✔ 6.続・セロッタ探偵事務所 6 〜 第2回、無能者会議 4 〜
器人形:社員
「{ そうなりますね。
犯行者達の潜伏場所は事前に伝えてますし、無事に捕らえられていれば、《 セロッタ探偵事務所 》は王国に貢献した功績を讃えられ、国王から直々に王家御用達認定の証として王家の紋章旗を授与されます。
そうなれば、《 セロッタ探偵事務所 》はヴドゥフ王国内で大手を振って商売が出来る様になり、ガッポリし放題になります!! }」
ワトスン:マオ
「{ …………其処等辺はホームスと同じなんだな…。
仮にさ、若しもだけど……、国王がホームスとの約束を破ってだよ、王家の紋章旗を授与しなかったらどうなっちゃうんだ? }」
器人形:社員
「{ 其の時は──、捕らえた犯行者達が丸っと全員《 創造主の館 》へ転移される事になります。
其れだけで済めば良いですけどね }」
ワトスン:マオ
「{ どうゆこと? }」
器人形:社員
「{ ホームス様に嘘を吐いて騙す──と言う事は “ 滅亡を望む ” と言う事になります。
王家に “ 破滅の運命に導く者・サタラント ” が訪れ、 “ 絶望へ誘う者・ゼレネス ” が王家を蝕みます。
王家の一族は凋落の一途を辿り、最後には滅びます }」
ワトスン:マオ
「{ 其って──、大変な事じゃないか!
そんなの駄目だよ!
だって、王家は国の象徴なんだろ?
王族が居なくなったら国内で内乱が起こるんじゃないのか? 」
器人形:社員
「{ 国王がホームス様に嘘を吐かず、騙さず、約束をきちんと守り、破らなければ良いだけの事ですよ。
王家が栄えるか、絶えるかは国王次第です。
此のヴドゥフ王国の行く末は国王の判断に懸かっています。
どんな結果を迎えるのか楽しみですよね★ }」
ワトスン:マオ
「{ ………… }」
器人形:社員
「{ ワトスン様、どうしました? }」
ワトスン:マオ
「{ ……いや…発想に一寸付いて行けなくて…… }」
〈 器人形 〉の思考回路はセロ並みにヤバそうだ。
作ったセロに少なからず影響するのかな??
〈 器人形 〉に対して色々と改めないといけないかも知れない……。
器人形:社員
「{ ワトスン様、ホームス様の推理が終わるみたいです }」
ワトスン:マオ
「{ そうなんだ?
結構、長い推理だったな… }」
器人形:社員
「{ どうやら『 妊婦殺害事件 』の犯人である5人組をメインで探す様ですね }」
ワトスン:マオ
「{ 『 エレファント・ザ・リッパー事件 』『 貴族令嬢殺害事件 』には関与しないって事?
折角、足跡を辿ったら隠れ家の包囲が出来るのに! }」
器人形:社員
「{ 一応は行くみたいですよ }」
ワトスン:マオ
「{ そうなの??
誰が行くんだろう?? }」
オレの疑問に〈 器人形 〉は答えてくれなかった。
会議が終了したからだ。
次々と警察官,捜査官が会議室から出て行く。
ホームス:セロフィート
「 ワトスン、ワタシ達も行きましょう 」
ワトスン:マオ
「 ホームス……。
何処に行くんだ?? 」
ホームス:セロフィート
「 『 エレファント・ザ・リッパー事件 』『 貴族令嬢殺害事件 』の犯行者達の隠れ家へです 」
ワトスン:マオ
「 隠れ家?? 」
ホームス:セロフィート
「 そうです。
態々足跡を辿る必要はないですけど 」
ワトスン:マオ
「 どゆこと? 」
ホームス:セロフィート
「 情報屋が既に足跡を辿り、隠れ家迄の地図を用意してくれました。
ワトスンとワタシは地図の赤線が集中している隠れ家へ向かいます。
此処から隠れ家への最短ルートは黄線です 」
ワトスン:マオ
「 黄線を辿って隠れ家へ行くんだな 」