《 ライナノット 》を離れると、黄色い煉瓦が見えて来た。
横幅が結構広い。
馬車が余裕でで3台走れるぐらいある。
こんな道を地道にコツコツと〈 器人形 〉が作ってくれてるなんて……。
あれ??
何で《 ライナノット 》から離して作ってるんだろう??
折角の魔除け道なのに、《 ライナノット 》と離してたら意味ないんじゃないのかな??
マオ
「 セロ、何で《 ライナノット 》と黄色い煉瓦の間を開けて作ってるんだ? 」
セロフィート
「《 ライナノット 》と黄色い煉瓦の間には馬車専用の乗降地点──停留所と待合室を設置する予定です。
馬は〈 馬人形 〉,馭者は〈 器人形 〉を使いますし、馬車も《 セロッタ・カンパニー 》で用意します。
馬車置き場も必要ですね 」
マオ
「 それは何時作るんだ? 」
セロフィート
「 馬車道が完成してからです。
馬車道が完成してないのに設置は出来ません。
場所の確保は出来てますし、結界も張ってます。
化け物も怪物も近付きません 」
マオ
「 そうなんだ?
出来るのが楽しみだな。
ところでさ、〈 馬人形 〉って何?? 」
セロフィート
「 本物の馬に似せて作った馬の〈 器人形 〉です。
原動力は〈 テフの源みなもと 〉です。
1台だいの馬ば車しゃに1体たいの〈 馬うまば人にんにん形ぎょうか 〉と1体たいの〈 器うつわき人にんにん形ぎょうか 〉を付つけます 」
マオ
「 そうなんだ…。
馬うまの〈 器うつわき人にんにん形ぎょうか 〉か…。
なぁ、セロ。
今いまから徒と歩ほ移い動どうを止やめてさ、〈 馬うまば人にんにん形ぎょうか 〉を使つかって移い動どうしないか? 」
セロフィート
「 却きゃ下かします。
徒と歩ほで移い動どうしてこその旅たびです。
〈 馬うまば人にんにん形ぎょうか 〉は使つかいません 」
マオ
「 え゛ぇ〜〜〜。
〈 馬うまば人にんにん形ぎょうか 〉に乗のってみたいのに… 」
セロフィート
「 〈 馬うまば人にんにん形ぎょうか 〉には乗のれません。
諦あきらめてください 」
マオ
「 マジかよぉ〜〜〜…… 」
セロフィート
「 道どう中ちゅう化ばけ物ものゴースターも怪かい物ぶつモンスターと遭そう遇ぐうしないで旅たびが出で来きるだけマシでしょう?
欲よく張ばらないでください 」
マオ
「 分わかったよ… 」
作つくり立たてホヤホヤの綺キ麗レイな黄き色いろい煉れん瓦がの上うえを歩あるいて進すすむ。
黄き色いろい煉れん瓦がの外そとには化ばけ物ものゴースター,怪かい物ぶつモンスターが彷徨うろついている。
もしかしたら獲え物ものを探さがしているのかも知しれない。
魔ま除よけが効きいているのか、化ばけ物ものゴースターと怪かい物ぶつモンスターは黄き色いろい煉れん瓦がに近ちか付づこうともしない。
安あん全ぜんに歩あるけるのは有あり難がたいんだけど、何なんだか変へんな感かんじだ。
初はじめての経けい験けんだからかな??
歩あるいてる内うちに慣なれるよな。
マオ
「 セロ、初はじめの≪ 村そん落らく ≫には何い時つ頃ごろ着つけるんだ? 」
セロフィート
「 今こん夜やはキャンプをする事ことになりますし、明あ日す日曜日サーシャの昼ひる過すぎでしょうか 」
マオ
「 明日あした日曜日サーシャの昼ひる過すぎか…。
今こん夜やのキャンプが楽たのしみだな♪ 」
セロフィート
「 そうですね 」
オレはセロの右みぎ側がわに立たって歩あるく。
やっぱりさ、手てを繋つなぐなら、断だん然ぜん恋こい人びと繋つなぎに限かぎるよな!
──いや、セロとオレは夫ふう婦ふだから、夫ふう婦ふ繋つなぎかな??
タハハ〜〜〜(////)
マオ
「 ──あっ、そうだ!
セロ、〈 器うつわき人にんにん形ぎょうか 〉から消しょう毒どくの仕し方かたや包ほう帯たいの巻まき方かたを教おしえてもらったんだ。
出で来きるようになりたいから、練れん習しゅうに付つき合あってくれないかな? 」
セロフィート
「 構かまいません 」
マオ
「 やったぁ!
有あり難がとな、セロ!
──後あと、魔ま法ほうマジックの熟じゅく練れん度どの事ことなんだけど… 」