マオ
「 1万年はペンペン草も生えない様な死の大地になる──だったよな? 」
セロフィート
「 そうです。
ワタシに出来るのはカインを転移魔法で遠くへ飛ばすぐらいです 」
マオ
「 なら早くすればいいんじゃないのか? 」
セロフィート
「 カインを逃がせば、また懲りずに邪魔をして来るのは明確です。
〈 テフ 〉へ変換する事が出来なくてもカインを閉じ込める事は出来ます 」
マオ
「 閉じ込める??
閉じ込めるって何に “ 閉じ込める ” つもりなんだ? 」
セロフィート
「 ──此です 」
マオ
「 其は?? 」
セロが出したのは、真っ白い大剣だった。
オレの身長より高いんですけど!!
セロフィート
「 カインの身体を斬る事で大剣の中へ閉じ込めます 」
マオ
「 此の中にカインを閉じ込める…。
そんな事が出来るのかよ? 」
セロフィート
「 出来る様にしました。
此の大剣はマオにしか扱えません。
マオの剣です 」
マオ
「 オレの…剣…… 」
セロフィート
「 マオ、此の大剣を使い、カインを斬ってください 」
マオ
「 ………………。
此の大剣でカインを斬ったら≪ 街 ≫はどうなるんだ?
彼の合成昆虫も居なくなるのか? 」
セロフィート
「 本体を大剣の中へ閉じ込められれば、化物は動かなくなります。
≪ 街 ≫から脅威は去ります 」
マオ
「 だったら、やるよ。
セロが出来ないなら、オレがセロの代わりにカインを倒すよ 」
セロフィート
「 マオ、有り難う。
──ワタシが囮になり、カインを誘い出します 」
マオ
「 セロ!
危ないんじゃないのか? 」
セロフィート
「 カインの目的は、人形の邪魔をする事です。
囮にはワタシが適任です 」
マオ
「 うん…。
無理するなよ 」
セロフィート
「 しません。
──マオ、夫婦の共同作業ですね♪ 」
マオ
「 う、うん(////)
そう、だな…(////)」
こんな時に何を言い出すんだよ、セロは〜〜〜(////)
ドキドキする様な事を言う時じゃないだろ〜〜〜〜(////)
セロフィート
「 結界魔法陣を消します。
マオ、何処にも避難は出来ません。
覚悟は良いです? 」
マオ
「 何時でもいいよ! 」
セロフィート
「 宜しい。
因みにデクスラさん達が避難している結界魔法陣は、後20分程で消えます 」
マオ
「 へ?
後…20分で消える??
結界魔法陣が消える──って事は…… 」
セロフィート
「 20分以内にカインを大剣に閉じ込められなければ、デクスラさん達の命はないです 」
マオ
「 何だって?! 」
セロフィート
「 制限時間かん以い内ない内ないに終おわらせてください。
20分ぷん以い上じょう掛かかっても、ワタシは構かまいませんけど 」
マオ
「 オレが構かまうよ!!
おっちゃんには助たすかってほしいもん!
20分ぷん以い内ないにカインゼノバ幹部を倒たおすぞ!! 」
セロフィート
「 おや?
やる気きですね。
頼たのみましたよ、マオ 」
マオ
「 おう、任まかせろ! 」
オレが大たい剣けんを構かまえるとセロが結けっ界かい魔ま法ほうマジカル陣じんサークルを消けした。
セロフィート
「 マオ──、後あと15分ふんです 」
オレにそう言いい残のこしたセロは、オレを其その場ばに残のこして1人りで歩あるき出だした。
後あと、15分ふんって──。
5分ふんも無ム駄ダにしちゃったのかよっ!?
オレはセロを見み失うしなわない様ように大たい剣けんを構かまえたまま距きょ離りを保たもって歩あるく。
セロが立たち止どまった。
どうしたんだろう?
物もの陰かげに身みを隠かくしながら、セロの後うしろ姿すがたを見み詰つめる。
セロは歌うたを歌うたい始はじめた。
詩しい歌かだ。
セロの詩しい歌かを聞きけるのは嬉うれしい(////)
だけど、何なに語ごなのか分わからないし、内ない容ようも分わからない。
詩しい歌かを歌うたうセロの周まわりに沢たく山さんの魔ま法ほうマジカル陣じんサークルが出しゅつ現げんした。
宙ちゅうに浮ういてる魔ま法ほうマジカル陣じんサークルって何なんの為ためだろう??
セロの詩しい歌かに聞きき惚ほれない様ように気きを付つけないと!
セロが詩しい歌かを歌うたい始はじめてから数すう分ふん後ご、何なにかが動うごいた気け配はいがした。
何なんだ?!
まさか──、合ごう成せい昆こん虫ちゅうじゃないよな??