トイチの味覚も多分、オレと変わらない。
だけど、セロの味覚はトイチやオレとは多分違う。
絶っっっ対に違うと思いますっ!!
だって、セロは殺人的にエグそうな激辛そうなスープを顔色も変えず、美味しそうに飲んでいるから!!
「 ふぅ〜ふぅ〜 」もしないで食べてるんだぞ!
普通なら、熱い時は火傷しない様にって、「 ふぅ〜ふぅ〜 」しながら冷まして食べるだろ?
オレはするよ!
だけど、セロは1度もしてないんだ。
若しかして……見た目程、煮えたぎってないのかも??
見た目倒しなだけで、実は全然ぽっちも辛くなかったりして??
セロフィート
「 マオ、どうしました?
一口要ります? 」
セロはレンゲで掬ったスープをオレの前で止めている。
こっ此は──、セロが口を付けたレンゲ……。
か…かかかかか…間接キスっ!!
セロめぇっ!!
大胆だな!(////)
だけど……レンゲの中には赤々としたデスのスープが入はいっている訳わけで……。
此これを飲のまないと、オレはセロとは間かん接せつキスが出で来きない訳わけで……。
此これは試し練れんか?!
オレは──、セロに対たいする愛あいの深ふかさを試ためされてるのか?!
…………オレ……、死しんじゃわないかな??
怖こわいでしゅ……。
セロフィート
「 どうしました?
要いりません? 」
マオ
「 ……熱あつくないのか??
辛からくないのか?
グツグツと煮にたってるだろ?
其それに…色いろだって……ヤバそうなぐらい赤あかいし… 」
セロフィート
「 そう、ですね…。
マオには少すこし熱あついかも知しれませんね。
ワタシの舌したでは辛からいと言いうよりピリッとするだけです 」
マオ
「 そうなのか?
じゃあ、辛からくないのかな?? 」
セロフィート
「 マオには辛からいと思おもいますけど? 」
マオ
「 へ??
オレには熱あついし、辛からいのか?? 」
セロフィート
「{ 元もと人にん間げんのマオと人にんセロ形ぎょうフィートのワタシとは味み覚かくの仕し組くみが違ちがいますし }」
マオ
「{ やっぱり違ちがうんだ? }」
セロフィート
「{ そうですね。
人にんセロ形ぎょうフィートの舌したでも人ひと並なみに味み覚かくを感かんじます。
但ただし、過か激げきな味あじは緩かん和わされて味あじわい易やすい味あじに薄うすまります。
今いまの鍋なべ料りょう理りが正まさにそうです。
試ためしに味あじ見みしてみます? 」
マオ
「 …………止やめとく… 」
セロフィート
「 そうです?
……マオが何どんな反はん応のうをしてくれるのか楽たのしみ──いえ、何なんでもないです 」
マオ
「 ──やっぱり、善よからぬ事ことを企たくらんでたんだな! 」
セロフィート
「 おや?
バレました? 」
マオ
「 もうっ!!
危あぶない所ところだった!! 」
セロフィート
「 残ざん念ねんなのは本ほん当とうです 」
マオ
「 強きょう調ちょうしなくていいから!!
──オレにデ死しスのスープを飲のませ様ようとした罰ばつとして、遊ゆう戯ぎ室しつで何なにしてたのか聞きかせろ!! 」
セロフィート
「 知しりたいです? 」
マオ
「 当あたり前まえだろ!
オレにだって知しる権けん利りはある!
実験台モルモットに使つっといて〜〜〜〜 」
セロフィート
「 はいはい。
知しりたいなら教おえましょう。
手て品じなをしてました 」
マオ
「 手て品じなをしてたのは知しってるよ。
何どんな手て品じなをしてたのか──って事ことを聞ききたいんだよ 」
セロフィート
「 至いたって普ふ通つうの手て品じなです。
{ 昨さく日じつ木曜日エータイは宝ほう石せきジュエリーを使つかいましたから、今日きょうは黄おう金ごんを使つかいました }」
マオ
「{ 黄おう金ごん…… }」
セロフィート
「{ はい♪
最さい後ごは観かん客きゃくの皆みなさんに純じゅん金きんの10.000Uユロ硬こう貨かを記き念ねんに渡わたしました }」
マオ
「 じゃあさ、帰かえり際ぎわの観かん客きゃく達たちが持もっってた紙かみ袋ぶくろは何なんだったんだ?
チラッと見みえたけど、《 セロッタ・カンパニー 》のロゴが入はいってたぞ 」
セロフィート
「 細ささやかなお土産みやげですけど? 」
マオ
「{ 純じゅん金きんの10.000Uユロ硬こう貨かを記き念ねんに渡わたしたのにお土産みやげ迄まで渡わたしたのかよ?! }」
セロフィート
「 渡わたしました。
近ちか々じか売うり出だす予よ定ていのハーバリウムの試し作さく品ひんです 」
マオ
「 ハーバリウム??
って…何なんだよ?
オレの知しらないヤツだよな? 」
セロフィート
「 そうですね。
容よう器きはストレートとコーンタイプと呼よばれる2種しゅ類るいのガラス瓶びんを用よう意いしました。
落おとしても割われない特とく別べつ性せいです。
容よう器きの中なかへドライフラワーやドライフルーツ,スパイシーポプリ等などが入はいってます。
長なが持もちさせる為ために必ひつ要ような専せん用ようの液えき体たいを容よう器きの中なかへ入いれ、蓋ふたをした小こ洒しゃ落れたインテリア用ようの小こ物ものです。
蓋ふたが香かおりを吸すい上あげ、鼻はなを近ちか付づけると仄ほのかに香かおる仕し様ようです 」