✔ 6.続・セロッタ探偵事務所 5 〜 第2回、無能者会議 3 〜
ワトスン:マオ
「{ 素人の猿真似的な犯行──って事? }」
器人形:社員
「{ そうですね。
『 妊婦殺害事件 』の犯人達の素顔,素性,身元は割れています。
後は犯人達が言い逃れの出来ない証拠を用意し、逃げ場の無い隅へ追い詰め、警察官,捜査官に逮捕させるだけです }」
ワトスン:マオ
「{ ネチネチ…チクチク……か?? }」
器人形:社員
「{ “ ジワジワ ” もですね }」
ワトスン:マオ
「{ そ…そう……。
セロが──じゃなくて、ホームスが好みそうなやり方だな? }」
器人形:社員
「{ “ 好み ” と言うよりも “ 面白い ” かどうかで決められます }」
ワトスン:マオ
「{ …………そだな… }」
器人形:社員
「{ 警察官,捜査官に逮捕された方が犯人達にとっては幸せだと思いますよ。
其が例え、街民達の前で見せしめの為に公開処刑をされたとしても、彼等には救いのある死に方です }」
ワトスン:マオ
「{ 何でだ? }」
器人形:社員
「{ 最後の最後には人間として、人の姿を保った状態で死ねるからですよ。
ホームス様に捕らわれてしまったら、人として死なせてもらえませんからね }」
ワトスン:マオ
「{ …………如何わしくて怪しい実験の被験体にされたり、合成獣の餌にされたりするからか? }」
器人形:社員
「{ 其は未だマシな方の死に方ですね。
未だホームス様の慈悲心が感じられます }」
ワトスン:マオ
「{ 首と胴体を斬り離されてるのに救いって……。
其に実験台にされたって、人の姿を保ててる保証はないし、合成獣に喰べられたら骨も残らないよ。
慈悲心なんて無いと思うけどなぁ…… }」
器人形:社員
「{ ワトスン様は知らない方が良いです。
ホームス様がワトスン様に話されないのは、ワトスン様を “ 大切にしておられる ” からでしょうし。
ワトスン様に “ 嫌われたくない ” と思っておられるのかも知れません }」
ワトスン:マオ
「{ そ、そうなのかな?(////)
オレ、そんなにセロから思われてるのかな??(////)
何か…照れちゃうなぁ(////)
ナハハハ〜〜(////) }」
器人形:社員
「{ フフフフ(////) }」
ワトスン:マオ
「{ ──あのさ、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と『 貴族令嬢殺害事件 』の犯行者達が他国の人達ってのを突き止めたのは凄いと思うけど、誰が王国騎士団や国境騎士隊に密告したんだ? }」
器人形:社員
「{ ホームス様しか居ません }」
ワトスン:マオ
「{ へ??
いやいやいや、セロは無理だよ!
セロは──ホームスは、ずっとオレと一緒に居たんだ。
オレがベッタリしてたもん!
ホームスが密告なんて出来る訳ないよ! }」
器人形:社員
「{ 〈 器人形 〉を使えば出来ます。
ホームス様は御自身の〈 器人形 〉を何体かお持ちですから。
容姿は其のままで、髪色と服装の異なる〈 器人形 〉を同時に何体も遠隔操作をする事が出来るんです。
ワトスン様は御存知ない事でしたね }」
ワトスン:マオ
「{ 初耳だよ!!
オレ……、セロの事…全然知らないんだな……。
オレの知らない所で……何時の間にかセロが王国騎士団や国境騎士隊と知り合っていたなんてさ…… }」
器人形:社員
「{ 秘密が有れば有る程、益々惹かれますよね? }」
ワトスン:マオ
「{ …………不信感は雪みたいに深々と積もるけどな!!
けど……好きな気持ちも増しちゃうかな(////) }」
器人形:社員
「{ フフフフ(////) }」
ワトスン:マオ
「{ ≪ 街 ≫で起きた『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と『 貴族令嬢殺害事件 』の犯行者達の事をホームスが王国騎士団,国境騎士隊に密告したなら、殺害現場や変態露出狂達の目撃現場の足跡を辿っても捕まえられないんだよな? }」