──*──*──*── 少年探偵コォトの内容( マオ視点 )
コナじぃは何時もの様に、大屋さんの孫娘──シェリエルが作ってくれるサンドイッチを片手に、ポストに入っていた手紙を仕分けしていた。
探偵業の引退を考えているコナじぃの元に依頼の手紙が来る──なんて事は滅多になくて……。
コナじぃのポストに届くのは、現役バリバリの名推理で難事件を幾つも解決へ導いてブイブイ言わせていた名探偵時代から交流のある人物達から届く何気無い手紙が殆んどだった。
其の手紙を嬉しそうに仕分けするのが、コナじぃの朝の日課だ。
サンドイッチのお供は、シェリエルがブレンドしてくれた紅茶葉で淹れたコナじぃのお気に入りの紅茶だ。
仕分けの最中に、見慣れない封筒を見付けたコナじぃは、愛用のペーパーナイフを使って封筒の封を開けた。
中に入っていた便箋を手に、書き綴られている文章を読んだコナじぃは、 “ とある事件を解決してほしい ” と助けを求める手紙だと判断した。
コナじぃは手紙の依頼を受ける事にした。
探偵最後の依頼として受ける決意をしたコナじぃは、早速出掛ける準備を始めた。
長年世話になり、苦楽を共にしていた友人でもあり助手であるモンアリーテへ連絡を入れる。
大屋さんと孫娘のシェリエルに事情を話したコナじぃは、1人で依頼主の元へ出掛けて行った。
…………ヤバいよ、此は!
マジで眠くなって来た!!
未だコナじぃが外出したシーンだって言うのに!!
セロの美声がいけないんだな!
セロの美声は睡魔を引き寄せるのかもしれない。
…………今は──、依頼主の屋敷に到着して…………。
セロフィート
「 コーナーは手紙の依頼主に案内され──。
おや?
マオは眠ってしまった様ですね…。
読み始めて10分も経っていないのに── 」
セロフィートは空中に浮いている児童文庫を消した。
スヤスヤ…と寝息を立てて眠ってしまったマオを抱っこすると、ベッドの上へ寝かせた。
セロフィート
「 ──眠っている間に副作用が消えるといいね、マオ 」
マオの黒髪を優しく撫でたセロフィートは、宿泊室から姿を消した。
──*──*──*── 数時間後
マオ
「 …………セぇ〜ロぉ〜〜〜〜?? 」
セロに児童文庫を読んでもらってた筈だったんだけど……、オレは何時の間にか眠ってしまっていたらしい。
目が覚めたオレは、お日様の匂いがするふっかふかのベッドの上に仰向けで眠っていたみたいだ。
目を開けたら視界の中に入って来たのは、宿泊室の天井だった。
首を動かして、セロの姿を探してみたけど、セロは居ないみたいだ。
オレを置いて何処に行ったんだよぉ!
上半身を起こしたオレは、ズリ落ちているバスローブを羽織った。
大人用のバスローブだから、オレにはブカブカだ。
だけど──。
オレはベッドから下りると、姿見の前に立った。
姿見に映っているオレの姿は──元に戻っていた!!
6歳児の姿から大人の──150cmの姿に戻ってる!!
副作用が消えたんだ!
やったぁ!!
此でセロとデート出来るぞっ!!
オレのデートプランが活躍する時が来たーーーーー!!!!
早速セロを探して、デートに出発だっ!!
オレは仕舞っているデートプランを探す事にした。
デートプランを探していたらスノードームを見付けた。
《 セロッタ・ミュージアム 》の中にある《 セロッタ・カンパニー 》の玩具売り場で見付けたスノードームと言われる物だ。
トイチの祖国こく本ぽんの玩がん具ぐおもちゃ売うり場ばで売うられている玩がん具ぐおもちゃらしい。
逆さかさまにしてから元もとに戻もどして、水すい平へいの所ところに置おくと、上うえに溜たまっていた雪ゆきスノーに見みえるスノーパウダーがゆっくりと落おちて来くる。
中なかに飾かざられているオーナメントにスノーパウダーが降ふり積つもって見みえるんだ。