9.飲食街 1 〜 飲食店 1 〜
──*──*──*── 飲食街
──*──*──*── 飲食店
セロとオレは美味しい鍋が食べれる飲食店に来ている。
テーブルには1人用の土鍋が幾つも置かれている。
1人用の土鍋は、1人用の丸型コンロの上に載せられていて、丸型コンロの下にはカップ付きの固形燃料が入ってる。
固形燃料に着火すると土鍋が温まる様になっている。
今は土鍋を温め中だ。
固形燃料のが火が消えてから食べるらしい。
待っている間、セロから〈 テフ 〉で構成する事と精製する事の違いを教えてもらう事にした。
マオ
「{ ──其で?
“ 〈 テフ 〉で構成する ” のと “ 精製する ” の違いって何なんだ? }」
セロフィート
「{ 〈 テフ 〉で構成する──と言う事は、地球上にて既に存在している物体,過去に存在していた物体を作る事です。
精製する──と言う事は、地球上に存在しない物体を作る事です。
にゅいは地球上に存在しない物体だったので、精製しました。
今なら〈 テフ 〉で賢者の石を構成する事が出来ます。
因みに人間が行う “ 精製 ” とは違います。
人間からすれば “ 錬成 ” でしょうか。
錬成すらしてませんから、 “ 錬成 ” とは言いませんけど }」
マオ
「{ …………。
なぁ…セロ──、存在しない物体を精製する事が出来るならさ、トイチが言ってた──回復薬,万病薬,万能薬とか作れたりするんじゃないのか?
何て言ってたっけ??
えぇ〜〜と……ポーション,ハイポーション,エリクサー……だっけ?? }」
セロフィート
「{ 回復薬,中級回復薬,上級回復薬,魔法力回復薬,状態変化回復薬,万病薬,万能薬,聖水,奇蹟薬──とかありましたね。
何れもトイチが好きそうな薬ばかりです }」
マオ
「{ 作れたりするんじゃないの? }」
セロフィート
「{ 異なる原質を組み合わせれば作れない事もないですけど…。
人間には作る事は不可能な代物です }」
マオ
「{ 作れはするんだな…… }」
セロフィート
「{ おや?
嬉しくないです? }」
マオ
「{ 嬉しいけど……想像してたのと違うって言うか… }」
セロフィート
「{ そうです? }」
マオ
「{ なぁ、セロ…。
冒険者達が活用する冒険者ギルドや旅行者が利用する旅行者ギルドとかで販売したら “ ガッポリ ” 出来るんじゃないのか?
セロにしか作れないなら、誰にも真似が出来ない訳だし、独占販売出来るんじゃないのか?
売ってるのを見たらさ、トイチも喜ぶんじゃないのかな?
トイチが知ってるならさ、日本人も知ってる──って事になるんだろ?
日本人が見付かるかも知れないし!
どうかな? }」
セロフィート
「{ 仮に販売したとしましょう。
人間は魔法や錬金術の類いを駆使して同等となる代物を作り出そうと躍起になるでしょうね }」
マオ
「{ ……そだな…。
実際に存在してる訳だし…。
存在してる以上は、自分達にも作れるって思うだろうな? }」
セロフィート
「{ 地球上に存在してる物,存在してた物ならば、世界中に広げても別に良いのです。
時代が移り変わり、発展さえすれば、自ずと作り出される事になる訳ですし }」
マオ
「{ そうゆうもんなのか?? }」
セロフィート
「{ さぁ?
どうでしょう? }」
マオ
「{ セロぉ…… }」
セロフィート
「{ ふふふ♪
地球に対して有害でなければ良いのです。
ワタシ達の場合は地球の資源を一切使わず作りますから、地球に対しては無害です。
ですが、人間は地球の資源を使い作ります }」




