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✔ ６．目的地　１１　〜確保　３〜

　ウゲェ〜〜〜〜だっ！！

　ゾンビに襲（おそ）われる幻（げん）覚（かく）かよ！！

　地（じ）獄（ごく）絵（え）図（ず）じゃないのかよ、其（それ）って！

　オレなら秒（びょう）も耐（た）えられないよ……。

　思（おも）い出（だ）したくないトラウマが鮮（せん）明（めい）に蘇（よみがえ）って来（き）そうだ。

ワトスン：マオ

「だけどさ、何（なん）でゾンビなんだ？」

ホームス：セロフィート

「面（おも）白（しろ）いからに決（き）まってます」

ワトスン：マオ

「 …………面（おも）白（しろ）いかなぁ？」

ホームス：セロフィート

「はい♪

　とっても面（おも）白（しろ）いです♪

　屍（し）体（たい）(ゾンビ)から逃（に）げ回（まわ）っていたマオは面（おも）白（しろ）かったです☆ 」

ワトスン：マオ

「おい〜〜〜？

　どう言（い）う事（こと）だよ、其（それ）は〜〜〜」

ホームス：セロフィート

「屍（し）体（たい）(ゾンビ)に襲（おそ）われたのは１度（ど）や２度（ど）ではないでしょう」

ワトスン：マオ

「そうだったな。

　最（さい）低（てい）でも１０回（かい）は軽（かる）く超（こ）えてるよ。

　アンデットだとか、スケルトンだとか、リビングデッドだとか、レヴァナントだとか、グールだとか、ドラウグルだとか、キョンシーだと、ミイラだとか、ヴァンパイアだとか、ワイトだとか〜〜〜〜っ！！

　色（いろ）々(いろ)と多（おお）過（す）ぎなんだよ！！

　死（し）体（たい）を使（つか）って悪（わる）さする罰（ばち）当（あ）たりな奴（やつ）等（ら）が多（おお）過（す）ぎるんだ！！

　死（し）体（たい）を弄（もてあそ）ぶなんて死（し）者（しゃ）への冒（ぼう）涜（とく）だよ！」

ホームス：セロフィート

「ワトスン、死（し）者（しゃ）ではなく、先（せん）祖（ぞ）に対（たい）する冒（ぼう）涜（とく）です。

　亡（な）くなった人（ひと）は皆（みな）、先（せん）祖（ぞ）になります。

　亡（な）くなった先（せん）祖（ぞ），生（い）きている先（せん）祖（ぞ）を粗（そ）末（まつ）にしたり、不（ふ）敬（けい）不（ふ）遜（そん）をすると戒（いまし）めとして子（し）孫（ぞん）が不（ふ）幸（こう）な目（め）に遭（あ）います。

　災（さい）厄（やく），不（ふ）幸（こう）が起（お）きても原（げん）因（いん）の解（かい）明（めい）が出（で）来（き）なければ、解（かい）決（けつ）する為（ため）の方（ほう）法（ほう）も分（わ）かりません。

　私（し）利（り）私（し）欲（よく）の為（ため）に宗（しゅう）教（きょう）を悪（あく）用（よう）している者（もの）達（たち）に金（かね）蔓（ずる）として食（く）い物（もの）にされ、利（り）用（よう）されて、最（さい）後（ご）はボロ布（きれ）の様（よう）に捨（す）てられます」

ワトスン：マオ

「だからこそ、知（し）らん顔（かお）は出（で）来（き）ないだろ！

　宗（しゅう）教（きょう）を悪（あく）用（よう）するなんて〈久遠実成(宇宙を運営する主宰者) 〉への冒（ぼう）涜（とく）になるだろ！

　信（しん）仰（こう）心（しん）のある人（ひと）達（たち）を騙（だま）して、金（かね）儲（もう）けして、ウハウハしてる悪（あく）党（とう）は懲（こ）らしめて、止（や）めさせないと！」

ホームス：セロフィート

「放（ほう）っとけば良（よ）いです。

　〈久遠実成(宇宙を運営する主宰者) 〉と意（い）(意（い）)志（し）(思（し）)の疎（そ）通（つう）が出（で）来（き）ない以（い）上（じょう）、人（にん）間（げん）は救（すく）われません。

　〈皇（コウ）〉が不（ふ）在（ざい）の大（たい）陸（りく）で悪（あく）徳（とく）宗（しゅう）教（きょう）者（しゃ）を懲（こ）らしめて、止（や）めさせても減（へ）るどころか増（ぞう）加（か）するだけです。

　無（ム）駄（ダ）な努（ど）力（りょく）です」

ワトスン：マオ

「無（ム）駄（ダ）なもんか！

　救（すく）えなくても助（たす）けれるじゃないか！

　そりゃ……悪（わる）知（じ）恵（え）は人（にん）間（げん）の専（せん）売（ばい）特（とっ）許（きょ）かも知（し）れないけどさ…… 」

ホームス：セロフィート

「ふふふ。

　お蔭（かげ）でワタシの可（か）愛（わい）い子（こ）供（ども）達（たち）の餌（エサ）には困（こま）りません♪ 」

ワトスン：マオ

「こっ子（こ）供（ども）？！

　セロは人（にん）形（ぎょう）だろ！

　子（こ）供（ども）なんて作（つく）れないだろ！！」

ホームス：セロフィート

「いやですね、ワトスン。

　ワタシの子（こ）供（ども）と言（い）えば、〈合成獣（キメイラ）〉に決（き）まってます」

ワトスン：マオ

「〈合成獣（キメイラ）〉かよ…。

　紛（まぎ）らわしい言（い）い方（かた）するなよ〜〜〜！！

　もうっ！

　 “ 子（こ）供（ども） ”とか言（い）うなよ… 」

ホームス：セロフィート

「はいはい。

　 “ ペット ” と呼（よ）べば良（よ）いです？」

ワトスン：マオ

「 …………ペット…は一寸（ちょっと）ないかも… 」

ホームス：セロフィート

「そうです？」

ワトスン：マオ

「なぁ、セ──ホームス、ハリーさんとビローさんはどうなるんだ？」

ホームス：セロフィート

「確（かく）保（ほ）されましたし、警（けい）察（さつ）署（しょ）で取（と）り調（しら）べを受（う）ける事（こと）になります。

　正（しょう）気（き）に戻（もど）れれば──、ですけど」

ワトスン：マオ

「正（しょう）気（き）に戻（もど）れれば？？

　正（しょう）気（き）に戻（もど）れなかったら？」

ホームス：セロフィート

「取（と）り調（しら）べは出（で）来（き）ません。

　証（しょう）拠（こ）が揃（そろ）っていても法（ほう）廷（てい）では裁（さば）けません」

ワトスン：マオ

「其（それ）だと捕（つか）まえた意（い）味（み）が無（な）いんじゃ…… 」

ホームス：セロフィート

「意（い）味（み）はあります。

　一（いっ）般（ぱい）人（じん）に紛（まぎ）れて生（せい）活（かつ）をする殺（さつ）人（じん）犯（はん）の排（はい）除（じょ）が出（で）来（き）ましたし、次（つぎ）の犯（はん）行（こう）も防（ふせ）げましたし、新（あら）たな被（ひ）害（がい）者（しゃ）も現（あわら）れません」

ワトスン：マオ

「其（それ）はそうかもだけど……。

　ハリーさんとビローさんの正（しょう）気（き）が戻（もど）らなかったら、先（さき）に捕（つか）まった３人（にん）はどうなるんだ？」

ホームス：セロフィート

「さぁ？

　十（じゅう）分（ぶん）な証（しょう）拠（こ）が集（あつ）まれば釈（しゃく）放（ほう）はされないと思（おも）いますけど？」

ワトスン：マオ

「十（じゅう）分（ぶん）な証（しょう）拠（こ）は集（あつ）まるのか？」

ホームス：セロフィート

「どうでしょう？」

ワトスン：マオ

「『どうでしょう』って……。

　手（て）伝（つだ）わないのか？」

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