✔ 6.目的地 3 〜 迷探偵がやって来た 3 〜
セロはモンデグリ警部,ホッガレミ警部の傍へ行くと、未だ捕まえれてない『 妊婦殺害事件 』の犯人2名を此処へ誘導して袋の鼠にする為の悪巧みを話していた。
2名の犯人を誘き出す為に、犯人達にしか解らない暗号文を利用して、犯人達の筆跡を真似てセロが書いた── 多分だけど、書いてないと思う。多分だけど、〈 テフ 〉で構成して出した手紙の可能性の方が高いと思う。多分そうだと思う。だって、セロだからな! ──手紙は、インエンジニ警部,アプリシブ警部に手渡した。
インエンジニ警部,アプリシブ警部は郵便局員に変装して、書かれている住所へ手紙を届けに向かってくれた。
此で2名の犯人を此処に誘き寄せる事が出来るのかも知れない。
ちゃんと手紙を読んでもらえたら──の場合だと思うんだけど?
届いた手紙を読んでもらえるとは限らない。
此処は手紙を受け取った2名の犯人が仲間からの手紙── 正確にはセロが用意した手紙なんだけど ──を読んでくれると信じるしかない。
セロの悪巧みは、手紙を “ 読んでもらえた ” 事を前提に考えた作戦になるよな……。
どうやって此処迄誘導するのか方法は分からないけど、此処迄追い詰めた後で捕まえるんだよな?
大人しく捕まってくれたら良いんだけど……。
セロがモンデグリ警部,ホッガレミ警部と話終わった後、オレはモンデグリ警部,ホッガレミ警部を上目遣いに見上げながら、セロの手伝いをしてほしい事をお願いした。
モンデグリ警部,ホッガレミ警部は『 任せろ! 』と力強く言うと警察官,捜査官の所へ行ってしまった。
やる気満々みたいで何よりだけど、何でセロじゃなくてオレに向かって親指を立てたんだろう??
ホームス:セロフィート
「 気持ち良く手伝ってもらえるみたいですね。
有り難う、ワトスン。
彼等がロリコンで良かったです 」
ワトスン:マオ
「 ホームス、ロリコンって? 」
ホームス:セロフィート
「 おや?
聞いた事ありません?
幼女,少女に対して、性的思考や恋愛感情を抱く危険な中年男性の変態さん達の事をロリコンと呼びます。
ロリコン症候群の重症患者の類いです 」
ワトスン:マオ
「 言葉は知ってたけど……、意味は初めて知ったよ…。
だけどさ、オレは幼女でもないし、少女でもないんだけど! 」
ホームス:セロフィート
「 外見だけで言えば、ワトスンはボーイッシュな少女に見えるそうです。
明らかにワトスンに対して、抑えがたい欲求を抱いているでしょうね 」
ワトスン:マオ
「 マジかよ…。
オレは男なのに…… 」
ホームス:セロフィート
「 現実の幼女,少女への性愛は犯罪となり厳しく罰せられます。
ですから彼等は妄想の中で、少女に変換したワトスンに如何わしいムニャムニャをして夜な夜な楽しんでる訳です 」
ワトスン:マオ
「 止めろぉ!
言うなよ!! 」
ホームス:セロフィート
「 そうです? 」
ワトスン:マオ
「 気持ち悪いわ!! 」
ホームス:セロフィート
「 そう言わずに。
ワトスンのお蔭で死んだ魚の様な目をしていた彼等が、水を得た魚の様に生き生きと元気に職務を全うしている訳ですし。
利用出来るものは全て利用しなければ損します 」
ワトスン:マオ
「 オレを被害者のままにするつもりかよ!
アプリシブ警部,インエンジニ警部,モンデグリ警部,ホッガレミ警部の頭の中で少女に変換されて厭らしい事をされてる訳だろ!
何とかしろよ!! 」
ホームス:セロフィート
「 出来る訳ないでしょう。
妄想は犯罪になりませんし、裁く事も出来ません。
彼等から唯一の楽しみを奪ってはいけません 」
ワトスン:マオ
「 ホームスは其で良いのかよ! 」