✔ 6.目的地 4 〜 迷探偵がやって来た 4 〜
ワトスン:マオ
「 …………オレ、アプリシブ警部,インエンジニ警部,モンデグリ警部,ホッガレミ警部の脳内で蹂躙されてるかも知れないって言うのに…… 」
ホームス:セロフィート
「 知った事ですか 」
ワトスン:マオ
「 酷いよ、ホームス! 」
ホームス:セロフィート
「 酷くないです。
ワタシだけの君は無事な訳ですし 」
ワトスン:マオ
「 …………そう言う問題じゃないと思うけど…(////) 」
オレの頭を撫でるセロは、優しく微笑んでいる。
本体のオレが無事なら他人の頭の中のオレが無事じゃなくても構わないのかよ〜〜〜〜っ!!
何か解せない…。
ホームス:セロフィート
「 ──さて、ワタシ達も準備しましょう 」
ワトスン:マオ
「 準備??
何の準備するんだ? 」
ホームス:セロフィート
「 ワトスンは何もしなくて良いです 」
ワトスン:マオ
「 えっ?!
何も??
流石に其は…… 」
ホームス:セロフィート
「 ワトスンはワタシの助手です。
ワタシが推理する時に手伝ってくれれば良いです 」
ワトスン:マオ
「 うん…。
なぁ、ホームス。
態々犯人の筆跡を真似て暗号文を使って手紙を書いてだな?
犯人の自宅に届けさせるとか手の込んだ事をしなくてもだよ?
転移魔法を使って、犯人を此処に転移させれば良いだけの事じゃないのか?
回りくどい事をする必要あるのかよ? 」
ホームス:セロフィート
「 猫は獲物を残酷にいたぶり遊んでから捕まえるでしょう?
其と同じ事をするだけです 」
ワトスン:マオ
「 其は捕まえた後の事だろ〜〜。
そんな事は何時もしてるじゃないか。
オレが言いたいのはだな── 」
ホームス:セロフィート
「 ワトスンには分かりません 」
ワトスン:マオ
「 分かりたくないよ…。
…………もう、良いや…。
犯人を捕まえられるなら何だって構わないよ… 」
そうだよな。
セロが『 妊婦殺害事件 』の犯人を捕まえる為に協力してくれてるんだもんな。
称賛される様なやり方じゃないけど、人間助けが嫌いなセロが、人間助けをしてくれてるんだ。
彼是と文句を言ったり、注文したりするのは無粋ってもんだよな?
セロの気が変わって、協力するのを止めてしまったら……事件の解決が遠退きそうだし……。
『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と『 貴族令嬢殺害事件 』が解決したとしても、『 妊婦殺害事件 』の犯人が街中で一般人に混ざって生活していたら、街民も気が気でないだろうし、表向きは和気藹々としていても裏では疑心暗鬼に陥った生活をしないといけなくなるかも知れない。
平穏で安心の出来る安全な生活に戻す為には、セロが手を引いてしまわない様に気を付けないとだ!
オレが確り、頑張らないと!
オレは気合いを入れる為に、両頬を掌でペチンと叩いた。
ホームス:セロフィート
「 ワトスン?
どうしました? 」
自分の頬を叩いたオレを見ていたセロが不思議そうに首を傾げている。
ワトスン:マオ
「 気合いを入れたんだ 」
ホームス:セロフィート
「 気合い…です? 」
ワトスン:マオ
「 そうだよ!
事件を解決させる為に、5名が『 妊婦殺害事件 』を起こした犯人だって事を証明する推理をホームスがするんだろ。
ホームスのサポートが確り出来る様にな! 」
ホームス:セロフィート
「 ワトスン… 」
ワトスン:マオ
「{ 『 妊婦殺害事件 』を解決出来たら、ガッポリに近付くもんな?
だろ? }」
ホームス:セロフィート
「 おや、分かって来ましたね。
流石、ワタシのワトスンです♪ 」
ワトスン:マオ
「 えへへ(////) 」
ホームス:セロフィート
「 ワトスン、ワタシ達も行きましょう 」
ワトスン:マオ
「 うん 」
未だ捕まってない犯人の2名は本当に来るのかな?
かなり不安だけど、失敗と無縁のセロがする事だ。
きっと上手く行くよな?
セロは偶にやり過ぎる事があるからな……。
犯人に同情しちゃう様な事が起きなきゃ良いけど……。
オレは心の中で〈 大陸