✔ 7.セロッタ・ミュージアム 15 〜 ゴンドラ、乗りま〜〜す 3 〜
セロフィート
「 マオが知らなくても良い事です。
夫婦にも1人で過ごすプライベートは必要です 」
マオ
「 オレには『 プライベートは無い 』って言ってなかったか? 」
セロフィート
「 当然です。
君はワタシだけのマオです。
ワタシ以外の手垢が付くのは許せません。
君を守る為です 」
マオ
「 …………セロ…(////)
だけど、セロは人形だから手垢なんて付けれないだろ? 」
セロフィート
「 そうですけど。
其処は大人の優しさでスルーしてください 」
マオ
「 ……………調子良い事言うなぁ〜 」
セロフィート
「 マオが知りたいなら教えても良いですけど…、後悔しないでくれます? 」
マオ
「 …………聞いたら後悔する様な内容なのか? 」
セロフィート
「 大抵はそうです。
大人の事情が絡んでますし 」
マオ
「 大人の事情?
そんな事言って、便利な言葉を利用して誤魔化そうとしてないか? 」
セロフィート
「 してません 」
マオ
「 本当かなぁ? 」
セロフィート
「 疑うなら其でも良いです。
マオには此からも話さないだけですし 」
マオ
「 えぇっ?!
其は嫌だよ!
話してよ! 」
セロフィート
「 現在のヴドゥフ王国を統治するヴドゥフ国王は、マセンアルカ様です 」
マオ
「 ……へ??
ヴドゥフ国王の名前って、 “ ヴドゥフ ” じゃないの? 」
セロフィート
「 “ ヴドゥフ ” は王国の名前です。
ヴドゥフ王国の代表者ですから、名前があっても、 “ ヴドゥフ国王 ” と呼ばれます。
現国王の名前を知るのは王家の親族,身近な側近,親しい間柄の友人位です 」
マオ
「 セロは知ってるんだ? 」
セロフィート
「 当然です。
交渉を有利に進める為には相手に関する情報は不可欠です。
使い方次第では、情報1つで国を滅ぼす事も可能です。
無知では有利な交渉は出来ません 」
マオ
「 交渉ね……。
“ 交渉と書いて脅迫と読む ” なんて事してないよな? 」
セロフィート
「 マオ…。
相手は一国の国王です。
“ お願い ” はしても、脅迫はしません。
安心してください。
ヴドゥフ国王マセンアルカ様とは良き友好関係を築けてます。
最近は “ 冷めていた夫婦仲が円満になった ” と喜ばれてますし 」
マオ
「 …………へぇ…?
だけどさ、其って…セロそっくりの〈 器人形 〉とだろ? 」
セロフィート
「 当然です。
ワタシは出来る限り、マオと居たいですし、マオを優先したいです。
其の為にワタシの〈 器人形 〉が必要になります 」
マオ
「 う、うん…(////)
オレの為に…(////)
そ…そう言う事なら仕方無いよな? 」
セロフィート
「 仕方無いです♪ 」
マオ
「 えぇと…(////)
ヴドゥフ国王と友人関係なら、 “ 王家の紋章旗 ” の授与もしてもらい易いんじゃないのか? 」
セロフィート
「 友好関係を築いているからと言って、友人とは限りません。
ワタシの友人はマオだけです。
マオ以外の友人は要りませんし 」
マオ
「 セ…セロ…(////)
セロの気持ちは凄く嬉しいけど、セロは其で良いのか? 」
セロフィート
「 ワタシはマオだけのセロフィートです。
君はワタシが、誰かのセロフィートになっても良いです? 」
マオ
「 其は嫌だよっ!!
オレだけのセロで居てくださいっ!! 」
セロフィート
「 勿論です♪
ヴドゥフ国王と友好関係を築けているからと言って、 “ 王家の紋章旗 ” を授与してもらえる訳ではないです。
授与してもらえる様な手柄を立て、ヴドゥフ王国に貢献しなければなりません。
王族,王家から御墨付きを貰う為には其なりの資格が必要です 」
マオ
「 “ 王家の紋章旗 ” を授与して貰うのって大変なんだな…… 」
セロフィート
「 簡単ではないです。
マセンアルカ様が生きてる間には “ 王家の紋章旗 ” を授与してもらえるのは確実です。
安心してください 」
マオ
「 うん? 」