……──、な……いや、ある──で… 」
セロフィート
「 『 今夜、事件が起きる 』で良いです?
変更は? 」
マオ
「 しない……。
今夜、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』は起きる。
雨だけど!! 」
なんて言ったけど、≪ 街 ≫に着いた其の日の夜に『 エレファント・ザ・リッパー事件 』なんて起きてほしくない…。
勿論、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』以外の事件だって起きてほしくない!!
もしもだけど、今夜、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』が本当に起きてしまったら……、責任を感じちゃうよ…。
起きないでほしいけど、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』が起きないと、セロを『 エレファント・ザ・リッパー事件 』に関わらせる折角のチャンスを逃してしまう事になる。
其は嫌だ。
………………はぁ…。
何だってセロは、こんな勝負をするんだよ…。
そんなに人助けするの嫌なのか…。
セロフィート
「 どうしました?
事件が起きてくれると良いですね 」
マオ
「 …………起きてほしくないよ…。
でも…起きてくれないと困るし…。
オレは…どうしたら良いんだよ… 」
セロフィート
「 悩めば良いです。
もう遅いですし、寝ましょう 」
マオ
「 え…?
未だ……──うわっ、もう深夜なの?! 」
壁に掛けられている時計を見たら、短い針は2を差していて、長い針は12を過ぎていた。
嘘だろ?!
もう深夜の2時なのかよ!!
4時間しか寝れないじゃんか!
マオ
「 全然気付かなかったよ… 」
セロフィート
「 今夜は『 いいこと 』出来ませんね 」
マオ
「 えぇっ?!
『 いいこと 』したいよ! 」
セロフィート
「 したいです?
睡眠時間が減りますし止めましょう 」
マオ
「 嫌だ!
セロと『 いいこと 』したい!!
なぁ、良いだろ?
セロはしたくないの? 」
セロフィート
「 したいです 」
マオ
「 じゃあ、しようよ!
『 いいこと 』な? 」
セロフィート
「 君が望むなら── 」
マオ
「 うん(////)
セロ、愛してるよ!! 」
セロフィート
「 有り難う、マオ 」




