✔ 7.セロッタ・ミュージアム 9 〜 セロッタ・ベーカリー 2 〜
マオ
「 色んな≪ 街 ≫に行けるのは楽しみだけどさ、道程が遠いよな?
≪ 街 ≫から次の≪ 街 ≫に着く間に6 〜 9つの≪ 村落 ≫に寄る事になるんだろ?
其を5回も繰り返して漸く≪ 市都 ≫ に着ける…… 」
セロフィート
「 旅の醍醐味を堪能出来ます 」
マオ
「 そうだけど……。
外には怪物,化物が蔓延ってて、かなり物騒だろ。
オレ1人で倒して進むのは嫌だぞ! 」
セロフィート
「 何を言います。
今迄もそうだったでしょう? 」
マオ
「 そうだけど…… 」
セロフィート
「 安心してください。
今回は快適な旅が出来る様にしてます 」
マオ
「 えぇと……確か──、中間地点には《 神殿 》があって、迷わない様に道も作られてるんだっけ?
だけどさ、≪ アレンカルダ大陸 ≫の《 神殿 》は神聖な場所の筈なのに……。
其に道があっても怪物,化物には関係無いだろ? 」
セロフィート
「 ワタシが用意した道は、魔邪除け道です。
魔邪除け道を外さずに歩いていれば安全に≪ 村落 ≫や≪ 街 ≫へ辿り着く事が出来ます。
怪物,化物と遭遇して戦闘になったりしません 」
マオ
「 マジで?! 」
セロフィート
「 本当です。
ワタシはマオの勇姿が見たいので、使いたくないですけど… 」
マオ
「 ………………。
オレの為じゃないのかよ〜〜〜。
ならさ…何で作ったんだよ? 」
セロフィート
「 王族への貢献度を上げる為です。
安心,安全に≪ 村落 ≫≪ 街 ≫≪ 市都 ≫≪ 王都 ≫へ往き来出来る様にすれば、交流する機会も増えます。
貢献度を上げるには最適です。
中間地点の《 神殿 》も魔邪除けの結界を張ってます。
神官の代わりに、《 占いの館セロッタ 》と同じ神官装束,巫女装束を着た〈 器人形 〉に任せてます。
安心して《 神殿 》に宿泊出来ます 」
マオ
「 そうなんだ?
だけどさ、何で〈 器人形 〉を使うんだ? 」
セロフィート
「 神官の人数は限られてます。
怪物,化物に襲われた怪我人の手当ては治癒法力の使える神官だけです。
≪ 村落 ≫と≪ 村落 ≫の中間地点にある《 神殿 》に配属させれる程の人員は居ません 」
マオ
「 人員不足なのか? 」
セロフィート
「 神官は貴重な人材ですし 。
魔邪除け道と中間地点の《 神殿 》、《 神殿 》付きとなる人員の確保はワタシの方でする事になってます 」
マオ
「 そうなんだ…。
でもさ、よく任せてもらえたよな? 」
セロフィート
「 国王を取り巻く貴族から“ 出来るものならやってみろ ” と上から目線で言われましたし。
完成した後の彼等の反応を見てみたいと思いません? 」
マオ
「 …………。
どうせ、『 完成させたら◯◯◯◯してください 』みたいな無茶振りの条件を出して吹っ掛けたんだろ〜〜。
セロを挑発して煽った貴族達が不憫に思うよ… 」
セロフィート
「 マオ…、君はワタシに意地悪をした貴族達を庇います? 」
マオ
「 いや、庇わないけど…。
財力に限りがないんだからさ、あんまり財力に限りのある貴族で遊ぶなよ…… 」
セロフィート
「 遊んでませんけど? 」
マオ
「 …………自覚しろよ…。
程々にしてやれよな… 」
セロフィート
「 はいはい♪ 」
あ〜〜…此は無理なヤツだ。
セロには嫌がらせしても通じないんだよ…。
意地悪なんてしたら…、 “ どうか、御家を潰してください ” って懇願してる様なもんだよ…。
貴族って鼻をへし折られたら、どうするんだろうな…?




