セロフィート
「 街民は娼婦を殺害した殺人鬼と、変態露出狂が同一人物だと決め付けてます 」
マオ
「 はぁ?
どゆこと?? 」
セロフィート
「 殺害犯と変態露出狂は同一人物ではない線も考えるべきです 」
マオ
「 どゆことだよ??
仲間が居るって事か? 」
セロフィート
「 仲間…とは違うかも知れません。
協力者でしょうね 」
マオ
「 協力者…。
街民が殺人鬼の協力してる──って言うのか? 」
セロフィート
「 街民は殺人鬼に関わってないです 」
マオ
「 へ?
そうなのか?? 」
セロフィート
「 協力者は街民ではなく、外から来た者達と考えて良いです 」
マオ
「 外から来た人達?? 」
セロフィート
「 街民なら、被り物で顔を隠しても全裸で街中を走り回る事に抵抗はあります。
例え夜間であってもです 」
マオ
「 ………………そういうもんなの?? 」
セロフィート
「 さぁ?
平気な人間も居るでしょうけど 」
マオ
「 …………仮にだけど、殺人鬼と変態露出狂が別人だとして……。
何で変態露出狂は殺人鬼に協力なんてするんだ?
殺人鬼の手助けをして変態露出狂にメリットなんてあるのか?? 」
セロフィート
「 さぁ?
ワタシが知る訳ないです 」
マオ
「 …………ですよね…。
う〜ん……新しい捜査の線が浮上した訳だな? 」
セロフィート
「 殺人鬼と変態露出狂を同一視して捜査を進めている時点で詰んでます。
此のまま行けば記事通り、迷宮入りとなり、未解決のまま放置されて終わるでしょう 」
マオ
「 そんな……。
迷宮入りも未解決も駄目だろ!!
犠牲者が沢山出てるんだ。
絶対に解決させて、殺人鬼と変態露出狂を逮捕しないと!! 」
セロフィート
「 マオ、 “ 達 ” です 」
マオ
「 は?
何が? 」
セロフィート
「 変態露出狂です。
変態露出狂は1人でなく、複数居ます。
全員を逮捕するのは難しいでしょう 」
マオ
「 変態露出狂が沢山居るって言うのかよ??
全裸で街中を走り回る変態が沢山?! 」
──オェッ…。
考えただけで吐き気が込み上がって来た!!
とんでもない事態だ。
既に痛ましい事件は起きてるけど、此も事件だっ!!
マオ
「 ──セロ、警察署に行こう!
警察官と捜査官に教えよう!!
捜査の視野を広げてもらうんだ! 」
セロフィート
「 マオ……。
彼等ら察さつが素す直なおに耳みみを傾かたむけると思おもいます?
彼かれ警けい等ら察さつにもプライドはあります。
プライドの高たかい彼かれ警けい等ら察さつが事じ件けんに何なん等ら関かかわりのない部ぶ外がい者しゃの戯たわ言ごとに耳みみを貸かすと本ほん気きで思おもいます?
戯たわ言ごとに耳みみを傾かたむける変かわり者ものの警けい察さつ官かんは居いません 」
マオ
「 でもさ、捜そう査さは行いき詰づまってて、詰つんでるんだろ?
別べつの方ほう向こうから捜そう査さしないと解かい決けつさせるのは難むずかしいんだろ? 」
セロフィート
「 そうですね 」
マオ
「 仮かりに聞きいてもらえなくたって、何なにもしないよりは捜そう査さ方ほう法ほうの提てい案あんをする方ほうがマシだろ?
心こころある警けい察さつ官かんや捜そう査さ官かんが居いるかも知しれないしさ! 」
セロフィート
「 マオ……。
未まだ謎なぞはあります 」
マオ
「 未まだあるのか? 」
セロフィート
「 娼しょう婦ふを殺さつ害がいした殺さつ人じん鬼きを逃とう走そうさせる為ために、変へん態たい露ろ出しゅつ狂きょうが逃とう走そうするかの様ように街まち中なかを走はしり回まわっていたのか──、娼しょう婦ふを殺さつ害がいしている最さい中ちゅうに街かい民みんの注ちゅう意いを逸そらし誘ゆう導どうする為ために変へん態たい露ろ出しゅつ狂きょうが街まち中なかを走はしり回まわっていたのか──。
または── 」
マオ
「 一寸ちょっと待まて! 」
セロフィート
「 何なんです? 」
マオ
「 変へん態たい露ろ出しゅつ狂きょうが誘ゆう導どう犯はんって言いうのか?? 」