セロフィート
「 善根を減らす方法は、功徳を積まず、悪根を増やす事です。
善業と悪業とも言います。
黒字決算と赤字決算と言えば分かり易いでしょう 」
マオ
「 ………………殺人鬼に殺された娼婦達は、過去世せ世せの悪あく因いん縁ねんが関かん係けいしてるって言いうのかよ? 」
セロフィート
「 善ぜん根こんを減へらし、悪あく根こんを増ふやし、マイナスになりました。
マイナスになると、与あたえられた天てん寿じゅを全まっとう出で来きぬまま寿じゅ命みょうは尽つきます。
何どの様ような死しに方かたをするのか──、人にん間げんには知しり様ようがないです。
陸ろくな死しに方かたを出で来きないのは言いう迄までもないです 」
マオ
「 …………だからって、放ほうっとけないだろ!!
『 過か去こ前ぜん世せ世せの悪あく因いん縁ねん 』とか『 善ぜん根こん,悪あく根こん 』とか『 善ぜん業ごうプラス,悪あく業ごうマイナス 』とか言いわれたって人にん間げんに解わからないなら、オレ達たちが助たすけてあげないと!! 」
セロフィート
「 ワタシは人にんひ間げんと助だすけはしません 」
マオ
「 ………………知しってるよ!
だけど………… 」
セロフィート
「 人にんひ間げんと助だすけは嫌きらいですけど、謎なぞは解かい明めいしたいです 」
マオ
「 えぇ〜〜〜っ…… 」
セロフィート
「 何なんです? 」
マオ
「 …………何なんでもないです…。
其それで……謎なぞを解かい明めいするってどうやって??
殺さつ人じん鬼きを捕つかまえて吐はかせるのか? 」
セロフィート
「 はぁ?
何な故ぜ、ワタシが殺さつ人じん鬼きを捕つかまえます?
そんな事ことしません 」
マオ
「 しないの?! 」
セロフィート
「 殺さつ人じん鬼きが誰だれだとか、何ど処こに住すんでるとか、単たん独どく犯はんなのか、複ふく数すう犯はんなのか──。
そんな事ことは直すぐ判わかります 」
マオ
「 分わかっちゃうのかよ?! 」
セロフィート
「 当とう然ぜんです。
ワタシは〈 久遠実成宇宙を運営する主宰者 〉に作つくられた人にんセロ形ぎょうフィートです。
判わかるに決きまってます 」
マオ
「 マジ……なのか?? 」
セロフィート
「 本ほん当とうです。
ワタシは殺さつ人じん鬼き等など、どうでも良よいです。
気きの済すむ迄まで、好すきなだけ、手てを血ちで染せめれば良よいですし、悪あく根こんを積つめば良よいです。
どうせ殺さつ人じん鬼きも善ぜん根こんが尽つき、マイナスになれば死しにますし 」
マオ
「 セロ、其それ…問もん題だい発はつ言げんだぞ! 」
セロフィート
「 知しった事ことですか。
抑そもそも、悪わるい心こころ掛がけでいるから悪あく行ぎょうをさせられるのです。
善ぜんがどんな事ことであるかを理り解かいさせる為ためには悪あくは必ひつ要ようです。
世せ間けんでは『 必ひつ要よう悪あく 』と言いい、人にん間げんも私し利り私し欲よくの為ため、大たい義ぎ名めい分ぶんを実じ行こうする為ために利り用ようしてます。
善ぜんと悪あくは表おもてと裏うらです。
表ひょう裏り一いっ体たいで、切きり離はなす事ことは出で来きません。
心こころ掛がけが悪わるいと、世せ間けんに〈 因いん果が応おう報ほうの法ほう則そく 〉がある事ことを教おしえる為ために〈 久遠実成宇宙を運営する主宰者 〉から使つかわれます。
猿回し久遠実成に回まわされる猿さる人にん間げんの様ような関かん係けいと言いえば分わかり易やすいでしょう?
悪あく行ぎょうをさせられ、悪あく根こんを積つまされ、善ぜん根こんを減へらし、自みずからの寿じゅ命みょうを縮ちぢめ、悪あく行ぎょうを成なせばどうなるのか──、見みせしめとして天てん罸ばちを受うけ、酷ひどい死しに方かたをさせられます。
悪わるい心こころ掛がけでいると、加か害がい者しゃでなく被ひ害がい者しゃに選えらばれる事こともあります。
加か害がい者しゃとして使つかわれるか、被ひ害がい者しゃとして使つかわれるのか、人にん間げんには分わかりません。
人にん間げんには自じ分ぶんが過か去こ前ぜん世せ世せから孕はらんでいる悪あく因いん縁ねんの深ふかさ等など分わかりませんし。
誰だれでも彼かれでもが被ひ害がいに遭あう訳わけではないですけど、見みせしめに悪あく用ようされるのが嫌いやならば、常つねに善よい心こころ掛がけで居いる事ことです。
正ただしく宗しゅう教きょうを知しり、正ただしく〈 大だい自し然ぜんの法ほう則そく 〉を學まなび、正ただしく信しん仰こうをし、正ただしい善ぜん行ぎょうを行おこない、正ただしく功く徳どくを積つめなければ無む駄だですけど 」
マオ
「 ──其それじゃあ、〈 久遠実成大陸神/信仰神 〉と意い意い思し志しの疎そ通つうが出で来きないと無む理りじゃんか!! 」
セロフィート
「 当とう然ぜんです。
大たい陸りくには陸りん民みんを正ただしく善ぜん道どうへ導みちびく〈 皇コウ 〉が必ひつ要ようです。
〈 皇コウ 〉が不ふ在ざいの大たい陸りくは救きゅう済さいされません。
陸りん民みんは生いきながら苦く境きょうの中なか、苦く界かいを生いき続つづけます 」