マオ
「 なんかいいなぁ。
“ 夫婦共有の秘密 ” って響き(////)
仲良し夫婦って感じがする!! 」
セロフィート
「 マオが嬉しいなら良いです 」
マオ
「 セロ、魔除けの道は完成してるのか? 」
セロフィート
「 未だ途中です。
長く巨大な帯状の魔法陣の上にひたすら蛍光煉瓦を乗せる地道な作業です。
蛍光煉瓦を帯状の魔法陣の上に載せる作業は〈 器人形 〉に任せてます。
不眠不休で作業してますから、次の≪ 街 ≫までは出来てるかも知れません 」
マオ
「 相変わらず〈 器人形 〉扱いに容赦ないよな。
酷さが更に極まってるんじゃないか? 」
セロフィート
「 普通です。
元々は楽をする為に作られた魔法人形です。
先代達が試行錯誤し、改良を重ねて出来たのが、ワタシが大量に使っている〈 器人形 〉です。
更に使い易くなり、便利になってます。
原動力を〈 テフの源みなもと 〉にする事ことで、故こ障しょうもしなくなりましたし、魔ま法ほうマジカル人にんド形ぎょうールよりも頑がん丈じょうになりました。
中なか身みは空からっぽでめ、柔じゅう軟なん性せいも優すぐれ、どんな激はけしく強つよい衝しょう撃げきを受うけても耐たえられます。
労いたわる必ひつ要ようはないです 」
マオ
「 ……そうかもだけど… 」
セロフィート
「 マオ、行いきましょう 」
マオ
「 うん…。
分わかったよ… 」
セロは右みき手てでオレの左ひだり手てを握にぎって来きた。
セロと一いっ緒しょに歩あるいて、《 ライナノット 》の正せい門もんの前まえに着ついた。
──*──*──*── 正門前
正せい門もんを出でれば、本ほん当とに《 ライナノット 》と “ さよなら ” だ。
一寸ちょっとだけ、名な残ごり惜おしいかな。
左さ右ゆうには警けい備び兵へいが1人りずつ立たっている。
セロはポーチから出だした滞たい在ざい書しょを警けい備び兵へいに渡わたした。
セロから滞たい在ざい書しょを受うけ取とった警けい備び兵へいは、セロとオレに向むかってビシッと敬けい礼れいをして送おくり出だしてくれた。
セロは笑え顔がおを振ふり撒まいて、警けい備び兵へいに手てを振ふっている。
オレは警けい備び兵へいにペコリと頭あたまを下さげた。
──*──*──*── 正門外
正せい門もんを出でると外そとには検けん問もんをする為ための警けい備び兵へいが数すう人にん立たっている。
専せん用ようのテントが張はられているんだけど、デカくて丈じょう夫ぶそうなテントだ。
あれ?
テントに《 セロッタ・カンパニー 》のロゴが入はいってるのを見み付つけた。
マオ
「 セロ、このテントって…もしかして? 」
セロフィート
「 《 セロッタ・カンパニー 》で販はん売ばいしているテント一いっ式しきです 」
マオ
「 テントまで販はん売ばいしてるのかよ 」
セロフィート
「 トイチの祖そ日にっ国こく本ぽんで使つかわれているテントを更さらに扱あつかい易やすく、丈じょう夫ぶに改かい良りょうしました。
時じ代だいにも合あわせてます 」
マオ
「 もう、何なんでも有ありだな… 」
セロフィート
「 ふふふ♪
折おり畳たためて、持もち運はこびもらくなテント一いっ式しきは大だい好こう評ひょうです 」
マオ
「 中なかはどうなってるんだ? 」
セロフィート
「 テントの広ひろさに依よって違ちがいます。
テント専せん用ようの道どう具ぐを使つかえば、自じ分ぶん好ごのみに模も様よう替がえも出で来きます。
テント専せん用ようの道どう具ぐは、テントの中なかから出ださなくても、そのまま折おり畳たたむ事ことが出で来きます 」
マオ
「 …………えぇと……どゆこと??
テントの中なかに道どう具ぐを入いれたまま折おり畳たたむって…… 」
セロフィート
「 テントとテント専せん用ようの道どう具ぐのカタログ本ぼんがあります。
今こん夜やはテントを張はって夜よるを過すごしてみましょう 」
マオ
「 いいのか? 」
セロフィート
「 構かまいません。
何い時つまでもテントの前まえに居いては警けい備び兵へいさん達たちのお役やく目めに差さし支つかえます。
行いきましょう 」
マオ
「 いけない!
珍めずらしいから、つい!
警けい備び兵へいさん、何い時つまでも御ご免めんなさい! 」
オレが申もうし訳わけなさそうに謝あやまると、警けい備び兵へい達たちは笑わらって許ゆるしてくれた。
どうやら警けい備び兵へい達たちはセロを知しっているみたいで、ビシッと敬けい礼れいをして送おくり出だしてくれた。
何なんで警けい備び兵へい達たちはセロを知しってるんだろう??