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✔ ６．殺害現場　８　〜迷探偵の迷推理ショー　８〜

　特（とく）別（べつ）ゲストさんの腕（うで）は未（いま）だに上（あ）がっていない。

　小（こき）刻（ざ）みにプルプルと震（ふる）えている。

　マジで止（や）めさせてくれよ！！

ワトスン：マオ

「ホームスっ！！」

ホームス：セロフィート

「ゲストさん、演（えん）技（ぎ）はしなくて良（よ）いです。

　普（ふ）通（つう）にしてください」

　セロに言（い）われたゲストさんの腕（うで）と両（りょう）(膝（ひざ）)足（あし）(上（うえ）)の震（ふる）えが止（と）まっていた。

　然（しか）もだ、さっき迄（まで）の動（うご）きが嘘（ウソ）みたいにスムーズに動（うご）いている。

　本（ほん）当（と）に演（えん）技（ぎ）だったのかよ……。

　紛（まぎ）らわしいっ！！

特別ゲスト

「 ──『妊（にん）婦（ぷ）殺（さつ）害（がい）事（じ）件（けん）』の黒（くろ）幕（まく）は、お前（まえ）だっ！！

　お前（まえ）は、オレを階（かい）段（だん）から突（つ）き落（お）として殺（ころ）そうとした！！

　お前（まえ）のミスは、オレを殺（ころ）し損（そこ）ねた事（こと）だ！

　 ──マレムダス捜（そう）査（さ）官（かん）っ！！」

　…………はい？？

　マレムダスって誰（だれ）？？

　いや…其（それ）よりも、普（ふ）通（つう）に喋（しゃべ）れるのかよ！！

ワトスン：マオ

「其（それ）が『妊（にん）婦（ぷ）殺（さつ）害（がい）事（じ）件（けん）』の黒（くろ）幕（まく）の名（な）前（まえ）？」

特別ゲスト

「そうだよ、ワトスン君（くん）。

　黒（くろ）幕（まく）の正（しょう）体（たい）は捜（そう）査（さ）官（かん）のマレムダス・シェイキンスだっ！！」

ワトスン：マオ

「 ──ってか何（なん）でオレの名（な）前（まえ）を知（し）ってんの？！

　ゲストさん、誰（だれ）なの？？」

特別ゲスト

「オレ──いや、僕（ぼく）だよ。

　タンダレル警（けい）部（ぶ）の後（こう）輩（はい）の新（しん）人（じん）(ルーキー)刑（けい）事（じ）、ケレディ・ダタンネだよ！」

ワトスン：マオ

「ケレディさん？！」

タンダレル

「ケレディ──だと？！

　本（ほん）当（とう）なのか？

　お前（まえ）──、今（いま）迄（まで）何（ど）処（こ）に居（い）たんだ！！

　いや、其（それ）よりマレムダス・シェイキンスが黒（くろ）幕（まく）だと？！」

特別ゲスト：ケレディ（？）

「本（ほん）当（とう）ですよ！

　オレは目（もく）撃（げき）してしまったんです。

　マレムダス捜（そう）査（さ）官（かん）が其（そ）処（こ）に居（い）る５名（めい）の男（おとこ）達（たち）と仲（なか）睦（むつ）まじくチチクリ合（あ）ってる所（ところ）を！！」

ワトスン：マオ

「へ？

　チチク………何（なに）？？」

インエンジニ

「コラ！！

　ワトスン君（くん）の前（まえ）で何（なん）て事（こと）を言（い）うんだ！

　言（こと）葉（ば）を慎（つつし）め！！」

ホッガレミ

「そうだぞ！

　状（じょう）況（きょう）を弁（わきま）えて発（はつ）言（げん）するんだ！！」

アプリシブ

「ワトスン君（くん）、耳（みみ）汚（よご）しになるから耳（みみ）を塞（ふさ）ぎなさい！！」

モンデグリ

「マレムダス捜（そう）査（さ）官（かん）が１人（り）で５人（にん）を相（あい）手（て）にしていた──と言（い）う事（こと）なのか？！」

アプリシブ，インエンジニ，ホッガレミ

「「「モンデグリっ！！」」」

　急（きゅう）にツッコミ出（だ）した警（けい）部（ぶ）達（たち）が怖（こわ）いーーー。

タンダレル

「 …………ケレディ、マレムダス捜（そう）査（さ）官（かん）と其（そ）処（こ）の５名（めい）が共（きょう）犯（はん）だと言（い）うのは嘘（ウソ）も偽（いつわ）りもない事（じ）実（じつ）なのか？

　見（み）間（ま）違（ちが）いじゃないのか？」

特別ゲスト：ケレディ（？）

「いいえ、タンダレル先（せん）輩（ぱい）！

　本（ほん）当（とう）です！

　１度（ど）に５名（めい）ではなかったですけど、１人（り）ずつと関（かん）係（けい）を持（も）っています！！

　僕（ぼく）は問（と）い詰（つ）めたんです！

　そしたら──、マレムダス捜（そう）査（さ）官（かん）は刃（は）物（もの）を出（だ）して、僕（ぼく）の身（しん）体（たい）(からだ)を何（なん）ヵ所（しょ）も刺（さ）して来（き）たんです！！

　其（そ）の後（あと）、僕（ぼく）を階（かい）段（だん）から突（つ）き落（お）としたんですっ！！」

　…………えっ？？

　ケレディさんって人（にん）間（げん）だよな？

　刃（は）物（もの）で身（しん）体（たい）(からだ)を何（なん）ヵ所（しょ）も刺（さ）された後（あと）に階（かい）段（だん）から突（つ）き落（お）とされたなら、動（うご）けない程（ほど）の重（じゅう）症（しょう）で病（びょう）院（いん）のベッドで寝（ね）込（こ）んでる筈（はず）なんじゃ……。

　って言（い）うか、普（ふ）通（つう）の人（にん）間（げん）だったら死（し）んでないか？？

ワトスン：マオ

「ケレディさん……。

　彼（あ）の…失（しつ）礼（れい）な事（こと）を言（い）うんだけど……何（なん）で生（い）きてるの？？

　何（なん）でピンピンしてて元（げん）気（き）なの？？

　病（びょう）院（いん）で入（にゅう）院（いん）してなくて大（だい）丈（じょう）夫（ぶ）なの？？」

特別ゲスト：ケレディ（？）

「うん。

　何（なん）とか命（いのち）は助（たす）かったんだ。

　相（そう）当（とう）ヤバい状（じょう）態（たい）ではあったみたいなんだけど、発（はっ）見（けん）が早（はや）くてね。

　奇（き）跡（せき）的（てき）に命（いのち）拾（びろい）いしたんだよ」

ワトスン：マオ

「発（はっ）見（けん）が早（はや）かった？？」

マレムダス

「嘘（ウソ）を言（い）うなっ！！

　ケレディは死（し）んだ筈（はず）だ！！

　オレ達（たち）はケレディが死（し）んだ事（こと）を確（かく）認（にん）したんだ！！

　死（し）体（たい）だって浮（う）いて来（こ）ない様（よう）に布（ぬの）で簀（す）巻（ま）きにして、重（おも）りを付（つ）けてダンデル湖（こ）の底（そこ）に投（な）げ捨（す）てたんだぞ！！

　ケレディが生（い）きてる筈（はず）がないんだ！

　お前（まえ）はケレディの偽（ニセ）者（モノ）だっ！！」

ワトスン：マオ

「 ──ケレディさんが死（し）んでる？！

　ダンデル湖（こ）の底（そこ）に沈（しず）んでる？？

　そんな事（こと）って……。

　ホームス！

　どういう事（こと）なんだよ！！」

ホームス：セロフィート

「 ──皆（みな）さん、お聞（き）きになりましたね？

　たった今（いま）、マレムダス・シェイキンス捜（そう）査（さ）官（かん）が身（み）内（うち）(警察官)のケレディ・ダタンネ警（けい）部（ぶ）の殺（さつ）害（がい）した犯（はん）行（こう）を自（みずか）ら認（みと）めました！

　そして、自（じ）分（ぶん）と５名（めい）が親（しん）密（みつ）な関（かん）係（けい）であり、『妊（にん）婦（ぷ）殺（さつ）害（がい）事（じ）件（けん）』の共（きょう）犯（はん）者（しゃ）である事（こと）も自（みずか）ら認（みと）めたのです！」

　へ？？

　何（なに）、此（こ）の流（なが）れは？？

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