✔ 6.続・セロッタ探偵事務所 2 〜 証拠は作るものです 7 〜
ワトスン:マオ
「 そうだったんだ…。
魔法陣酔いでもしたのかなぁ??
聞いた事はないけど……。
今日は目眩はしないの?
休んでなくて大丈夫なの? 」
タンダレル
「 あぁ…そうだな。
今日は問題ない。
何時も通りだ 」
ワトスン:マオ
「 そっか。
良かった(////)」
今回だけは目眩に感謝しなくちゃだな!
タンダレル
「 本底は出来上がってるのか? 」
ワトスン:マオ
「 うん。
足跡の型を種類別に分けたら、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』と『 貴族令嬢殺害事件 』に関わってる犯人が被ってる事が判ったんだ。
『 妊婦殺害事件 』の犯人は別に居て、犯人は5名なのも判ったよ 」
タンダレル
「 そうか。
魔法と言うのは凄いんだな 」
ワトスン:マオ
「 うん。
使い方次第だけどね。
大掛かりな事件だからウィザードも関わってるかも知れない──って、ホームスが言ってたよ。
ウィザードは遠距離型だから、ウィザードが事件に加担していた証拠を掴むのは不可能に近いから逮捕するのは困難かも知れない──って言ってたよ 」
タンダレル
「 そうか… 」
ワトスン:マオ
「 靴屋で本底と同じ靴を探すのは骨が折れる作業になるかも知れないね 」
タンダレル
「 そうだな… 」
ワトスン:マオ
「 ねぇ、お巡りさんのウィズパーさん達は捜査に参加しないの?
ウィズパーさん達に靴屋で本底と同じ靴を探してもらえないのかな? 」
タンダレル
「 出来ないな。
巡査の仕事は担当地域を巡回し、街中をパトロールをしたり、ご近所トラブルに対処する事だ。
現場の捜査が出来るのは基本、捜査課の刑事だけだ 」
ワトスン:マオ
「 そうなんだ…。
じゃあ、ウィズパーさん達が殺害現場に立ってたのは何で? 」
タンダレル
「 子供や酔っ払いが迷い込まない様にだ。
子供や酔っ払いが多い地区にある殺害現場には交代で巡査が見張りをする事になっている。
全ての殺害現場で見張りをしている訳ではないぞ 」
ワトスン:マオ
「 そうなんだ… 」
ホームス:セロフィート
「 ワトスン、何時迄無能警部と話してます?
捜査会議を始めます 」
ワトスン:マオ
「 ご、御免… 」
穏やかで優しい声色なのに、背筋が凍り付きそうになるセロの声が怖い……。
セロの声にビクッと怯えたオレを気にしてくれたのか、タンダレル警部がオレの頭を撫でてくれた。
更に髪をワシャワシャしてくれたもんだから、オレの髪はグシャグシャに乱れちゃいましたけどね!
もしかしたら、タンダレル警部は意外と子供好きなのかも知れない。
タンダレル警部が空いてる席に座るとオレも椅子に座る事にした。
が
オレが座るのは長机にはなくて、白板の横に置かれている椅子だ。
椅子の周りには、警察官,捜査官が何故だか持参して来たオレへの貢ぎ物が山積みの状態で置かれている。
何のお菓子も丁寧に包装されていて、桃系,赤系,黄系,橙系,白系の可愛いリボンで結ばれていたり、凝った花飾りが付けられている。
何でお菓子を箱で持って来るんだよ?!
女の子が「 かぁわぁいい♪ 」って喜びそうな包装紙ばっかりだ。
リボンも花飾りも明らかに女の子向けのだよね??
オレ、男だよ!!
会議中、座って食べてろ──って事なんだろうけど、オレの扱いに文句を言いたい気分だ。
何か解せない。
ちゃんと魔法のティーポットとオレ専用のマグカップ迄用意されているし、〈 器人形 〉が笑顔でオレに「 おいで 」って手招き迄している。
まぁ、善意で貰えたもんは最後迄残さず美味しく頂きますけどね!