──*──*──*── ホームス探偵事務所
──*──*──*── 会議室
セロとオレは今、《 セロッタ探偵事務所 》の中にある会議室に居た。
会議室の室内には長机が6台出ていて、2台ずつを向かい合わせにして使っている。
長机の上には其々、『 エレファント・ザ・リッパー事件 』関連の資料,『 妊婦殺害事件 』関連の資料,『 貴族令嬢殺害事件 』関連の資料が置かれている。
資料は〈 器人形 〉達が調査をして集めた『 エレファント・ザ・リッパー事件 』『 妊婦殺害事件 』『 貴族令嬢殺害事件 』についての結果を文章で纏めたものだ。
〈 器人形 〉達は間違いなく優秀で有能だった。
警察官,捜査官達が捜査をしても得られなかった証言,手掛かり,証拠──、探偵達が調査しても得られなかった情報──等々が事細かく、丁寧に書かれている。
セロとオレ以外で会議室に居るのは無能警──じゃなくて…、タンダレル警部と其の他の数人の警察官,捜査官が居る。
警察官,捜査官も食い入る様に調査資料を読みあさっていた。
天井から真っ白な布が下ろされていて、映写魔法を使って映像を見られる仕様になっている。
ホワイトボードは3つあって、其々の長机の横に1つ置かれていて、各班で好きに使われている。
セロとオレはタンダレル警部の班と組んで『 エレファント・ザ・リッパー事件 』を担当する事になった。
調査資料を警察官,捜査官に提供しているのは、セロの気紛れでもなければ、優しさでもなくて、警察署の御偉いさん達が態々《 セロッタ探偵事務所 》に出向いて来て、直々に頭を下げて依頼をされたからだ。
切羽詰まってたみたいだし、藁にもすがりたい心境だったんだろうなぁ。
御偉いさん達が勢揃いして、必死に頭を下げてセロに懇願してたよ…。
支払いは現金じゃなくて、セロカでマネー払いをしないといけないんだけど、御偉いさん達は律儀にも課金コーナーで警察署名義でセロカを新規登録をして作っていた。
幾らマネーチャージしたのか分からないけど、セロの前で前払いをしようとしていた。
だけど、セロの慈悲で “ 支払いは5倍Pの30日にマネー払いすれば良い ” って事になった。
30日中に支払いに来なかったら、警察署にとって “ とぉ〜〜〜っても痛い事が起こる ” らしい。
セロの取り立ては他所よりも厳しいんだとか。
警察署の御偉いさん達は了承して、全員が誓約書に署名と拇印をしていた。
約束を破ったら後が怖そうだ。
警察署の御偉いさん達がセロと交わした誓約を破るなんて事……ないよな?
大丈夫…だよね??
御偉いさん達は警察署に戻って行ったから、今は部下のタンダレル警部達しか居ない。
セロはホワイトボードに資料を貼ってタンダレル警部と警察官,捜査官と『 エレファント・ザ・リッパー事件 』について話をしている。
オレは助手だけど、特にする事がないからセロの話を大人しく聞いてるだけだ。
警察官,捜査官が持ち寄って来た美味しそうなスイーツを食べながら聞いている。
食べながら事件の話を聞くなんて不謹慎だと思う。
だけど、タンダレル警部以外の警察官,捜査官がオレを子供扱いして甘やかして来るんだ。
拒む事も出来るけど、セロから拒むのを禁止されてしまった。