✔ 7.セロッタ・ミュージアム 24 〜 セロッタ・ベーカリー 3 〜
オレの口回りは、グラタン,ミートソース,ホワイトソース,デミグラスソースでベタベタに汚れていた。
子供かよ!(////)
此じゃあ、セロに子供呼ばわりされても怒れないし文句も言えないよな…。
口回りの汚れを放置したままセロと話していた自分を責めながら、オレは鏡を見ながら口回りを綺麗に拭き取った。
良し、全部拭き取れた!
マオ
「 ふぅ……。
どうだ、セロ。
ちゃんと拭いたぞ!
もう、子供呼ばわりはさせないからな! 」
セロフィート
「 面白かったのに… 」
セロは如何にも残念そうな表情をしてオレを見詰めている。
マオ
「 そんな顔で見るなよ〜〜 」
セロフィート
「 だって… 」
マオ
「 〜〜〜〜(////)
もうっ、其の顔で見るなよ(////)」
オレは残りのジャンボトーストを食べ終えた。
ペーパーナフキンを取ったオレは、セロカ君の鏡に映った自分の口を見ながらソースで汚れた部分を拭いた。
店員の〈 器人形 〉が空になったお皿を下げに来てくれる。
其に続いてセロが食べてるパンと同じパンとジャムが載せられた皿がテーブルの上に置かれた。
手に取ったパンに、ジャムナイフに付けたジャムを塗っていると、ジャムの匂いがオレの鼻を擽る。
ジャムを塗った部分を口に入れた。
柔らかくて食べ易いパンだから、サクッと軽い音はしないけど、美味しい。
いや、美味しいのは当然なんだけど…。
マオ
「 セロ、此って何の花のジャムなんだ? 」
セロフィート
「 ゼゼフィルと言う花を使ったジャムです 」
マオ
「 黄色と橙色の間みたいな色が綺麗だよな〜〜 」
セロフィート
「 ゼゼフィルの特徴です。
花に依ってジャムの色は変わります。
目で見ても楽しめます 」
マオ
「 確かにな!
色んな色があるから、気分でジャム選べるのは楽しめるし、嬉しいかも知れないな 」
セロフィート
「 花の特性によりますけど、焼いたパンに塗ると色の変わるジャムもあります 」
マオ
「 えっ??
そんなジャムがあるのか?
其ってさ、熱々の紅茶に浸しても色は変わるのか? 」
セロフィート
「 変わりますね。
試作中の為、未だ発売されてませんけど 」
マオ
「 そうなんだ……。
──セロ、色の変わるジャムが出来たら、オレも食べたい! 」
セロフィート
「 はいはい。
出来上がりを楽しみにしていてください 」
マオ
「 うん! 」
セロフィート
「 ふふふ。
マオ、もっと図々しく出来ません? 」
マオ
「 “ 図々しく ” って言われてもなぁ…」
セロフィート
「 図々しく出来ません? 」
マオ
「 …………努力はしてみるけどさ… 」
“ 図々しく ” って言われてもな…。
セロは簡単に無茶な事を言ってくれる。
マオ
「 あっ、そうだ!
セロさ、妊婦殺害現場で推理してたじゃないか? 」
セロフィート
「 してましたけど?
どうしました? 」
マオ
「 自信満々で推理してたろ? 」
セロフィート
「 自信満々は言い過ぎです 」
マオ
「 …………そうかよ…。
まぁ、其は兎も角として…。
オレ、ずっと気になってた事があるんだよ… 」
セロフィート
「 はて?
何でしょう? 」
マオ
「 ダイイング・メッセージを “ ダイニング・メッセージ ” って、ずっと言ってたよな? 」
セロフィート
「 おや、今更です? 」
マオ
「 今更?? 」
セロフィート
「 何時マオが指摘してくれるか待ってました 」
マオ
「 えぇっ?!
あれって態と…なのか? 」
セロフィート
「 態と以外にあります? 」
マオ
「 セロぉ……。
推理で、おふざけは無しにしようよ… 」
セロフィート
「 推理にも遊び心 は必要です」
マオ
「 要らないと思うけど…。
ユーモアなんて入れたら警察が怒るよ 」
セロフィート
「 おや?
怒ってませんでしたけど? 」
マオ
「 怒ってたろ!!
スッゴい殺気立ってたし、セロを睨んでたろ! 」
セロフィート
「 はて?
そうでした? 」
駄目だ〜〜〜。
集まってくれた人達はセロの眼中に全然入ってなかったんだ…。
容疑者呼ばわり迄して、不快にさせてたのに!
マオ
「 あんまりだと思わないのかよ? 」
セロフィート
「 何がです? 」
マオ
「 何がぁ?
良く言うよ!
散々容疑者呼ばわりしといてさ〜〜 」
セロフィート
「 犯人が判明する迄は誰もが容疑者です。
言うか言わないかの違いです 」