──*──*──*── 飲食街
鍋料理の店を出たセロとオレは、《 宿屋街 》へ向かって歩き出した。
マオ
「 彼の鍋料理の店、クレムソンって名前だったんだな。
要注意店として覚えとかないとだな! 」
セロフィート
「 はて?
鍋料理にはマオも絶賛していたでしょう 」
マオ
「 確かに絶賛はしたよ。
美味かったもん! 」
セロフィート
「 其なら何故です? 」
マオ
「 セロが美味しそうに完食した殺人激辛料理があるからだよ!! 」
セロフィート
「 其れだけです? 」
マオ
「 そうだよ!
あれは危険物だよ!!
あんなエグロいの完食出来るのはセロぐらいだろ! 」
セロフィート
「 そうでもないと思いますけど? 」
マオ
「 兎に角!
オレにとってはだな── 」
セロフィート
「 そう言う事にしときましょう(////)」
マオ
「 笑うなよ〜〜 」
セロフィート
「 はいはい(////)」
セロめぇっ!!
オレには危険物だって思わないのかよ??
セロとオレは違うんだぞ!
誰よりも知ってるくせに、態と惚けるのは止めてほしい!!
マオ
「 ──其よりさ、ハーバリウムだっけ?
幾ら試作品だからって、あげちゃって良かったのか?
ちゃんと店の宣伝になるのかよ? 」
セロフィート
「 なります。
紙袋にはロゴも入ってますし、チラシと期間限定割引券も入れてます 」
マオ
「 期間限定割引券?? 」
セロフィート
「 はい。
6月末迄使える割引券です 」
マオ
「 あざとい… 」
セロフィート
「 商売とはそう言うものです。
元手はタダです。
得はしても損はしません 」
マオ
「 そうだったな〜〜 」
セロフィート
「 マオが心配する様な事は起きません。
仮に起きたとしても無かった事に出来ますし 」
マオ
「 怖い事言うなぁ… 」
セロフィート
「 そうです? 」
マオ
「 慣れたけどな! 」
セロフィート
「 ふふふ(////)」
セロは可笑しそうに笑っている。
あぁっ…もう、笑わないでほしい!!
男も女も子供も年寄りも、年齢も性別も越えて、通行人がセロに目を奪われる。
注目され過ぎなんだよぉっ!!
マオ
「 ──セロ、早く《 宿屋街 》に行こう! 」
オレはセロの手を握り直すと、セロの手を引っ張った!
だけど…セロはビクともしない。
筋肉ゴツモリの男の腕の骨も折っちゃう程の力を秘めてるセロにオレの力が敵う訳がないんだけど…。
セロフィート
「 マオ、どうしてそんなに急ぎます? 」
ジロジロ見られる事に慣れてしまっているセロにオレの気持ちなんて分かる訳がないよな〜〜。
セロが急いで歩いてくれる様な最もらしい理由が有れば良いんだけど……。
マオ
「 ──えとっ……『 いいこと 』したい…から! 」
セロフィート
「 はい? 」
マオ
「 〜〜〜っ(////)
昨日、セロと『 いいこと 』出で来きなかっただろ!
『 大人おとなのおまじない 』だってしてくれなかったしさ…。
だから、今こん夜やはしてもらいたいな…って思おもったりして…(////)」
なんて──幾いくらなんでも無ム理リがあるかな?
まぁ、出で来きなかったのは本ほん当とだし?
デートの後あとの夜よるだし、 “ セロとラブラブしたい ” ってのも本ほん音ねな訳わけだし(////)
セロの反はん応のうはどうなんだろう?
き、気きになるっ!!
オレは上うわ目め遣づかいにセロを見みてみた。
セロフィート
「 ──君きみマオは時とき々どき大だい胆たんな事ことを言いってくれますね 」
マオ
「 そ、そうかな? 」
セロフィート
「 あまりワタシを其その気きにさせないでください 」
マオ
「 へ? 」
セロフィート
「 ワタシは君きみマオを大だい事じにしたい。
壊こわしたくないのに…。
煽あおる様ような事ことを言いわないでください 」
マオ
「 煽あおる──って…そんなつもりは…(////)」
セロフィート
「 ほら、また。
君きみマオは『 いけない子こ 』です 」
そう言いったセロは満まん更ざらでもないのか、オレに向むかって、ふわり…と柔やわらかくに微ほほ笑えんでくれた。
其その直ちょく後ご、オレの身しん体たいからだが何な故ぜか、ふわり──と宙ちゅうに浮ういた!?
──いや、違ちがうっ!
オレはセロにお姫ひめ様さま抱だっこされていたぁぁぁぁあああああああ〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!
通つう行こう人にんが行ゆき交かう人ひと前まえで堂どう々どうとオレを……、お姫ひめ様さま抱だっこする──だとぉぉぉおおおおお?!?!
超ちょう絶ぜつ悶もん絶ぜつ恥はずかしいっ!!(////)
いやぁぁぁ〜〜〜〜〜〜見みられてるぅぅぅ〜〜〜〜(////)
此これは何なにプレイなんだ?!
羞しゅう恥ちプレイなのか?!
『 いけない子こ 』のオレへの罰ばつなのかぁ?!
マオ
「 セ…セロ──さん(////)」