マオ
「 じゃあ、当分の間は《 セロッタ・ミュージアム 》の《 セロッタ・ベーカリー 》に来ないと買えないんだな… 」
セロフィート
「 そうなります 」
マオ
「 そう言えば、≪ 街 ≫ の《 セロッタ・カンパニー 》には未だ行ってないよな…。
セロ、《 セロッタ・ミュージアム 》の帰りにさ《 セロッタ・カンパニー 》に寄っても良いかな? 」
セロフィート
「 マオ…。
ワタシに遠慮しなくて良いと言いました。
忘れん坊さん 」
マオ
「 じゃあ、何て言えば良いんだよ! 」
セロフィート
「 『 帰りに《 セロッタ・カンパニー 》に寄るからな! 』ぐらいは言ってほしいです 」
マオ
「 ………… 」
セロフィート
「 そんなに難しいです? 」
マオ
「 ……………… 」
セロフィート
「 マオは皇子です。
少しは命令口調にも慣れなさい 」
マオ
「 …………う、うん…。
なぁ…セロ……、オレってさ何時迄王族の食事会に出席しないといけないんだ?
オレが王族の生まれなのは認めざるを得ないけどさ、オレは王位を継ぐ気は更々ないんだからさ!
其にオレの知ってる叔父さん,叔母さん達も甥,姪も亡くなってるし、子孫ばっかりじゃんか。
オレ、食事会以外は完全に子守り要員だし… 」
セロフィート
「 其のお蔭で皆、マオに懐いてます。
大人になってもマオに会いたがってますし。
楽しみにしてます 」
マオ
「 楽しみにされても…。
オレ、堅苦しいの嫌だよ… 」
セロフィート
「 そうそう、次の食事会はエルゼシア国王の誕生会と重るそうです 」
マオ
「 え゛っ……マジかよ?
( 誕生会と被った食事会……。
悪夢、再びじゃないかぁぁぁあああああ〜〜〜っ!! )
ダンス地獄……。
女装して国王とダンスエンドレス……。
嫌だよ…… 」
セロフィート
「 そう言えば…女装したマオは国王の初恋相手でしたね。
ふふっ(////)」
マオ
「 笑うなよっ!!
うぅ〜〜〜っ……マーフィとラオインダめぇっ!!
皆でオレを辱しめるんだ!!
オレは “ セロだけのマオ・ユーグナル ” なんだから、庇ってくれても良いだろ!
何でマーフィ達の暴走を止めてくれないんだよ!! 」
セロフィート
「 面白いからに決まってます 」
マオ
「 セロっ!! 」
セロフィート
「 マオの友達も喜んでますし 」
マオ
「 むぅ゛〜〜。
あんな奴等、友達じゃないよ!!
……オレは死んでると思ってたんだぞ。
皆、寿命を全うして人生を終えたと思ってたんだ。
其なのに…… 」
セロフィート
「 協力者は多い方が良いのでしょう。
皆、マオを好いてますし 」
マオ
「 男にばっか好かれても嬉しくないよ! 」
セロフィート
「 おや?
異性せい性せいに好すかれたいです? 」
マオ
「 ……無ム理リぃ〜〜〜。
ヒステリックで煩うるさいフィンで懲こりてるし!
甥おいっ子こ,姪めいっ子この子し孫そん達たちに恋れん愛あい感かん情じょうを抱いだかれても複ふく雑ざつだし、嬉うれしくないよ… 」
セロフィート
「 ふふふ(////)」
マオ
「 セロっ!!
他たひ人にんと事ごとだと思おもって〜〜〜 」
セロフィート
「 次つぎの食しょく事じ会かい迄までに作さ法ほうのお復習さらいと予よ習しゅうをたっぷりとしましょう♪ 」
マオ
「 うぅ゛……。
( 恐きょう怖ふのスパルタ再ふたたびだ~~~ )」
セロフィート
「 エルゼシア国こく王おうは次つぎの誕たん生じょう会かいで73歳さいになるそうです。
マオに初はつ恋こいをした4歳さいの子こ供どもが73歳さいとは…。
人にん間げんの老おいる早はやさは面おも白しろいです 」
面おも白しろいのかなぁ……。
大たいして親したしい訳わけではないけれど、知しり合あいが1年ねん毎ごとに年ねん齢ねいを重かさねて、老ふけていく姿すがたを見みるのは複ふく雑ざつな気き持もちになる。
初はつ恋こいの相あい手てが女じょ装そうをさせられていたオレなのは不ふ本ほん意いだけど……、彼あのクリクリとした瞳ひとみの可か愛わいかった4歳さいの子こ供どもが、今いまや9人にんもの妾しょう妃ひをはべらかせて、老ろう体たいにも関かかわらず現げん役えきでハッスル三ざん昧まいしてるジジイとして健けん在ざいな姿すがたを想そう像ぞうすると切せつなさを感かんじる……。
……………………オレの所せ為いじゃないよな??
マオ
「 …………そう言いえば、 “ また子こ供どもが産うまれる ” とか言いってたよな?
国こく王おうの子こ供どもって、何なん人にん目めになるんだよ?
歳としなのに頑がん張ばるよなぁ…。
王おう妃ひは何なにも言いわないのかな? 」
セロフィート
「 気きになります? 」
マオ
「 べ…別べつに……。
唯たださ…前まえの食しょく事じ会かいの時ときは第だい7妾しょう妃ひが赤あかちゃんを見みせてくれたろ?
今こん度どは第だい9妾しょう妃ひから産うまれるんだろ?
オレが食しょく事じ会かいに行いく度たびに生うまれてないか?
何なんで?? 」
セロフィート
「 毎まい年とし開かい催さいする食しょく事じ会かいへ、マオに出しゅっ席せきしてほしいからではないです? 」
マオ
「 何なんで其そ処こ迄までするんだよ…。
王おう位いは叔お父じさん直ちょっ系けいの長ちょう男なんの子し孫そんに譲ゆずってんのにさ… 」
セロフィート
「 エルゼシア国こく王おうと前ぜん妻さいの王おう妃ひの血けっ統とうを受うけ継ついでる皇おう子じは今いまやマオだけです。
マオを正せい統とうな王おう家けの象しょう徴ちょうとしたいのでしょう 」
マオ
「 …………勝かっ手て過すぎるよ… 」