──*──*──*── 商店街
マオ
「 セロ、何処に行ったら《 セロッタ・ミュージアム 》に行けるんだ? 」
セロフィート
「 今向かってます 」
マオ
「 楽しみなんだけど! 」
セロフィート
「 大いに楽しみにしてください 」
マオ
「 うん♪ 」
あぁっ、まさか本当にセロと “ マトモなデート ” を出来る日が来るなんて!
此って夢じゃないよな?
夢なら、どうか覚めないでくれ!!
セロフィート
「 ──マオ、着きました。
此処です 」
マオ
「 着いたの? 」
オレはワクワクを隠せずに期待して到着した先を見た!
マオ
「 ………………へ?
……セロ…さん?
本当に此処なのか?
場所を間違えてるんじゃ…… 」
セロフィート
「 間違えてません。
此の中に入ります 」
マオ
「 だって此処……《 占いの館セロッタ 》って看板が…… 」
セロフィート
「 カモフラージュです♪
此処この館やかたの占うらない師しは〈 器うつわき人にんにん形ぎょうか 〉です。
中なかに入はいりましょう 」
マオ
「 お、おぅ……。
占うらない…するのか? 」
セロフィート
「 しますよ。
困こまった事ことや悩なやみ事ごとのあるお客きゃくには《 セロッタ探たん偵てい事じ務む所じょ 》のチラシを渡わたしてます 」
マオ
「 えっ?!
《 セロッタ探たん偵てい事じ務む所じょ 》のチラシ??
若もしかして此こ占うらない処この館やかたって…《 セロッタ探たん偵てい事じ務む所じょ 》に誘ゆう導どうさせる為ための場ば所しょ? 」
セロフィート
「 人にん間げんは昔むかしから占うらないの類たぐいが好すきです。
“ ガッポリ ” するには鴨かもるしかないでしょう。
ふふふ♪
お客きゃくは悩なやみを解かい決けつ出で来きますし、《 セロッタ探たん偵てい事じ務む所じょ 》は “ ガッポリ ” 出で来きて、どちらもWinウィン‐Winウィンです♪ 」
マオ
「 …………吟ぎん遊ゆう詩し人じんの言いう事ことじゃないよ…… 」
セロフィート
「 困こまっている人ひと,悩なやんでいる人ひとに手てを差さし伸のべるのも時ときには必ひつ要ようです 」
マオ
「 …… “ ガッポリ ” する為ために犠ぎ牲せい者しゃを増ふやすなんて悪あく徳とく宗しゅう教きょうみたいだよ! 」
セロフィート
「 いやですね。
悪あく徳とく宗しゅう教きょうは無む価か値ちなガラクタを高たか値ねで売うり付つける詐さ欺ぎ師し集しゅう団だんです。
一いっ緒しょにしないでください 」
マオ
「 分わかってるよ…。
オレのセロは、無む価か値ちなガラクタを売うり付つける様ようなクズじゃないって事ことぐらい! 」
セロフィート
「 マオ…(////) 」
マオ
「 ほらっ、早はやく入はいろう! 」
セロフィート
「 はいはい 」
オレはセロの手てを引ひっ張ぱって、《 占うらないの館やかたセロッタ 》の中なかに入はいった。