──*──*──*── 街中
何度もエアーサークルを発動させながら、《 宿屋街 》を出たオレの前に奇妙な生物が現れたぁ!!?
何だろう……。
何て表現したらいいんだろう…。
下半身が蜘蛛で上半身が蟷螂??
背中に生えてる羽根は……蜻蛉??
羽根から何かが出てる様に見えるんですけど!?
オレの見間違いじゃないよな??
オレは鞘から抜いた愛刀を構える。
怪物だよな?
合成された昆虫──だよな?
一体誰が…こんな気味悪い昆虫を生み出したんだよ!?
…………セロじゃない…よな??
逆にセロだったら、オレはどうしたらいいんだよ??
昆虫がオレに襲い掛かって来た!!
オレは愛刀を振り、昆虫を斬った。
昆虫から紫色の液体が勢い良く、ブシューーーーっと噴き出すと辺りに飛び散ったぁ!!
オレは素早く後ろに下がる。
液体が飛び散った場所を見ると、何か……ネバァ〜〜〜としてるう…。
何か…ばっちくて──、気持ち悪い!!
其に死骸から、嗅いだ事のない変な臭いがするぅ!!
オレは早々に此の場から立ち去る事にした。
若しかしたら、あんなのが未々ウジャウジャと出て来るかも知れない。
此のまま道を走ったら相手をしないといけないかも……。
オレは屋根の上を走って、音がする方へ向かう事にした。
ブーツのお蔭で屋根の上へ移動するのは朝飯前だ。
──*──*──*── 屋根の上
屋根の上には霧がなくて、屋根の下だけ霧に包まれてるみたいだ。
下に見える霧は、確かに霧なんだけど、灰色の煙りみたにも見える。
何でだろう??
屋根の上なら安全だと思って走ってたのに、全然安全じゃなかった!
さっきと同じ合成昆虫が空中に浮いていて、オレに襲い掛かって来るんだ!!
だから、オレは降り掛かかる火ひの粉こ合成昆虫を斬きり殺ころして前まえへ進すすむ。
斬きった合ごう成せい昆こん虫ちゅうは大たい量りょうの液えき体たいを撒まき散ちらしながら下したの道みちへ落おちて行いった。
コートのお蔭かげでオレは気き色しょく悪わるい紫むらさきパー色いろプルの液えき体たいから守まもられている。
有あり難がとう、コート!!
屋や根ねから屋や根ねへ軽かる々がるとジャンプして飛とび移うつりながら、音おとのする方ほうへ向むかって走はしる。
確かく実じつに近ちか付づいてる!!
──あれ?!
何なんか光ひかってる場ば所しょがある!
綺キ麗レイな虹にじレインボーの色いろだ。
あれは、彼あの光ひかりをオレは知しっている!
セロの結けっ界かい魔ま法ほうマジックの色いろだ!
彼あ処そこにセロが居いるんだ!
オレは走はしる速とく度どを早はやめた。
早はやくセロに会あいたいからだ!!
合ごう成せい昆こん虫ちゅうなんか、斬きって斬きって斬きって斬きって斬きって斬きって斬きって斬きって斬きり捲まくった!!
漸ようやくセロの結けっ界かい魔ま法ほうマジックに辿たどり着つけたオレは、屋や根ねから飛とび降おりた。